~緊張しない・あがらないために~ リラックスのレッスン
鴻上尚史さんの本である。
私は人前で話すのが苦手だ。
少し発言するだけでも、手が強ばり字がまともに書けなくなる。
今までは、積極的にそういう場に行かない限りは人前で話さずに済んできた。
しかし最近は何もしなくとも、そういう機会が向こうからやってくる。
なぜだ…
私がそういうお年頃なのか…
はたまた、そういう時代なのか…
何はともあれ、このままではいけない。
何か対策をせねば。
そこで、この本を読んだ。
なぜ緊張するのか
意識が『自分自身』と『聞いている人達』に向いていると緊張するらしい。
私の職場では、差別やハラスメント関係のDVDを教育の一貫として、月1回みんなで観賞している。
そして観賞後、誰か1人だけ指名され、感想を述べる。
誰が指名されるかは、分からない。
だから私は、いつ指名されてもいいように観賞しながら感想を考えている。
それらしいことやみんなの同意が得られることを言わなければと頭を回転させる。
しかし、自分が指名されることを想像しただけで、
緊張し、頭が思うように回らない、何も浮かばない。
まさしく、意識が『自分自身』と『聞いている人達』に向いてしまっている。
緊張しないためにはどうすればいいのか
『与えられた状況』に集中すれば緊張は取れる
この場合、与えられた状況とは観賞している作品を指す。
作品に集中し、作品が伝えたいことを理解し、自分が感じた思いを発することに意識を向ける。
そうすれば緊張しないのだろう。
自分がどう見られたいか、みんなが納得するようななどと、『自分自身』と『聞いている人達』に意識を向けてしまうから緊張するのだ。
『与えられた状況』に集中し、作品から伝わってきたものを言葉にすることに意識を向ければ、緊張しないのだ。
だが…
自分の思いを言葉にするのは難しい。
話す内容に自信がない時は、それだけで緊張してしまうものだ。
落ち着いて、振り返り、考えないと自分が何を思っているのか分からない。
だからとりあえず、それっぽいことを言おうとする。
だが、自分の思いではないので言葉が続かない。
そして、『話す内容に自信がない』から、また緊張するのだろう。
すぐに自分の思いが分からないのは、今までずっと、人と語り合うという行為を行ってこなかったからなのかもしれない。
映画やドラマを見ても、友達とその話題で盛り上がった記憶もない。
物事にも人にもあまり関心がなかったからなのかもしれない。
自分の思いを語るという経験値が乏しいのだ。
自分が何を思っているのかも、時間をかけて、考えて、やっと分かる。
レベルが低い私は、瞬時に感想が言えない。
人前であがらないようにするためには、正しい手順を踏んだ『場数』が必要
ただ、場数を踏むだけでは意味がない。
自分のレベルに合った場数を踏むことに意味がある。
鴻上尚史さんは、いくつか場数の踏み方を書いてくれている。
まずは色んな人に話かけるのがいいそうだ。
美容師さんや、店員さんなど。
慣れてきたら、
行きなれたお店で友達相手に近況報告。
サークルに参加。
街コン。
ホームからアウェーへ
少しずつ。
徐々に人を増やす。
1人から2人、2人から3人と…
少しずつが大事なのだ。
緊張も話す内容も場数を踏めばレベルアップできる。
私もまずは友達をランチに誘い、近況を報告してみようと思う。
小さな『場数』を踏むことから始めよう。
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