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高知県移住大作戦 8

〜調査編〜

小田々さんは、レッドオーシャンとブルーオーシャンの話もしてくれた。
レッドオーシャンとは、簡単に誰でも作りやすいためライバルが多く、市場価値や市場価格が低い作物。ブルーオーシャンは、高度な栽培技術や保存技術が必要で新規参入の壁が高いため、ライバルが少なく、市場価値や市場価格が高い作物。
レッドオーシャンに突っ込んではいけない、ブルーオーシャンでやるのだ、と。
それが農業の業ということだ、わたしはその栽培技術も保存技術も持っている。

そして、本当はここに来る前に読んできてもらいたかったが、さっきの記事の他に1から11まで記事があるからそれをまずは読んでくれ、と言った。

ブースの席を占拠するのは申し訳ないので、読んだら戻りますと一旦退席し、国際フォーラムの外に出た。

タバコの吸える店を探し、ハイボールを飲みながら、落ち着いてゆっくり読んだ。何度も読んだ。

私の、移住とか就農とか、手探りでぼんやりで輪郭の曖昧だったものが像を結んできた。
漠然と有機栽培という単語程度しか知らなかったのが、自然農法という農薬どころか施肥さえしない自然の循環に即した栽培方法を知り、私がやりたかったのはコレだと、天から光が射した気持ちだった。

そして記事から読み取れたのは、小田々さんは常に本当のことを追求する人だ。私もいつも本当のことが知りたいし、本当のことが好きだ。誰かの都合や何かの都合でごまかされたり取り繕われたりするのは嫌なのだ。表面上、ってのが苦手。
(おそらく、だから女性と会話が噛み合わないことが多いのだろうと思う…コミュ障でごめんなさい)

しかしだからこそ、本当の意味を理解することが求められると感じた。
小田々農園さんは、未経験の見習いからでもきちんと給与を支払い、毎月加速度的に上げていくという。それは、それだけの習得が課されるし、給与以上の貢献が出来なければならないと心得た。数字の羅列だけでお尻を叩くシステムだ。笑

一年目の給与体系↓

小田々さんも本気だし、私も本気だ。
国際フォーラムのブースに戻り、「お願いいたします」と頭を下げた。


「ところで、今日は東京にお泊まりですか?
ここ終わったら、一杯行きません?🍶」

小田々さんは快く応じてくれた。


つづく


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