壁画アート事業は何故伸びたのか?新規事業を立ち上げる私なりのコツ【中編】
おはようございます、平山です。
この話の続編が遅くなってしまいました・・・。書き始めたら長くなったんで、中編です。ここではアートの事業をしている私が、「0→1から始めた事業をある程度成功させるコツ」をお話したいと思います!
テクニカルな内容ではなく、スタンスとか考え方をお伝えする記事になります。事業を始めたいけど自信がない方がもしいらっしゃったら、この記事がその背中を押してくれれば、と思っています。
ちなみに前編はこちら。(ちょっとタイトル変えました)サラリーマンを辞めて新しく事業を立ち上げるまでをお伝えしました。
さて、この記事の末尾でお話したのが、今回の記事のメインでもある事業創生における6つのコツです。ステージで言うと、シード〜ミドル期まではある程度これで乗り切れるはず。
先に言っておきますが、私マーケティングの専門家でもなければ、経営学の知識もありません!(キッパリ)
あくまで、アートの事業を順調に伸ばしている1人の事業家のケースとして捉えてみてくださいね。さて、それでは「0→1から始めた事業をある程度成功させるコツ」いってみましょう。
今運営しているアートの事業を例に、ひとつひとつご説明していきます。
大前提:コアストーリーがあるか
一言でいうと、「何故あなたがこれをやっているの?」と言われた時に、「何故なら・・・」とストーリーを語れるかどうかです。事業創生期には、周囲から必ずコアストーリーを求められます。
これは所謂MVVとは違って、推敲に推敲を重ねる必要はないと思っていて、むしろその人の過ごしてきた人生の経験値にのみ基づいた超個人的なものでいいと思っています。人からの共感を得るために事業を始めるわけではないでしょうし、共感が得辛いストーリーでもいいのです。乱暴に言ってしまえば世間的な意義なんてどーでもいいです。
そして、コアストーリーは変化しても良いものだと私自身は思っています。現在の環境によってコアストーリーの捉え方が異なるのは当然。時代や価値観によって変化すべきです。
「元々〜〜このように思っていて、現在は〜〜このように思っています」
みたいな語り方でOK。
重要なのはそこに嘘がないか。何回でも自分ごととして語れるかどうか。この一点のみ!!
私の場合のコアストーリーはこんな感じです。
「元々趣味でアーティスト活動をしていた時に、アートが売れない日本の現状に違和感を感じていて、その後、たまたま訪れたサンフランシスコでアートが身近にある光景をみて衝撃を受けました。それ以降、とにかく暮らしにアートが身近になることを目指して、まずはアート通販を始めました。更に日本の多くを占めるサラリーマン層にもアートの価値を伝えるために、オフィスにウォールアート を描く事業をスタートしました」
↑こちらは事業を作るきっかけとなったサンフランシスコでの写真(5年前)
こんな感じ。話すと1〜2分くらい。あまり長くても冗長になってしまうから、このくらいのボリュームが良いかと思います。
逆にコアストーリーさえあれば、創生時点でのMVVなんて必要ないです。無駄に格好つける前に売上を作らないといけないし、言葉を整えたっていざ事業を始めれば状況はどんどん変わります。変わる状況をMVVに無理やり当てはめようとするのは本末転倒。MVVを作るのは、事業が黒字転換した地点からくらいで十分なのではないでしょうか。
はい、これは大前提。次行きます。
(1)仮説を作ることに時間を割かない
続いてはこちらです。仮説を作るな!と言っているわけではないのですが、何かを実行前に仮説作りに何日も何日も時間をかけるのはナンセンスです。何故ならやってみないとわからないから。
そう、本当にやってみないとわからないんです・・・恐ろしや。
仮説を作るためにはざっくり以下のステップがあると思います。
①課題設定(世の中のどんな不便や不満を解決するのか)
②ターゲット設定(具体的に困っている人はどんな人なのか)
③リーチの仕方を考える(その人にどうやったらリーチできるのか)
④コンテンツを考える(その人にどんなコンテンツが刺さるのか)
⑤実行の時期やスパンなどを考える(具体的な行動プラン)
こんな感じでしょうか。もちろん①の課題が明確にある場合は、ある程度の課題設定は必要ですよね。
ただ、私が始めたアートのビジネスのように、課題すら表面化していない規模の業界もあります。アートに対する不満や不便なんて大多数の日本人にはなかったでしょうし。課題感を感じたと言うよりは、新しい可能性を感じ、やってみたいからやるんだ!!そんな感じでしたから。
