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【学科】建築作品の1点が合否を決める その3(シルバーハット 編)_計画科目の12問目

前回からの続きです.
今回も2024年(令和6年)の学科本試験問題を使って,この試験の勝ち方をぶっちゃけ解説しています.


2024年(令和6年)の学科本試験 計画科目12問目の3番選択肢には,次の知識が出題されました.

中野本町の家(伊東豊雄)は,鉄筋コンクリートの柱の上に鉄骨フレームを架け,上部をアルミやテントで覆った住宅である.

2024年度 計画科目 12問目3番選択肢

中野本町(なかのほんちょう)の家が出題されたのは初めてですが,前回と同様,過去に出題された作品との主語と特徴のすり替え問題です.丁寧に特徴部分の記述を読み取れば,平成18年に出題された「シルバーハット」の内容だと気づけます.「シルバーハット」について勉強していたのに,気づけなかった方は,文字ズラだけで判断されてないでしょうか?

特徴部分を読んだ際,画像なり,イラストをイメージできるようになりましょう.逆に,建築作品を学ぶ(=インプットする)際は,画像やイラストと合わせて覚えてください.想起する際は,文字ではなく,記憶した画像等を思い出せるようにしておきます.文字と異なり,画像等は,圧倒的に思い出しやすいので.

名前を思い出せない芸能人も,顔は思い出せたりしますよね.これは,脳科学で証明されている人間の記憶特性なんです.

「シルバーハット」(伊東豊雄,1984年)は,鉄筋コンクリートの柱の上に鉄骨フレームの屋根を架け,コートの上部に吊られた開閉可能なテントにより通風や日照を調節することで,コートを半屋外の居間空間として利用することができる.

平成18年に出題(正しい記述)
 ↑は伊東豊雄建築ミュージアム(愛媛県今治市)に再現されたシルバーハット

移築される前のシルバーハットの画像はコチラ

シルバーハットは,設計者である伊東豊雄氏の自邸です.ただ,長年,空き家になっていたため解体されました.↑の伊東豊雄建築ミュージアムにあるシルバーハットは,移築というよりも新築再現され,記録として残された形です.

中野本町の家は,↑のシルバーハットの隣地に,シルバーハット(1984年竣工)が建つ10年ほど前に,ご主人を亡くされた伊東さんの姉家族のために伊東さんが設計した住宅です(1976年竣工).平面はU字形(馬蹄形)をしている鉄筋コンクリート造で,外壁面や中庭への開口部はほとんどなく,外部に向かって閉じられた閉鎖的な白い空間となっている.一方で,上部にトップライトがリズミカルに配置され,詩的な空間体験を生み出しています.


ちなみに,同じく12問目の1番選択肢には出題された「まつかわぼっくす(宮崎 檀(まゆみ)」は,本試験日の5日前に配信した合格ロケットの無料メルマガ(コチラ)で,過去に「夫婦屋根の家」とのすり替え問題で出題されたことを紹介していました(コチラ).その内容を読んでおいて頂いた受験生は正しい記述であると判断できています.

2番選択肢の「住吉の長屋(安藤忠雄)」は,↓のオープンチャットで紹介していました.

↓の投稿で動画と合わせて紹介しておりました.

次の学科試験で,建築作品を得点源にされたい方は,オープンチャットに登録しておいてください.定期的に建築作品に触れていく以外に,建築作品を得点源に変える方法はないのだから.


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上記のような,この試験の勝ち方を↑の合格ロケットのLINE公式アカウントで配信していきます.

以上



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