禍話リライト 怪談手帖『たどん』
Aさんという方の子供の頃の体験。
彼の住んでいた北九州のOという地域。
そこから一山越えたところにボタ山(石炭の捨て石の集積場)があり、当時そこに行って石炭クズを拾う者たちがいた。専門の業者のところへ持っていけば、その場で買い上げてくれたからだという。
一般的には、こういった『ボタ拾い』はあまりお金にならないものだったと聞くので、僕(怪談手帖の収集者である余寒さん)は驚いたのだが、Aさん曰く、林檎箱に一杯、ズタ袋に一つ、などの換算で、それなりの値をつけてくれる時期が確か