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家族介護⑤『介護殺人』

介護に文句言われ…「夫を殺した」妻を逮捕 
2/17(日) 13:07配信 読売新聞
17日午前4時40分頃、大阪府岸和田市真上町の民家から、
「夫を殺した」と110番があった。府警岸和田署員が駆けつけると、
1階居間のベッドで、住人で無職今口光顕さん(74)が倒れており、
病院で死亡が確認された。

同署は、今口さんの口を塞ぐなどして殺害しようとしたとして、
妻で無職の淑子容疑者(65)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替えて調べる。
発表では、淑子容疑者は「日頃から夫の介護をしていたが、文句を言われてイライラが募り、殺した」と供述しているという。

【 孤立と無意識の支配 】

2週連続で、介護による、殺人と心中のニュース。
どれだけの人たちが、このニュースに興味をもっているのだろう…

介護殺人・心中の正確なデータが無いので、
独自でマスコミ発表の数字をデータを追ってます。
2018年4月~2019年2月27日現在、“19件“月に約2回の割合。

先週、今週で3回です。
どの家族は社会保障制度はつながっており、自治体の介入があった様です。

あるデータに、介護殺人に及ぶ介護の期間は、介護が始まってから3年と言うデータもあります。

今回の、“コンビニ店員が感じていた元旦の無理心中…”は数十年介護を。

どのケースも、地域で介護の様子、自治体も介入していても起こっており
特に、まじめに介護をし、人に頼る事をしない家族程、
この様なとても残念な事件になる傾向があります。
どの家族にも起こり得る事。
この介護殺人である事を知って欲しいと願います…。

実は私も、介護殺人になりかけた経験があります。

【 余命3ヶ月 】


本当にどこの家でも起こり得ると、本当に警告をしたい事が、
             “ 家族介護 “
私の母は、ある日突然倒れ、余命3ヶ月からの介護がスタートをしました。

その、3ヶ月の期間は、肺がんの種類を特定する為に、
組織を取る検査を3つの病院へ行き、全身麻酔をし、口から検査器具を入れ組織を採取する事をやりました。
ですが、3回とも3つの病院とも、原発のガンの場所が心臓の裏であったため組織が採取できませんでした。
その3つの病院を予約し、検査を待つ期間に、何日も経過し、
余命宣告の3ヶ月になってしまった訳です。
そうなった時に、父、兄、私もですが、

精神状態は限界を超え…

感情を共に我慢をする事が、出来なくなっていました。
そんな時に、一番抑えが効かなかったのが、父親でした。

【 父親がキレる …】

最初にキレたのは、父親です。
ある日、何気ない日常で、新聞の置き場が違う?と言うなんとも言えない
話から、ガンの病気である母親に“罵倒し”…
余りに、尋常では無い怒り方だった危機感から…

私が父親に殴り、私も尋常ではない心情であったと思います…

そこから、父親が私の首を絞めはじめました。
当時70代の高齢にもかかわらず、ホントに凄い力でした。

この状況を止めたのが、病気の母親でした。

二人の間に入り、力を入れた事から、母は痙攣をおこし、
母が倒れ、私の娘もその現場におり‥‥
本当に、本当に、本当に悲惨ですよ…
悲惨なんてものでは無いですよ‥。

母を見た、父親は冷静を取り戻しました。

多分、母親の止めに入った介入→痙攣が無ければ、
私は、娘の前で実の父親に殺されていた可能性もありました。
これ、本当に普通の日常からの出来事です。

父は、一番初めの、主介護者でした。
24時間、母親と付きっきり。
体力的・心情も休む暇は、なかったのだと思います。

なので、誰よりも辛い3ヶ月であったと思います。
そんな、父親の事など、考えず、私は殴りましたね…

家族って、何をするか解らないんですよ。
家族の真ん中に、いつもいた母親が倒れたと言う事は、

家族の関係が成り立たなくなると言う事でした。

【 家族の関係が壊れる 】

“caregiversカフェこがねい“へ、家族介護の相談へ来る人たちの多くは、
やはり、いつも家族の中心にいつもいた
母親が倒れると、家族のコミュニケーション取れなくなる
関係になると話されています…。

母親の存在は、本当に偉大の様です。

【 孤立 】


父親はとにかく近所の人、親戚にこの介護初動では
病気の事は、隠し続けていました。

それが、あとから考えると、無意識の“孤立“に向かっており、
その怒りの限界が、父親とのケンカの要因でもあると考えます。

多くの家族の残念な事件は、みな孤立をしてる傾向があります…

続く…

次回 “介護の無意識の支配” です。



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