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【日本建築史】杮葺きって何?
前回からの続きです.
前回,ご紹介した茅葺きをレベルアップした屋根の葺(ふ)き方が杮(こけら)葺きです.
薄い材木の板を屋根に敷き詰めるのが杮葺きです.厚さ2~3mmの板を用います.江戸時代までは,それよりも厚い板も用いられるていましたが,曲線の屋根形状などへの対応が悪いため,薄い板を使用することが主流となりました.4~50年ごとに葺き替えが必要となります.
茅葺きに次いで古い工法と言われていますが,茅葺きほど火災に弱くなく、かつ,材料の入手が容易だったことが全国に普及した理由です.金閣寺や銀閣寺,桂離宮の古書院など,多くの日本の名作建築にで使用されています.
瓦のように幾何学的な突起が屋根面に表れず,自然な風合いで平面的に見える屋根が「杮葺」です.
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↑は,僕の事務所で設計・監理した九十九里の家(千葉県).屋根材に瓦を採用しています.
続く
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