あの日の交換日記
辻堂ゆめさんの本である。
交換日記を軸にした7つの物語からなる短編集。
【一話目】
白血病で長期入院している小学生の女の子と先生との交換日記。
長い抗がん剤治療を経て次のステップである骨髄移植に移るのに気持ちが前向きにはなれない女の子が、先生との交換日記のおかげで一歩踏み出すことができ、人間としても成長するという話。
だけかと思いきやの
どんでん返し。
【二話目】
先生との交換日記の中で、殺人予告をする女の子。
先生も女の子も交換日記のやりとりや日々の学校生活の中で考え方を改めて、成長していく話。
からの、
どんでん返し。
【三話目】
双子のすみれとさくら。
不登校気味のすみれをなんとか元気づけようと始めた交換日記。
交換日記を続ける中で、不登校になったきっかけも見えてくるが、交換日記の中は、終始相手への不満や文句ばかり。
そして、
そこ!?、どんでん返し。
四話目も五話目も全てどんでん返し。
最後の最後で、どんどんどんどんどんでん返し!!
同じ言葉なのに、見る角度が変わるだけで物語が変化する。
その言葉の罠にまんまとやられた。
色んな言葉の罠にはめられていたことに気づいた途端に物語が脳内で修正されていく。
ただの短編集が…
バラバラだと思っていたものが1つにまとまっていく。
読み終えてすぐもう一度読み返した。
今まで読んだ小説の中で1番好きだ。
好きな作家が増えるってなんだかうれしい。
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