美しさを貪り合う。第2話「浦野視点:不思議映画談義」。
今回は映画『美しき諍い女』についてお話しします。
ザザーーーーーー
スーー
、、、、、
カリカリ
、、、、、、
ササササさ
なんですかねこの擬音語は。
最近テレビで、2週連続全編後編で映画『タイタニック』が
放映されていました。見ました。
今は少しワイルドなイメージのディカプリオさんですが、
この頃のディカプリオさんは、世界にたったひとつの真珠のような純粋さ、聡明さ、冒険心、狂気、、、、が内包されていて、そしてめちゃくちゃイケメン。こんなに魅力的だったんだなと感嘆しました。感嘆と簡単に表現しましたが、例えるなら、映画『ヴェニスに死す』の男の子に悶える、老いたおっさんの気持ちに近づいたのかもしれません。
さて、栄枯盛衰と言うか、強弱があると言うか、終わりがあるからと言うか、生命は神秘的で美しいなと思います。
美しさを追い求める、、というと学術的な匂いがしますが、貪る、と言った方が生物的でいいな。最近、また最近の話ですみません。『怪獣の子供』の漫画家五十嵐氏がムツゴロウ氏と対談的なテレビ番組を見ました。アニメ映画『怪獣の子供』みなさん見ました?予告編をはじめ宣伝では、親子で見に行く仕立てになってるのかなと。なので劇場には親子だらけ。あれ、、、、でもこの映画、大人向けなのでは。あ、でも子供の方が感受性が強くて、大人が感じることができないものを享受するのかもしれません。荘厳で、神秘的な、宇宙の成り立ち、そして森羅万象たちのセックスのお話!?漫画家五十嵐氏はボールペンで絵を書き込みます。何重にも
ズズーーーーーー
ササーーーーーー
カリカリ
そこには生命のあらゆる機能や感情が内包されていく。包まれて包まれて、破裂しかけた光が、読者の心を揺さぶっていきます。
そんな、リアルな手触りを感じる五十嵐氏はムツゴロウ氏に聞きます。どうやって動物と対話しているのですか?
ムツゴロウ氏は言います、、、「、、、、」あ、この部分内緒です。
なるほどなあという感じになるので、浦野とお会いした人にこっそり教えます。テレビ見た人は知ってる思いますが笑
さて、ムツゴロウ氏が五十嵐氏に投げかけます。「セックスを描きなさい」と。
浦野としては、『怪獣の子供』で五十嵐氏がセックスを描いたのだと思いました。でもこれは浦野解釈であるので、この話は置いといて。ムツゴロウ氏は言いました。「セックスは生物の大半を部分を担っていると」。五十嵐氏は言いました。「セックスは描いてきていない」。
さてさて、セックスとはなんぞものなんでしょう。
先ほど、貪る、という表現をしました。
美しさを貪り合う。セックスの本質はここにあるのではと、映画『美しき諍い女』を見ると感じます。
映画『タイタニック』が3時間。
映画『美しき諍い女』が4時間。。。長い。
その映画の大半が、おっさんが美女の裸を描いています。
ザザーーーーーー
スーー
、、、、、
カリカリ
、、、、、、
ササササさ
二人の魂が貪り合う。
静謐さを強調するように、えんぴつが紙と擦れある音が
何分も何分も続きます。いくつもの映画館でいびきが聞こえたでしょう。
ただその二人の貪り合いに、見る側の魂が、参加した瞬間。
途轍もない高揚感が漂います。
カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ。カンヌはこういうとこを評価してくれるので、信用しちゃいます。
ぜひご覧ください。
個人的にはシネマネコで見れたらとても嬉しい。
そいえば『タイタニック』も菊池くんと見に行きました。
正確にはクラスの男子みんな行きました。
映画館の場所がわからず、
駅で「クリニック」と看板があったので、こっちじゃねと
映画館じゃない方に、男子たちがぞろぞろと歩いていきました。
そんなウブな男子たちが、『タイタニック』のとあるシーンで
身悶えたことは今でも忘れない思い出です。
まさに青春を貪っていたのでしょう。
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