UraKen

民族楽器を中心に、あらゆる楽器について考察、研究をしています。 2020年までベースプ…

UraKen

民族楽器を中心に、あらゆる楽器について考察、研究をしています。 2020年までベースプレイヤー、インストラクター、アレンジャーとして活動。 大阪音楽大学短期大学部卒。 https://twitter.com/urara_ba

最近の記事

アサラトの中身を考える #3

シェイク材に関する考察の第三回。 前回は直径2mmのガラス製ビーズを用いて調査を行ったが、今回はそれと径は同じだが材質が異なるシェイク材を選び、材質の違いによる差を比較し検証していきたい。 材質を選ぶ基準であるが、わかりやすく差異を確認できるように、物質としての密度(比重)がなるべく大きいものを試したいと考え、容易に手に入る密度の大きいものとして“鉛の玉”をチョイスすることにした。 鉛は様々な物質の中でも比較的密度が大きく、釣り用の重りやバラストとして球体に加工された形でよ

    • アサラトの中身を考える #2

      アサラトの中身、シェイク材についての調査の第2回。 前回は最もメジャーなシェイク材と言えるであろう“ワイルーロの実”をアサラトに詰めた場合のデータを検証したが、今回は交換用素材として多くのプレイヤーに重宝されている、人工のビーズについて調べていきたい。 使用する素材について シェイク材の交換に用いられるビーズは、容易に手に入り、且つ安価な手芸用のビーズが一般的である。 しかし、手芸用のものは大きさが不揃い(本来の用途では全く問題ない)であったり、糸を通す穴があいているもの

      • アサラトの中身を考える #1

        アサラトの特色の一つに“自分好みに楽器をカスタマイズできる”というものがある。 簡単なところだと、球にペイントを施したり、紐を好きな色のロープに変えたりして世界に一つだけのアサラトを作り上げて楽しむことが可能である。 さらに上級者の中には、ひび割れやすい木の実を硬化塗料でコーティングし強度を増すとともに、音色をより上質で抜けのいい音にカスタムする人も多く見られる。 その他にも色々な方法でのカスタマイズが考えられるのだが、今回は非常に容易でありながら大きく音色を変えることができ

        • アサラトの音量と演奏速度の関係性(追記)

          先日、アサラトの演奏速度と音圧変化についてのレポートをまとめたが、再計測が必要な部分が見つかったので、新たな考察とともに少し加筆する。 前回の計測データの問題点 まず、先の記事に添付した表を今一度ご確認いただきたい。 上記の表にまとめるデータを取る際、計測時には全く気にしていなかったのだが、実に初歩的で重大なミスを犯していたことに後日気が付いた。 表の一番右、デンデンの欄に注目してほしい。 一目瞭然、他の二つの奏法に比べ明らかに音圧が大きいことが簡単にわかるだろう。 し

        アサラトの中身を考える #3

          アサラトの音量と演奏速度の関係性

          アサラト大音量化計画 楽器分類上、アサラトは体鳴楽器に分類される。 体鳴楽器とは楽器そのもの(本体)が振動することにより音が鳴るものであるが、その音量は楽器の物理的な大きさに依るところがかなり大きい。 アサラトは様々な楽器の中でも小型の種に分類されるが、それは単純に考えて、音量もそれ相応に小さいということになる。 音量が小さいということは時にメリットになることもあるかもしれないが、大半のシチュエーションでは足枷となることのほうが多い。 逆に言えば、可能な限り大きな音を出すこ

          アサラトの音量と演奏速度の関係性

          アサラト記譜法論まとめ

          先日、自身のTwitterにて少し書いたアサラトの記譜法について考えをまとめ、ここに残しておこうと思う。 記譜法を制定する理由とその必要性 まずは何故アサラトの記譜法を定めようと思ったかであるが、大きな理由の一つとして、他の楽器との共通言語を持たせる為に必要だと感じたからである。 アサラトという楽器はその成り立ちから見ても、楽器と玩具(スキルトイ)の狭間にある存在と言えるだろう。 もちろんその認識も間違いではないが、私の個人的希望としてはピアノやヴァイオリン等の西洋楽器

          アサラト記譜法論まとめ

          スタートライン

          はじめまして。こんにちは。こんばんは。 UraKenと申します。 この度、自分の思うあれやこれやを記録、発信したいなと思いnoteを始めることとなりました。 内容としては主に音楽、とりわけ世界中の楽器についての研究、考察などを発表する場にしたいと思っています。 それ以外にも、エッセイというかコラムというか、日々の暮らしで見えてきたもの感じたことを緩く自由に書いていこうかなと。 文章を作ることに慣れていないので、読みにくいところが多々あるかと思いますが、どうかご容赦ください

          スタートライン