暇かつ孤独よ
暇だが孤独でない。
孤独だが暇ではない。
暇と孤独は必ずしも一致しないが、
年末年始はこの「暇かつ孤独」を自覚せざるを得ないことが多いのは私だけだろうか。
行きつけの店も休み。友人は帰省。
それを見透かしたように、動画配信サイトは次々と痒いところに届きそうな作品を配信してくれる。
マーケティング担当に感謝である。
年始1発目には、カンフーヨガを観た。
ジャッキー・チェンがインドで大活躍する例の映画である。インド映画定番のボリウッド・ダンスを踊ったりする。ジャッキーは歳を重ねてもカッコイイ。
ジャッキーが登場する作品で初めて観たのが「プロジェクトA」だ。ジャッキーやサモ・ハンはもちろん、私はとりわけユン・ピョウに惹かれた。華麗な技とスピード!重力を感じさせない身のこなし!
昔のテレビ番組ではユン・ピョウが生出演さはていたらしい。あぁ、生まれてくる時代を間違えたなぁと思った。まわりに香港映画について話せる人はほとんどいない。でも、中華食堂で飲みながらカンフー映画について話しまくり、カラオケで観賞会をし、最後に東方的威風の合唱で締められたらどんなに素晴らしいか...だれかやりませんか?笑
2020年、とんでもない未来に来たような気がする。SNSを開くとみんな疲れ切っているし、なんだか殺伐としている。24時間他人の言葉や主張に触れることが可能だというのはなかなかに精神をすり減らすのだなと思った。20年くらい前のトレンディドラマを観るとすれ違いばかりでむしろホッとする。皮肉なことに、他を意識する度、個を自覚せざるを得ないし、暇は他に無意識のうちに吸い込まれ、孤独は深まるばかり。まぁ、人は1人で生まれて1人で死ぬとはよく言われたもので、孤独こそがデフォルトなんだろうから。あまり考えすぎるのもよくないのかも。
年始というのは本当にあっという間に去る。
小学生のときに校長先生が
「一月はいく、二月は逃げる、三月は去る。みなさん三学期はあっという間に過ぎてしまいますから大切に過ごしましょうね。」と朝礼で話していたことを思い出す。
大人になれば、タイムマシンのように1年が過ぎることを先生は教えてくれなかったな。
色んな人がタイムマシンに惹かれ研究し開発しようとしているが、このままでそこそこタイムマシンだ。
だいぶ遠くまで来てしまったのかも知れない。
サポートの分だけ強くなりたい。 アスファルトに根を張る大根のように。