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コーヒー焙煎モニターZEN2アンケート

みなさんこんにちは。uracarta原口です。
 昨年はコーヒー焙煎用モニターZENを発売して以来、素敵なご感想を頂きありがとうございました。

センサー2本出しの焙煎モニターを開発し直すかどうか悩んでいます。

 実は夏前まで2センサーのテスト機で焙煎していたのですが体調を崩して味がわからなくなり、中断。焙煎から離れておりました。その後パソコンがクラッシュ、その1週間後にデータバンクもクラッシュというドツボにはまって、その後は焙煎してもよくわからないので焙煎もストップしたまま。

 そしてZEN1は在庫切れのまま半年以上が過ぎ、時々、熱い焙煎家からの熱い再開要求に申し訳ないと思いつつも問題山積みで回答を避けておりました。

 問題というのは例えば、ボディを作るのに使う樹脂のアレルギーで体に負担であるとか、パーツの入手性とか、そもそもプログラムどこ行ったんや的な問題など細かな言い訳が山積みなわけです。
金属アレルギーが厳しくて焙煎機開発も中断。( oh..no…

そんな間にもツイッターで見せていただいている焙煎クラスターの皆様の工作欲と研究意欲に驚かされるばかり。私はTwitterではあまり活発に活動していませんが、皆さんほんとに活動的。仲良くしていただいている方々からも、こちらは焙煎していないのにお付き合いいただいたり、今もモニター再販しないのかと聞かれ、やはり自分も参加したいなー的な気分は上がるわけです。


 では生産に当たっての問題を打破する方法は? とぐだぐだ書きます。そもそもモニターが必要なのであって、その他の条件は付随のものでしか無い!とのスタンスでぐっとこらえます。

 ボディの材質を変える。
昨年の販売ではアマゾンで売ろうと思っていたのでそれなりの質感が求められるだろうし、以前リリースの際に書いた様に少量生産のコストを考えると外注はできないので光造形機での出力でした。とにかくコンパクトに作りたかったのですが、それも条件内ではクリアできていました。ところが樹脂を扱う工程上、生産速度も上がらないし、頭は痛いわ、物が掴めなくなるわ、部屋も専用にしないと体調も崩すわ、材料の供給は止まるわと泣ける事態に。
 この問題をクリアするためロボットの関節を作るときに使っていたカーボンフィラメントのFDMプリンター出力に変更を計画中。カーボンフィラメントの供給には多少不安は有り、仕上がりも少し荒いです。しかしマットブラックなカーボン系ボディで強度も上がるので、質実的には許容されるだろうということで、カーボン系PETフィラメントの出力へ変更。生産時間は3倍かかるけど体に負担は少ないし、見た目が硬派。
 下の写真は同じ材質で作った機械部品の質感です。数年道具箱の中に転がっていたので状態は悪いですが、左が粗め、右がだいたいこんな感じの出力で直径7センチ高さ18ミリのネジ部品です。

カーボン混合樹脂

 プログラムは作り直す。
こればかりはしょうがないです。もう一度作ります。操作をもっとわかりやすくシンプルにします。

 センサーの数。
問題はセンサーです。センサーは一つでも有れば不安定な手鍋焙煎でも微妙なコントロールができるのですが、センサーを増やすと部品も増えるし開発時間も増えるので価格が上がります。焙煎機自作系からすると焙煎機の構造の違いと部位の挙動が手に取るようにわかるので複数あると非常に参考になりますが、一般的には少し過剰な気もします。だからセンサーは一つでいい気もするのです。

データの保存
 PCへ情報転送はできないことはないのですが(開発中はつなげてやってますし)、一般的なパソコンにユーザーインターフェイスを備えたソフトを開発するのはまたそのうちという感じで考えています。どうしても保存が必要な方は業務用の多機能設備を導入するでしょうし、私がそうだったように何が必要なのかわからない時は多機能を求めがちとは思いますが、ZENは電源を入れたらいきなり使えるというコンセプトでもあるのでとりあえず保留します。
 もちろん以前書いた「ロシア人的発想」でのデータ保存は完璧です(専用紙に転写)。

 基盤も作り直す。
こちらもしょうがないです。それでもできるだけシンプルに設計していたので再現は可能です。

 部品の調達方法を変える。
もう日本では作っていない大陸製の部品が必要なのですが、不良品混入率が高くてチェックに余計な手間がかかりすぎるんです。時間だけではなく物質的な損失も。
 大陸の商社から部品を入手する場合の手順は、同様のパーツを扱っている複数の業者からサンプルを仕入れ、最終的に品質が良くて安く出してくれる1社からまとめて購入するのですが、本購入になると当然のように欠陥品が同梱されてくるので本当に困っていました。ロットによって細部の異なる製品が混入していたり、中には明らかにハンダ付けの練習と言うレベルのものや、2−1の端子に1−2で無理やり付けてあるもの(もちろん稼働しない)、回路ショートも多発するので基盤点検もシビアです。商社を替えても同じで、最終的に2割以上が欠陥品でした。最悪だったのは偽物のICチップが全数送られてきたこと。「本物だが使い方が間違えやすい。返送してくれれば返金する」とか言い張られましても生産国も違えば印字も材質も違うチップでして、証拠と送料を失うだけなので泣く泣くスルーしました。その後偽物チップ業者が大量に摘発されたとかなんとかというニュースが流れました。返金はされてません。取引サイトの交渉ページは期間が過ぎると消滅するので交渉した形跡すら残っていません。
 生産地で現物を見て仕入れられませんから、安い業者から仕入れるのは負けるギャンブルでしかありませんので、少し高めになりますが日本と取引している常識的な商社から仕入れるしかありません。みんな自分で焙煎したら日本のコーヒーがどんどんうまくなると思っていたので流通しやすいように安く仕上げたいというのも目標だったのですが、残念ながら値段に反映してしまいます

制作上特に大きな問題は以上です。ここまでは私の頭の中だけの実務の問題です。ここまでお読みいただいてありがとうございます。

さて、ここからが質問なのですが、

実際に温度モニターは必要とされているのか?

私はもう、モニターがない焙煎は本当に緊急でしか考えたくないのですが、実際にどういう意見があったのかはこちらAmazonのレビューを見ていただくとして、


今から3ヶ月後に納品される商品を待ってまで使ってくれる人がいるのだろうか? しかも生産LOTを満たす人数が? 

だいたい算出したところ、センサー1つなら2万円、センサー2つバージョンなら2万5千円で30個出れば試算的にはギリです。まあ卸価格というところでしょうか。材料と時間を考えると全然儲けって感じじゃないですね。

自分で焙煎始めたときに感じた、コーヒー上達したい!っていうのはみんな持ってると思うので、損しない範囲で作ろうかなと言う感じなんですが、予約で20−30個埋まればスタートって考えてます。

なので予約を受け付けようかと思ってます。
今は準備前ですが、今年中にある程度の反応が入れば予約カートを用意して、予約が集まれば予約分だけは作れる体制で動こうと思います。
つまり、アンケート→予約→再開発開始 って感じです。どんだけ慎重だ自分w

ということで、もしよかったら投票をお願いいたします。
(方針が決定しましたので終了しました。投票ありがとうございました。)
結果
いらない:0
前のモデルと同じで良い:7
センサー二つ欲しい:4
もう持ってる:3

ちなみに下の写真は夏前まで焙煎ロボの制御用で試験していたやつなのですが、ZEN2が有るとすれば、ZEN1に準じた「マニュアル焙煎に集中できる」テーマで開発します。

よろしくお願いいたします。

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