考えてからローンチまでは約3ヶ月。この時にあらゆる仮説を作っていたらこのスピード感はあり得なかったと思います。
仮説を作ることが本当に生きてくるのは、何かを実行した後のことです。実行すれば失敗か成功かどちらかになるわけで、そうなってはじめてその経験値から精度の高い仮説を導くことができます。仮説を作る時間が長いことはなんの経験にもなりません。
個人的には、何か0→1の事業創造を始めようとした時に、最初のアクションを起こすための仮説作成に裂く時間は1週間くらいでいいと思います。
そこからは小さくてもいいからアウトプット目指して動くのみ。同じ業界事業を展開する起業家の先輩がいればヒアリングしてもいいかもしれませんが、それに影響されすぎることもお勧めしません。コアストーリーがあれば、きっと影響されすぎず、自分の直感を信じて動けるはずです。
私はアートの通販サイトをはじめて4年半、法人向けのウォールアートのサービスをはじめて3年、アートのサブスクをはじめて3ヶ月ですが、やってみてわかることが本当にたくさんありました。
購入してくれる人は意外に男性が多いこと。これは売れる!!と思ったグッズが全然売れず、在庫を抱えることになったこと。ウォールアート の導入はIT企業が多くて、皆アートがもたらすコミュニケーションに潜在的に期待していること。などなど・・・。
小さいアクションでもいいから考えすぎず実行しましょう。答えはユーザーが教えてくれます!!
(2)事業のキャラクターをちゃんと出す
キャラクターとは、事業内容のただの説明ではなく、その事業を人で例えた時に、「この人は進んでこういうことをする」とか「この人はこういうことはしない」がわかるということです。そしてそのキャラクターがWebやリーフレットなどに至るまでしっかり反映され、従業員がいる場合は誰からみても同じキャラクターになっているか、と言うことです。これが事業の世界観となるわけです。
と、偉そうに言ってますが・・・実は私の運営するアートのサービスのキャラクターが決まってきたのはこの1年くらいです。そもそも事業創造して1〜2年は必死なはず。。。回さなければ、黒字化しなければ、進化し続けなければ、とやることがどんどん出てくるタイミングです。事業としてはまだ赤ちゃん。
この時点では創生者のコアストーリーがそのままキャラクターになっているはず。なので忘れてはいけないのは、コアストーリーをサービスのWebやリーフレットにわかりやすく掲載しておくことです。
これ、実は私すごく苦手でした。元々熱く語ったりすることが苦手。(自信の無さの裏返しでもある)話す時には自分のテンションで話せるけど、Webに掲載するなんて恥ずかしい!!!!!!!むり!!!!!とか思って格好つけていました。
今なら言えるよ。何もないのに出し惜しみしてどうするの?と。
シード期の事業なんてコアストーリーを出してなんぼです。だからこそ助けてくれる人も現れるはず。どんどん出していきましょう!!
そして、その後だんだんと黒字化して事業に慣れてくるうちに、いつの間にか成長して、人間と同じように個性が芽生えてきます。これは創生者も思わぬ方向のキャラクターになったりするから面白い。
正直にいうと、私が自分のアート通販サイトWASABIのキャラクターを考えるきっかけとなったのは、今年4月に入ってくれた新入社員のめいちゃんのおかげでした。彼女がコアストーリーから今のWASABIに至るまでをヒアリングしてくれたおかげで、私も客観的にキャラクターを考えることができたのです。その経験から言うと、キャラクターを形作るするには1人では難しく、壁打ち相手が必要かな、と思います。
WASABIの場合のキャラクターはこんな感じです。
だからWASABIはモノクロベースでクールなサイトデザインにしているけど、中身は温度を感じさせるようなコンテンツを目指して作っています。
このようにキャラクター設定は、あらゆるデザインやコンテンツに活きてくるもの。人間でいう服やインテリアと一緒です。無味乾燥で均一化されたサービスよりも、せっかくだから自分が好きになれるようなキャラクターを目指してくださいね。
さて、また長くなってしまった。。。残り3項目は次回書きます!!
文章をうまくまとめる能力ほすぃ。
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