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眠れない夜に。
具合を悪くしてどうも寝つきが悪い。
こんな時は動画でもなく、文字がいい。
あらすじのある小説ではなくて詩がいい。
と、本棚に向かう。
北原白秋、違う。
萩原朔太郎、・・違う。
中原中也。お前だけは絶対に違う(眠るには)
萩原恭次郎。好きだけど、今じゃない。
三好達治・・・・うーん・・・
(こんな時は迷うに迷う。あと、気分の問題で優劣ではない。
無論、優劣をつけられる立場にない)
伊藤整さんに寝かしつけてもらおう。
『春の夜』
あゝ こんなに
春のなま暖い 心地よい風の吹く晩に
ぐつすりと快く寝よう。
晩の七時から 明け方の六時まで
魂がすつかり快復して 夢に飽食するまで。
そして 明るいひやりとした
春の朝風に吹かれて
芽を吹いた柳の林へわけて入らう。
窓にきらめく星と
麻痺する様な小川のひゞきと
家の角や 垣にからまつてゐる風と。
こんなにも良い晩の暖い寝床に
両足をのばして 死んだ様によく眠つて
朝の散歩にも目蓋がはつきりとあかない程の
完全な魂の休息をとらう。
深い眠りを願いつつ。もう少し読むことにします。
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