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わたしの本棚③

 一週間連続投稿チャレンジ三日目に入りました。毎日書くって大変ですね…。本日は、③小説関連について、三冊ご紹介させていただければと思います。

①レイ・ブラッドベリ『華氏451度』(ハヤカワ文庫SF)

 現代に通じる風刺的な部分とか、登場人物の魅力であるとか、この本の魅力を語り出したら止まらなくなるのですが、最も好きな点は、本に貫かれた、人間に対する「希望」だと思っています。私が人間を好きな理由の一つが、「たとえ死んでも、存在を残せる」という部分です。文字にして、絵にして、像にして、人生を残せる。木を植えて、家を建てて、墓を作って、生きてきた証を残せる。他の動物と明確に違うところだと思っています。そういう部分で非常に共感する小説でした。ぜひ読んで、感想を教えていただきたいです。どなたかと語り合いたい…!

②ディケンズ『クリスマス・キャロル』(新潮文庫)

 私は宗教が大嫌いなのですが、この本は毎年クリスマスの時期になると必ず読み返しています。モスクワ留学中も、電子版で買って読んでしまいました。我慢できなかった…。私はこの本からいつも「変わることを恐れない強さ」をもらっています。人間はいつだって変われる、何歳からであっても。神も仏も全く信じていませんが、私は祝福に満ちた明るい気持ちでティム坊やの言葉とともにクリスマスソングを思い出します。「神よ、私たちをお恵みください。 みんな一人一人を!」

③彩瀬まる『骨を彩る』(幻冬舎文庫)

 人間の汚い部分、目を逸らしたい部分、弱い部分、そんな部分をそっと優しさで包み込むような小説だと思います。だれも完ぺきではなくて、みんなそれぞれ欠けていて、それでもみんなそれぞれに色を与えながら、彩りながら、生きていく。足りなくても、補え合えなくても、傷つけ合っても。いつも読んだ後に、自分の中の何かが優しく彩られるような気持になる本です。短編集なのですが、私は「指のたより」と「やわらかい骨」がとても好きです。

 もしすでにお読みになられた方、この本私も好きですという方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントいただきたいです(語り合いたい…)。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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