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大森山王ブルワリー 終わりの始まり

これまで色々なところで、関わってくださった皆様、ありがとうございました!大森山王ブルワリーの新拠点、12月より本オープンと宣言していましたが、何をもって本オープンなのか?
気にかけてくださっていた方も少なからずいらっしゃると信じて、本オープンの告知をさせていただきます。

【本オープンに向けて Vol.1】

今日はまず、2つのことをお話させてください。

1)これまでのこと

5年前(現在の大森山王ブルワリーを立ち上げる前)、僕は「Sun.No808」というビールを作り、誰からも見向きもされず一度失敗しました。
そこから、「大森を楽しんでもらうきっかけを作りたい」という趣旨を明確にし、4年前に大森山王ブルワリーとしてリスタートしました。

2019年7月に行ったアトレ大森さんでのイベントを皮切りに、飲食店の卸先は現在最大40店舗ほどまで広がりましたし、Hi-TimeとSpecial End. という2つの店舗での販売、そして今年には「OMORI KAORU MARKET -with しばふひろば-」というまちに開いたイベントを自分たちで主催し、大森駅前のあれだけのスペースを自由に仕切らせていただくまでになりました。

そして、大田区商店街連合会、大田観光協会などとの連携により、公の仕事にも携わることが出来ましたし、大田区でのイベントといえば、だいたいどこにでも呼んでいただけるまでになりました。

それに応じて、コロナ禍で苦しんだ時期もありましたが、売上も4年で約8倍まで増えました。その分仕事(やること)がたくさん増え、僕一人で抱えることが難しくなり、今多くの仕事を、大森山王ブルワリーが運営するコミュニティのメンバーを中心に手伝って(関わって)もらっています。

けれども、そうやって「仕事」になってくると、元々の楽しみであったはずの「ともに考えたり作ったりすること、そのプロセスを経て実践・実行しみんなで達成感を得ること」といった関わり方や時間が、すっかり減ってしまっていたことに気付いたのです。普通じゃんと。それって僕がやりたかったことだっけ?という疑問が、とても強くなりました。

本当に素晴らしいし、楽しい仲間たち

2)これからのこと

今クラフトビールのメーカーが1000を超える勢いで急激に増えてきていますが、逆に潰れるところもでてきました。これからきっと大小のブルワリーが淘汰されていくなかで、他のブルワリーも「つながり」などの言葉を使うようになってきています。
そんななかで我々はどう振る舞うのか?
そもそも我々はこれからも「ビール屋」としてやっていくのだろうか?

これまで僕たちはクラフトビール屋として、「大森山王ブルワリーに関わったら楽しくなった」と言える世界を目指して活動を続けてきました。
「関わり」や「コミュニティ」というのは今後どの世界でもキーワードになってくると思いますが、僕たちはもう4年以上、もっと前からこれを何より大切な価値としてやってきました。

ただ、最近その考え方が少し変わってきたのは、「関わり」を売りにしたり押し付けたりするのはちょっとダサくて、「楽しい、ワクワクする、かっこいい」どんな言葉でもいいですが、そんなものを作り上げ、それによって、気づいたら関わっていた。そんなふうに関係を育んでいけたらと。

ビールを飲みながらも真剣な時間のおかげで今があります。

そんな世界を作りたい。と考えた時に、今それに向かうには、大きな壁があります。

それは、僕が「大森山王ブルワリー」を一人でつくり、長らくの間、何事も自分が最終的には決めて責任を負ってやってきて、それと同じようなことを今誰かが代わりにやること、僕以外の誰かが中心になって物事を進めるようなことは、今のままではできない。もっとダイナミックにチャレンジしていく上で、この状態を打破しなければならないと強く思っています。

来年、大森駅は駅舎40周年、蒲田駅も120周年、色々な話がもう僕のもとに入ってきています。苦節10年、ようやく自分のまちでやりたいことをどんどん体現するチャンスがやってきました。

たぶんここからが1番面白い。
だからこそ、その面白いところを、一緒に体験してほしい。

終わりの始まり

そこで、12月からの本オープンを「終わりの始まり」として、既存の「大森山王ブルワリー」、いわば「町田がつくった大森山王ブルワリー」を思い切って終わらせて、まっさらにリスタートするための時間とすることにしました。

「大森の歴史を紐解いて〜〜〜」を大義名分でビールをつくり、ビールのある時間をつくってきた大森山王ブルワリーが、ここから先、どんな価値をつくり、提供していくのか?

これまでのことを否定するわけでも、無かったことにするわけでもありません。これまでの活動を通して育んできた個々の関係や、やってきたことをもちろん大切にしつつも、過去の経緯や考え方、関係に縛られることなく、いま、僕たちが本当にやりたいことを本気で追求したい、という考えです。

本オープンに終わりを宣言するブルワリーなんて、今まであっただろうか・・おかしな話ですが、これも1つ面白い選択なのではないかと思っています。

12月1日より、新拠点(東京∞景プロジェクトルーム)の特性を活かし、様々なプロジェクトによる実験を行い、それらを経て4月をめどに新しい会社・チームを作ります。

ということで、長くなりましたので、今日はここまでにします。

どうやってこのプロジェクトを展開し、参加いただけるようにしていくか、また12月以降の営業形態なども、今後順にご案内していきたいと思いますが、11月中の八景坂の営業日にはそんな経緯などもお話していきますので、ご興味ある方はぜひお越しいただけたらと思います。

■今月の「東京∞景プロジェクトルーム」営業スケジュール

11/21(火) 18:00~22:30
11/24(金) 18:00~23:00
11/25(土) 17:00~22:00
18:00~「土鍋で味わう野菜と肉のフルコース」の会(要予約)
https://osbgarden1125.peatix.com/view
11/27(月) 18:00~22:30

(Vol.2につづく)

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