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伊藤潤二の世界的生活

最近私の中で伊藤潤二ブームがきています。
伊藤潤二氏といえばホラーマンガ界の鬼才として有名ですよね。別段私はホラーマンガが好きという事でもないのですが氏のマンガは妙にハマります。他のホラーマンガのイメージでいうと幽霊がでてギャー!となるところを氏のマンガだと幽霊がでてもワリと淡々としていて一つの舞台装置くらいのテンションに留めてそれ込みの話全体の奇妙さを見せるという感じが好きなんです。


他にも絵がやたらキレイで良いですね。細密に描写される人物の表情が微妙な心理を巧く表せてるのでセリフが無くても間を持たせられてそれが恐怖に繋がりますし。絵がキレイゆえにグロい描写はなおグロくなってしまうので苦手な方にはアレですが。 
話の発想も奇天烈で先が分からないのが良いですね。説明も特にされないまま不思議な世界観で進んでいく話がほとんどなのですがそれを成立させるセンスがすごい。
そして恐怖と笑いは紙一重なんてよく聞きますが氏のマンガはホラーなのにギャグも面白い。緊迫した状況で不意に出る言葉や行動に笑ってしまうこともしばしば。そもそも緊迫している状況自体も面白いものに感じられることも少なくなくかなりシュールな世界観を構築しています。気味が悪いのに可笑しい変世界。

変世界なので幽霊みたいな超常的な恐怖意外にも人から少し外れたような謎怪人やまともだったのに狂人と化す人、またはちょっとだけ変なクセがある只々不気味な人が数多くいて素敵ですよ。

ところでここまでは実は本題ではありません。伊藤潤二氏の作品のなんとなくの概要を書いているだけです。この記事のタイトルが「伊藤潤二の世界」ならばこれで終わりですが続く言葉は「生活」。誰のか。そう、私の生活です。

私はアパートの一階に住んでいるのですが5ヶ月ほど前に2階のそれも私の部屋の真上の部屋に新しく入居者がやってきました。またその時期に隣の空き地で家を建てる工事も始まりました。上の階では引越しの荷ほどきのためか物音が鳴り隣では工事の音が。仕方が無いことなので我慢していました。
先々月の中ごろに隣の工事が終わり立派な家が建ちました。これで騒音が一つ無くなるなと安堵しました。一つ、というのも実は5ヶ月前に新しい住人が越してきてから毎日その部屋からドンドンドン!という音が鳴っていたのです。これがただの足音ならば生活音ということで我慢もできるのですが止まることなく2時間近く鳴ることもザラにありました。さらにコロナ自粛の影響で家にいることが多くなっていたため分かったのですがこの音は24時間どの時間帯でも鳴りました。
もちろん深夜だろうが早朝だろうがお構いなしに。全く寝れない。いい加減参った私は直接上の階の住人に文句を言ってやろうと部屋まで行きインターホンを鳴らしました。でてきたのは50歳前後の男性。目の下に大きなクマを作っていました。クマをつくってるのはこっちだよと思いながら音を控えてもらうよう言おうとするとその住人は「監視してんだろ!」と私に叫んできました。ナルホド。スペシャルな人だと納得しました。
その後も私が電波を使ってテレビ越しに監視しているんだろうという疑惑や某宗教団体の信者で2億円貰って監視の仕事をしているんだろうという疑惑をもたれ延々叫ばれましたが私はDIOじゃないしそんな仕事あるなら紹介してほしい。

スペシャルな人なのでソッとしておこうと思ったのですがその日は嫌がらせのようにドンドンという音が8時間ほど続きました。すごい体力。
ドアを開けたとき部屋がチラッと見えたのですが家具や家電、果てはカーテンも一切無い天才の部屋みたくなっていたのでその音はマンパワーでしか鳴ってない様子。すごい体力。

その日以降もドンドンという音は止まらないのですが新築の隣の家にも変化が。19時になると決まってモンゴルのホーミーみたいな叫び声が聞こえてくるようになったのです。スペシャルな人に挟まれてしまった。
ホーミーが聞こえるとそれに呼応して上からドンドンとビートが。最悪のバンドアパート

そんなことが続いてる中である日、朝目が覚めると私の部屋の外からヴーヴーという大きな音が。誰か携帯でも落としてバイブが鳴ってるのかな?と思ってドアを開けると上の住人がドアの前で唸りながら睨んでくるのです。正直めちゃくちゃ怖かった。そして朝なのにそれに呼応してか隣家からはホーミーのような叫び声が。カオス。ドアを閉めた後もザッザッと部屋の周りをウロウロする音が。

そしてついに先日、早朝に上の住人が何か叫びながら隣家に突撃していました。監視を止めろいう叫び声。連打されるインターホン。緊張感のある朝。鳴るパトカーのサイレン。
どうやら連れて行かれたようです。正直ホッとしました。だって怖いもの。というか監視が嫌なのになぜカーテンを買っていないのだろう?いや、何も言うまい。

これで平穏な生活を送れるかなと思っていたら上の部屋から

ドンドンドンドン!




というような日々を送っています。正直上の住人だけでなく隣家もハッスルした方と分かったとき私もハッスルしちゃうんじゃないかと不安になったのですがなんかこの感じ伊藤潤二の世界みたいだなと思ってからはそんなご近所付き合いも楽しいなって

そんなワケない

怖いわ。ギョロ目のオッサンが部屋の前にいたとき刺されると思ったし。ホーミー叫びは風呂場でやってるぽくて音響きまくるし。

おまわりさんに連れてかれた後また上からドンドン聞こえたときはまた新しい富江が来る!を連想させたから伊藤潤二感あったけど。とりあえず双一は落ち着け。

まぁなんだか愚痴っぽくなってしまい一部配慮に欠けた表現もあったかもしれませんが他意はございませんのでご了承下さい。

何はともあれ寛容な心でアレできれば良いですね。

なんやかんなダラダラ書いてますが最後に私が言いたいことは

タイトルが電波少年のサブタイトルみたくなっちゃった

ということ。

それではー。

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