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【学科】京都文化博物館別館(用途/博物館)

前回からの続きです.
今回は京都にある京都文化博物館 別館です.

Google Earthはコチラ.


■解説

~↓↓↓1分で解説!YouTubeショート動画↓↓↓~

Google Earthより

赤いレンガのファサードに,白い石貼りの水平ラインが入るファサード(建物の正面から観た外観).その上部にドームを冠のようにのせる設計者 辰野金吾の「辰野式」という独特のデザイン手法が特徴.東京駅(コチラ)も同様のデザインがみられる.

各階平面図(南側が別館,北側が本館)

■学科試験ではどう問われる?

平成21年(2009年)の一級建築士「学科」試験で問われた知識です↓

【計画問題コード21032】正しい記述かどうか?
京都文化博物館の別館(京都市)は,平安博物館として使用されていた旧日本銀行京都支店を,竣工時の姿に復元し,整備したものである.

平成15年にも出題


【解答】〇

【解説】「京都文化博物館」の別館(辰野金吾,1906年,京都市,煉瓦造2階建て)は,1906年(明治39年)に完成した元日本銀行京都支店を整備したもので,赤煉瓦と白い花崗岩の横縞が見事な調和を見せる辰野金吾の代表的建築である.この意匠は19世紀後半のイギリスの建築によく使われたクィーン・アン様式で国の重要文化財にも指定されている.

この問題の出題意図は,1896年に日本銀行本店を設計した設計者である辰野金吾の作品「京都文化博物館の別館」が一時は,平安博物館として使用されていたものの,その後,京都府に寄贈され,竣工当時の姿に復元し,整備したというストーリーがポイントです.保存・再生というテーマの建築作品の代表事例でもあります.


■まとめ【サマリーキーワード♪】

 ✅赤レンガのファサード
 ✅白い石貼りの水平ライン
 ✅クィーン・アン様式
 ✅別館 ←本館(1988年竣工)とは別モノ 
 ✅辰野金吾 
 ✅旧日本銀行京都支店


■建物概要(製図試験対策用)

 【建  物  名】京都文化博物館
 【設  計  者】京都府土木建築部営繕課 京都府教育庁指導部文化財保護課
       久米建築事務所 別館:辰野金吾
 【施     工】竹中・住友・公成・津田・富創共同企業体
 【所  在  地】京都府京都市中京区東片町623−1
 【竣  工】1988年9月
 【階  数】地下1階 地上7階 塔屋1階
                            別館/地下1階 地上2階 塔
  【構造規模】  鉄骨鉄筋コンクリート造 一部 鉄骨造
       外便所:鉄筋コンクート造
       別館・金庫室:煉互造
 【敷地面積】4,790.72m2
 【建築面積】3.646.56m2
 【延床面積】15,827.42m2
 【道路幅員】東6.42m 西隣地 南7.04m 北8.28m
 【駐車台数】36台
 【杭・基礎】直接基礎

 次の建築作品へ続く


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