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インディーゲームのマネージャーやったよ

今あなたがこの記事を読んでいるとき、私はきっと仕事をしているでしょう。
なぜなら2020年12月31日にまだ仕事が終わっていないからです。
この記事はその仕事の休憩で書いています。いいのか。

今年は色々ありましたが、今回は「和階堂真の事件簿」について書きたいと思います。
2020年12月29日にリリースしました。
和階堂はスカシウマラボの2人と墓場文庫の3人の5人体制で作っています。
スカシウマラボはモチキンさんとハフハフ・おでーんさんのよくわからないかつゲームをなかなかリリースしないゲーム開発ユニットです。
墓場文庫はよくわかりませんが残りの3人がそれみたいです。

真面目にイカれてるメンバーを紹介するぜ!
・監修監督、プログラム、自称体調不良の人:モチキン
・グラフィック、ディレクター、パンが好き:ハフハフ・おでーん
・脚本、メインディレクター、全体的に勢いが凄い:きっきゃわー
・マネージャー、タイトルボクセル、進捗どうですか?:ウラベロシナンテ
・サウンド、リアクションちゃんと返してくれる人:あだP

まず「和階堂真の事件簿 - 処刑人の楔」は2020年9月1日にリリースされました。
モチキンさんのリハビリで作ったこのゲーム、思いの外好評で関わった人たちがザワザワしていました。
……そしてそこから遡ること約3ヶ月前……スカシウマラボの2人にちゃちゃをいれはじめる私ときっきゃわさん(以下きゃわさん)の姿がDiscordにありました。

まずなぜ和階堂のゲームに関わるようになったかを説明したいと思います。
私は「墓場文庫」というハフハフ・おでーんさん(以下おでんさん)が勝手にロゴを作り命名したなんというかグループ的な?クリエイティブ集団未満の?魑魅魍魎的な?やつのDiscordサーバーに所属?しています。
全体的に疑問形なのは多分把握している人が誰もいないからです。墓場文庫ってなに?
まぁその墓場文庫でモチキンさんがリハビリということで推理アドベンチャーゲームを作っているという話になりました。グラフィックはおでんさん。
あんまりよく覚えてないので詳しくはかけませんが、とにかくああだこうだ言って出す気配がないことがわかりました。
そこからは勝手に私ときゃわさんが「はよ出せ」「そんなんいいから」「とにかく出せ」と尻叩きをはじめました。なんでだったか本当に覚えていない……。
それを見ていたというか叩かれていたおでんさんが我々を巧みに誘導し、きゃわさんをシナリオ+尻叩き係へ、私も尻叩き係にします。そして音楽といえばあだPだ!という流れ(多分)

そこからまぁ色々ありまして(覚えてない)なんとか形になりましたが、またもやリリース前にうにゃうにゃしてるスカシウマラボの2人に「いいからはよ出せ」と言いながらテストプレイしたりして9月1日に無事リリースしました。

気づいている人は気づいていると思いますが、あくまでリハビリだったためシナリオにちょっと違和感があったりシステムに不親切さがあったりします。
でも思った以上に高評価で次回作制作をすぐに決定。多分1週間以内には続編制作が決定してたはず。
リリース目標は年内。狂ってやがる。

そこで改めて役割分担といいますか、肩書きみたいなのをもらいましてスタートしました。
私はマネージャーをやったのでマネージャーとしての立ち位置から書きたいと思います。
つまりここからが本題です。いいね?いいよ。

まずマネージャーがそもそも何?って話からだったので色々本や記事を読み「プロジェクトを成功させるために色々やる人」ということはわかりました。やばくない?わからん。
とりあえずスケジュールを決めてスタートしました。
おでんさんはディレクターですが、総合的なプロデューサー的な立ち位置でもあるので、おでんさんと相談しながら決めていきました。
各作業(シナリオや仮組み、テストプレイ、リリース予定日)などを決めてスタート。
最初はまぁそこそこ上手く行っていましたが、だんだんとずれが出てきました。
原因は担当者の体調不良だったり、作業がうまくいっていなかったり、お互いの誤解から無駄な作業がはさまっていたりと様々です。
そこでスケジュールを調整します。でも結局リリース予定日は大きくずれこみました。
ちょっと書き方がわからなくなってきたので、マネージャーをやってみて感じたポイントだけ書いておこうと思います。

マネージャーが何かをとりあえず定義すると「プロジェクトを成功へ導くために、そこに集まった人たちをまとめて、ゴールを設定し、そこまでの道を示すもの」としておきます。


全体を見渡す管制塔になる

俯瞰するというんでしょうか?今誰が何をやっていて、どれぐらいかかっていて、いつ終わるか、の全体を把握しなくてはいけません。
遅れている人には声をかけたり、そのサポートを他の人に頼んだり。
ちょっとネトゲ(RPG系)のヒーラーやエンチャンター等支援職に似てますね(例えがわからなかったらごめんね)
実作業中の人は目の前の壁を乗り越えることに一生懸命で、スケジュールを忘れていたりこだわりすぎて間に合わなかったりするので、誰かひとりがこの管制塔役をやる必要があります。
今回、「隠し神の森」では私はタイトルのボクセルとその他ちょっとした雑用だけだったのでこの管制塔の役割ができました。

