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【学科】建築作品は模型で学ぶと忘れない

一級建築士試験では,「学科」試験を突破した後,最終試験となる「製図」試験に挑戦します.この製図試験では,合格センスというものが存在し,それが合否を分けているように感じます.どんなに猛勉強しようが,時間やお金をつぎ込もうが合格センスがないと本番で合格答案を完成できない.

そんな合格センスを高める方法が一つだけあります.それは,名作と呼ばれる建築作品と向き合うこと.学生時代にその経験を重ねた受験生には,合格センスが備わっており,結果,製図試験にも一発合格しやすい.

もし,名作建築と向き合った経験に自信がなければ,学科試験勉強のうちに,ザックリでもいいので向き合ってみましょう.その際,模型やGoogle Earth(コチラ)から学ぶことをお薦めします.

特に,模型はお薦めです.建築士試験対策としては,現地を訪れて直接,見学するよりも学習効果が高いです.

例えば,天王洲アイル(東京都品川区)にあるWHAT MUSEUMに展示されていた↓のパンテオンの断面模型.立体感が伝わってきますよね.建築作品は,文字で認知するよりも画像やイラスト(2次元)で認知した方が理解が深く,さらには,模型(3次元)で認知すれば忘れません.芸能人の名前が思い出せない時も,顔は思い出せるのはそのためです.

パンテオンの模型(WHAT MUSEUM「感覚する構造」展より)

パンテオンについては,令和4年の一級建築士「学科」試験に出題されています↓

【問題】令和4年
パンテオン(ローマ,不詳,2 世紀)は,直径約43mのドームを有し,コンクリートやレンガを用い,上方へいくほどドームの厚さが薄くなっている.

【解説】
古代の石積みドームの発祥に始まる曲面により空間を覆う構造.直径・高さ43mの半球形のドーム形状をしており,頂部には直径8.9mの天窓が開いている.

火山灰をセメントとする無筋コンクリート構造で,内面はドームの厚みをえぐり取ることで重量の軽減を図り,装飾的な格子天井としている.ドームの厚さは上部は1.4m下方に向けて徐々に厚みを増している.ドーム部分の基壇は階段状に厚みを増してスラスト(=外に開こうとする力)に対する抑えの役割を果たしている.

【解答】◯


今後も,このブログでは,一級建築士試験の合格センスを高めるために,模型から学べる建築作品を紹介していきますね.一方で,建築模型が展示されている企画展には,出来るだけ足を運ぶようにしてください.

特に,お薦めなのが,国内外の名作建築が展示されている東武ワールドスクウェア(栃木県日光市)の活用です.

東武ワールドスクウェアに展示されている建築模型のうち,一級建築士学科試験に出題されている展示作品は,以下の通りです.

【日本の建築】
法隆寺,薬師寺,唐招提寺,清水寺,平等院鳳凰堂,厳島神社,春日大社,円覚寺舎利殿,鹿苑寺金閣,慈照寺銀閣,二条城二の丸御殿,桂離宮,姫路城,大浦天主堂,首里城,岐阜・合掌造りの民家,東京駅,旧開智学校,東京国立博物館 他

【海外の建築】
パルテノン神殿,コロッセオ,ピサの斜塔,サン・ピエトロ大聖堂,ミラノ大聖堂,サン・マルコ寺院,ヴェルサイユ宮殿,ノートルダム寺院,凱旋門,エッフェル搭,アルハンブラ宮殿,サグラダ・ファミリア 他

これだけの名作建築が展示されています.それらの建築作品が一級建築士試験にどのように出題されているのか,どんな歴史的な流れがあるのか,作品どうしにどんな関係性があるのかを最強にコスパよくマスターするための勉強会を12月9日に都内で開催します.参加して後悔のないイベントにしますので,是非,ご参加ください↓(定員 残りわずか)

※合格ロケット(学科試験対策アプリ)で学科試験勉強されている方がいたら,当日,私(荘司)にお声がけください.学科突破後の製図試験の合格まで個人的にサポートさせて頂きます.

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