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GRIN / GRIN 雑感

名前の通りニヤッと笑ってます。

GRINとは英語でニヤリと笑うという意味らしいです。その言葉まんまの姿を写したジャケットですね。ただこれが自信満々で怖いもの知らずな若者の正しい表情のような気がします。

このグリンというバンドは現在もソロや数多くのミュージシャンのサポートギター等で活躍してるニルス・ロフグレンが20歳の時に結成したもの。そのファーストアルバムである今作にはなんとニール・ヤングとクレイジー・ホースが参加してるのです。何故かと簡単にいうとニルス・ロフグレンを気に入ったから。簡単。

そもそもなんで知り合ってるのかといえばニールヤングとクレイジーホースの演奏を生で観て感動したニルスが楽屋に押しかけて自作の曲を彼らの目の前で演奏して、というもの。
だいぶ端折ってますが大体こんな感じ。純粋な行動原理とそれを受け止めるヤングが素敵。もちろん気に入ったというのは心意気もあるでしょうが幼少期から音楽に触れその才能を早いうちから開花させていたニルスの手腕によるところが大きいと思いますが。

そんなこんなで知り合って18,19歳の時にはヤングの「AFTER THE GOLD RUSH」にギターとピアノで参加してるんだから凄い。


急な私ごとですがこの作品を買ったのは5、6年前の年の瀬に帰省の準備をしているとき。実家でヒマしたら聴こうと思い何枚か買った内の一枚で、今作を手に取った理由はジャケット中央のニルスが地元の友人の弟に似ているから。
なんなら今作をその弟のお土産にでもしようかと思っていたのですが聴いたら好きだったので私の手中におさめました。代わりに東京バナナを買った思ひで。

そんな聴くと友達の弟と新幹線に忘れた東京バナナ思い出す今作はどんな感じでしょうか。

曲目です。

1.LIKE RAIN
キレイなメロディで気持ちよく聴ける曲。このアルバムの裏ジャケがバンドメンバー3人で朝焼けなのか夕焼けなのかを見てる爽やかな写真なのですがこの曲の雰囲気がまさにという感じで素敵。ちなみにヤング達の楽屋に押しかけたとき最初に聴かせたのがこの曲とのこと。それがアルバム一曲目というのも素敵。

2.SEE WHAT A LOVE CAN DO
前曲の甘いメロウな感じから一転ブルージーな曲調とパワフルなヴォーカルに。ニルスはビートルズに感銘を受けてロックに傾倒したらしいのですがなるほどこの曲での彼のヴォーカルはジョン・レノンのシャウトを連想させます。

3.EVERYBODY'S MISSIN' THE SUN
ニルスに代わりボブ・バーバリッチがヴォーカルを担当。当たり前みたく言ってますがすいませんご紹介が遅れました。このバンドのドラムを担当しているボブです。ドラムのボブ。
この曲は陽気なカントリーで可愛らしいですね。可愛いぞボブ。でもサビはニルスが歌う。ドンマイボブ。

4.18 FACED LOVER
こちらもニルスではなくボブ・ゴードンがリードヴォーカル。また当たり前みたく言ってしまいました。しかもまたボブ。ベースのボブ。3人のバンドでこんな名前被るなんて。
この曲はハードなサウンドでニルスのギターがヘビーなブルースっぽくてカッコよろしいです。ボブもカッコよろしいです。2人のボブ。

5.OUTLAW
カントリーロック調の曲。ニールヤングのサウンドを連想させるのはコーラスに彼らが参加してるからという理由だけでは無いはず。
静かにしかし確実に盛り上がっていくサウンドは聴いてると気分が勝手に高揚してしまいます。

6.WE ALL SUNG TOGETHER
曲名のとおりポップさがあり初めて聴いても皆んなですぐ歌ってしまえるようなサビのリフレインが良いですね。クライマックスのニルスの良く伸びた声も気持ちいい。

7.IF I WERE A SONG
軽快でノリのいいロックでよろしいです。ファズギターが気持ちいい。ビートも気持ちいいし時折みせる音割れてんじゃないのというくらい力強いヴォーカル。特別派手なことしてませんが個人的にはこれこれーといったバンドサウンドで大変好み。

8.TAKE YOU TO THE MOVIES TONIGHT
オールディーズをアコギのみでやってみたというような曲。閑話休題的な感はありますが一つこういうホッとした音があるとメリハリがありアルバムを聴いている感が強くていいですね。

9.DIRECTION
うってかわってアップテンポのロックに。先述しましたがこういうメリハリがアルバムを流れで聴いてるとあるので曲の印象も一つ一つ別に聴いてる時とはまた違ってきますね。歌詞がわりと下の煩悩丸出し感ありますが勢いがいい曲なので健全に聴こえます。そんなことないか。スライドっぽいギターがスッと入ってくるのでオッとなります。

10.PIONEER MARY
ニールヤングがギターを弾きクレイジーホースがコーラスをしている曲。もうニールヤングの曲みたくなってる。粘り気のある力強い音がニールヤングそのものなのですが今までの曲にも感じられたので共通の根っこがあるのでしょうね。

11. OPEN WIDE
ドラムボブとニルスがヴォーカルをとる曲。ストーンズ好きのボブがしっとりと歌いニルスがミックばりに大口を開けている様が見えてくるような大声で歌うのが良いですね。ゴスペル感のあるコーラスもぽくて良いです。

12.I HAD TOO MUCH
初っぱなの重たいギターとヴォーカルでもうOKという感じ。すこしディストーションかかった歌声もよろしいです。ラストにハードなブルースっぽい曲を持ってきてスッと終わるのがもっと聴きたいなぁと思わせてニクイあんちくしょうですね。


聴きました。

やっぱりカッコいいです。このGRINというバンドは売れなくてアルバム4枚ほど出して解散したのですがそりゃないよという感じです。
まぁそんなバンドこの世に星の数ほどいるのでしょうが、だからってそんな数多くいるから仕方ないみたいなこと関係なく、カッコいいのに売れなくて解散したバンドにはそりゃないよなぁと言って回りますよ私は。言うだけですよ私は。援助等はしませんよ私は。


とりあえず中野高円寺辺りをウロウロして言って回りにいくので


それではー。

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