目的をはっきりさせてブレない

何かモノづくりをしている人の大半は心当たりがあると思うんですが、締切が近づいても「まだ後少しできる」という気持ちや「やっぱりこっちにしよう」みたいなブレがあると思います。
それをなくすのも仕事のひとつ。よっぽどのことがない限りは最初に決めたものを守ります。
今回で言えば「年内リリース」「前回の雰囲気を壊さない」ぐらいでしょうかね。
やっぱり和階堂チーム内でもブレはあって、シナリオであったりシステムであったり迷走はしました。
それを「元々はこれって決めてるからそれに沿ったものにして下さい」というのが私なわけです。
軸がブレるともうめちゃくちゃなんですよ。全てのバランスが崩れて立て直せなくて終了。
そうならないために右にずれたら左に寄せて、左にずれたら右に寄せて、中央を保つように努めます。
軸さえしっかりしていればやることは自ずと決まってくるので大丈夫。

正解がわからないものを分析する

既存のプロジェクトでも新しいプロジェクトでも未知の問題というのはあると思います。
和階堂チームについては新しいプロジェクトなので「これどうなの?」みたいなのはたくさんありました。
そうなったときに「わからん!」でも「これこそが正しい!」でもなく、まずは「何が問題でその解決のためにはどうするべきか」という考えに誘導するのがマネージャーの役割でもあります。
マネージャーは決定をするというよりも、よりよく導く感じでしょうかね。
正解が見えない中で、必要なものはなんなのかを仕分けしていくのもやります。
作業の優先度を決めたりね。

「あるかもしれない」を想定する

これはリスク管理になるのかな?
もしかしたらおこるかもしれない問題をいくつかシミュレートしておきます。考えられる範囲でね。
この人がこれぐらい遅れたらどうなるかはもちろんですが、例えばTwitterの公式ツイート内容やゲーム内の表現などで炎上しないかなども考えます。
絶対にないとは言い切れないので、常にあるかもしれないという気持ちはもっておくほうがいいと思いました。
予想しきれなかったらその時はその時です。頑張りましょう。

人間関係のマネジメント

これはね、大なり小なりやる必要はあると思います。
和階堂チームも喧嘩こそなかったものの意見の食い違いや認識のズレなどでヒヤッとしたときがありました。
まぁ元々が知り合い同士なので相手の環境等もわかっているからこそ言えなかったりすることもあります。
当人同士が話をしても平行線になるときは私が一旦クッションになって、両者から聞き取りを行い、その後3人で話をするみたいなのもありました。
ちょっとやりすぎてダメだった部分もあるのでそこは反省します。
適度な距離感をマネージャーも他メンバーも保てるように、また人間関係でのストレスからプロジェクトが崩壊しないように話し合いの場を設けることも必要です。
今回が初めてのプロジェクトなのでなんとも言えませんが、多分お互いの認識のズレや不満などが出るのはプロジェクト終盤ではないかと思います。
時間がなくなり、問題もはっきりしてきたなかで後悔や不満などが出てくるんだと思います。
そこをうまく汲み取って解決、または切り捨てるのもマネージャーは必要になってきます。

マネージャーの成功は目標達成とは違う

プロジェクトの成功は目標達成、つまりここで言えば「年内リリース」「前作からの雰囲気の維持」ですね。
しかしマネージャーの成功は違います。
マネージャーの成功は理想としていたものと現実のものとのギャップをどれだけ埋められたか、本当にやりたかったことができたか、そして次への課題を得ることができたかです。
プロジェクトの成功=マネージャーの成功ではないと思っています。
マネージャーにはマネージャーの役割があり、それを完遂するのが成功です。
プロジェクトの状況を客観的に捉えるのは難しいですがそれが一番求められていることでしょうね。
まぁ完璧に成功というのは難しいので項目ごとにクリアぐらいの気持ちでいいのかもしれません。

という感じで、まぁ私が思うマネージャーの役割を書きました。
もちろん本業でプロジェクトマネージャーやってる人からしたら違うとこもあると思いますが、和階堂チームに関わるときはこのスタンスでいこうと思っています。
私自身は多分マネージャーに向いてる性格だとは思います。なのでそこまでストレスは感じていませんが、今後はどうなるかって感じです。ほら、あるかもしれないじゃない?いろいろと。

そんな私がマネージャーをした「和階堂真の事件簿2 - 隠し神の森」をよろしくお願いします。

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前作の「和階堂真の事件簿 - 処刑人の楔」からやるといいよ!両方やっても3時間かからないぐらいだと思います。

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