私がジャイロトニックも止めた理由

以前のブログで「私がピラティスを止めた理由」というのを書きました(リンク)

私は2008年にロンドンで最も古い部類に入るピラティスのスクールでいわゆるクラシカルピラティスを学び、実際にクライアントに2012年ごろまで教えていました。もともとマニアックな性格の私は(笑)、ピラティスを”研究”していくにつれて、同じように特別な機械を用いて行うジャイロトニックにも興味を持ち出し、体験レッスンを数回経てトレーナーコース(いわゆるジャイロトニックを教えてもいい資格が取れるコース)を受講し、資格を取得しました。

ジャイロトニックを知らない人に以下のビデオを紹介します。(30秒程度の動画ですので、ぜひ見てみて下さい)


見た目とても美しい運動(動き)だと私は今でも思いますし、実際にやってみると楽しいです。私が思うピラティスと大きく違う点は2つあって、それは①円の動きが多いこと、②筋肉を鍛えるというよりも体を動かすということ、です。他にももっといろいろな違い、お互いのいい点を列挙できると思います。

ちなみに上のビデオの中で機械を使わず、椅子に座って動いているのは「ジャイロキネシス」といって、いわゆるジャイロトニックの機械を使わないバージョンです。(ジャイロキネシスの資格も取りました)

で、なぜ私がジャイロトニック、ジャイロキネシスを止めたかというと、ビデオをもう一度見てもらうとわかるのですが、皆が同じ動きをしていませんか?同じ動きとは文字通り同じ動きです。

人間の骨格は人それぞれ。体の使い方も人それぞれ。なのになぜ他人と同じように、先生の言ったとおりに動かなければいけないのか?ここに大きな疑問を持ったからです。そしてこれが「痛みの治療での構造主義」への疑問に繋がり、完全に止めてしまいました。

痛みの治療での構造主義とは、「(世間一般的に信じられている)骨格の歪みが痛みを引き起こすから、歪みを治そう」という考えです。これは完全に間違いです。骨格の歪みは痛みとは関係ありません。過去のブログのリンク

それとなぜわざわざ機械の上に乗って、機械のサポートで動かなければならないのか?という疑問もありました。(下の写真はジャイロで使う数々の機械です。それぞれの機械でそれぞれ資格が必要になります。)

大リーグ養成ギブスじゃないんだから・・・(笑)


我々の体はもっと自由に動いていいはず。”正しい動き”とかはないはず。あるとしたら、スポーツパフォーマンスをあげるため、、特定のメソッドでの体操やダンスという条件下でのみ、それも振り付け要素が強いやつです。ジャイロトニック、ジャイロキネシスは本来、健康増進の為のものなのに、なんでわざわざ他人と同じ動きを強制(矯正)されるのか?ここは大いなる疑問です。

(ちなみに「自由な動き」という意味ではGaga movementというのがあります。でも私はスタジオで他の人の前でこんな動きをするのは恥ずかしいです(笑)。自分の家でやれば無料です!(笑)


わざわざ高いお金を払って(ロンドンでのジャイロの相場は1時間60ポンドから70ポンドです)、人に強制された動きをするのか、それともお金をつかわず公園を歩いたり走ったり踊ったりするほうがいいのか、人それぞれだと思いますので、ご自身で判断を。


てか、一回10ポンド程度払ってサルサとかタンゴとかのダンスを習ったほうがよっぽど楽しいと思うけどなあ・・・(笑。

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