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コロナ禍でトラベルコンサルタントになった話

あまり、仕事のことは書かないのだが備忘録として書いておこうと思う。

私は国際プロジェクトのプロジェクト管理の仕事をしている。プロジェクトが始まる度に人や物を手配して実行させている訳だが、コロナ禍で国境が閉まりいつ開くか分からない状況が2年も続くとは思ってもいなかった。当初はもちろん国際プロジェクトは全て止まり国内案件ですら延期になったりしたのだが、だんだんそういう訳にも行かなくなり、行ける国を探して実行することになった。残念ながら私達が売っているものは大量生産品ではないのでリモートでの実行も不可だったし現地のスタッフが対応する事も厳しく結局は日本から人を入れないと進まないし、進まなければ入金はないため仕事のためには必死だった。が一方で感染は拡大している中で海外旅行が政府に奨励されていない状況で出張をお願いする立場にあり心苦しく自分のことを鬼だなって思うこともあった。

2020年当初は台湾はビザを取るのがそんなに難しくなかったので検疫2週間すれば入れる状況だった。シンガポールはビジネストラックが可能だったので、半年強くらいは入国できていたと思う。日々状況が変わる中でプロジェクトが進まないため、私の仕事はどうやったら入国させられるか、つまりビザの取得のリサーチがメインになっていった。
日々の業務は外務省の海外渡航状況をチェック、各国の大使館のホームページチェック。大使館にも電話して確認もしていたし、在外公館(海外の日本大使館)に電話してアドバイスを求めたこともあった。2020年の最初の半年くらいは海外出張を諦めた企業が多かったので大使館や在外公館も割りとつながり回答があったのだが、そのうちまったく電話はつながらなくなった。 

情報を集めても頻繁に変わるし、NHKのニュースですらガセだったりするし、大使館もしまいには本国のイミグレに問い合わせろなんて回答が来る始末だった。どんどんビザも発給されない国が増えていき、それでも例えば第三国経由はで行く方法を探したりして人を送っていた。
社内でもこんな仕事をしていた人は珍しかったらしく(普通は自力ではなく外注するらしい)、出張行きたい人たちから問い合わせが来たり、普段あまり関わりのない部署から問い合わせが来たり、私生活でも外国人の友達からアドバイス求められたりとトラベルコンサルタント状態だった。

今年に入り各国国境も開き検疫もなくなったので今となっては延期になった仕事と新規プロジェクトが重なり日々人のやり繰りに悲鳴をあげる毎日である。

コロナ禍でも国境閉まらずまったく普通だった国:アメリカ
割りとビザは取れて入りやすかった国:韓国
途中まで割りと行きやすかったのにある日国境閉じた国:台湾、シンガポール
割と早く見切りをつけて国境あけた国:タイ、マレーシア
検疫4週間でビザもすごく難しかったのにある日突然コロナを風邪扱いにして国境開けた国:
ベトナム
日本から直接無理でも第三国経由なら入れた国:香港、シンガポール
常に入国困難な国:中国

中国に至っては客が国営企業でない限りビザは下りず、下りても検疫が異常に長く省またぐとまた検疫が発生するため直行で行けない場所はかなり大変だった。最近はどうなったか知らないが今でも大変なのではないかと思う。

また中南米と欧州はそもそもプロジェクトがなかったのでリサーチの対象外だった。

私は大企業勤めのサラリーマンだから仕事を失うことはなかったけれど国境が閉まったせいで、潰れた会社も多かったのではないかと思う。。。

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