魚柄仁之助の生活防衛レシピ　第24回

2020年8月18日 11:56

魚柄仁之助の生活防衛レシピ〜第二十四回　蒸し器で簡単!スモークチキン～

スモークチキン(燻製鶏肉)を細かく切ってビールのおつまみに・・・
のお写真です

スモークチキン①

梅雨明け前日、冷蔵庫が機能不全となりまして
(平たく言うと、壊れた)
冷凍の肉も魚も溶けちゃった
さ、ここで生活防衛隊の本領発揮でっす❣
鶏肉や豚肉、魚肉を冷凍冷蔵庫無しでも保存できるスキルを持っていてこそ、生活防衛隊ですもんネ。

鶏肉をスモークチキンに
1．多めの塩をすり込む
鶏のムネニク、モモ肉をぶつ切りにし、全体に塩を揉み込んで天日干しにします。
ここで誰もが驚いちゃう❣
「気温30℃、しかも天日＝お日様にさらしたら、腐っちゃう…」
と思うのがごく普通の反応でしょう。

しかし塩は防腐剤の役割を果たします。
また腐敗する時に必要な水分は天日干しする事で、
あっという間に蒸発⇒脱水するから腐敗しにくくなります。

2．12時間天日干しにする
塩を揉み込んだ鶏肉を虫よけの網に入れて12時間天日干しにすると
水分が抜けて重量が1／2くらいになります。干したのがこの写真です。

スモークチキン② 肉の表面に干し網の網目模様が付いていますね。
表面はカラカラ、中はネットリ状態です

3．焦げてもいい鍋でスモークします

鍋に大匙一杯程度のスモークチップを播き、その上に干した鶏肉を乗せた
万能蒸し器やステンレスザルをセットします

ならべるこれは万能蒸し器ですが今回は量が多いのでこの上に
もう一段ステンレスザルも乗せます

ガスコンロの強火にかけ、煙が充満して来たら、弱火にします

火にかけて2分くらいで煙が充満します。ここで弱火にして5分経つと…

蒸す② 煙がほとんど見えなくなり、鶏肉が薄茶色になったのが分かります
ここで火を止め、自然に冷まします(蓋は空けない)

4．火を止めたら、完全に冷めるまで蓋を開けない
鍋の中の空気は100℃以上の高温ですから、火を止めてからも加熱が続き、鶏肉の中心にまで熱が通ります。＊鍋は非常に熱く、触ると火傷しますから、冷めるまで放置するのが安全です
うちでは火を止めた後一晩そのままで放置しました。
翌日、蓋を開けてザルと万能蒸し器を取り出したのがこれです

スモークチキンの完成です

風通しの良いところに半日置いておくと湿気が取れて保存性が高まります
塩味もついているし、十分加熱してますから薄く切ればスモークハムみたいに食べられます。

長期保存できるんです
燻製にしてしまえば冷蔵庫に入れなくても一ヶ月くらい平気なの。
塩漬⇒塩は防腐剤の役割ですね。
腐敗菌の大好きな水分を抜いていますから腐敗しにくい。
スモーク⇒煙の粒子が鶏肉の表面に付着してるという事は
ばい菌が付きにくいようにコーティングされてるという事です。

このような保存方法はヨーロッパではハムやソーセージに見られます。
日本でも囲炉裏の上の方に塩魚や沢庵などを吊るして燻製にしていました。
いずれも冷蔵庫の無い時代、数カ月以上保存できる生活防衛技術だったんです。
ま、これだけスモークチキンが有ればこの夏中ビールのおつまみに苦労はないわな💛
手作り無添加ハムとか、災害時、停電時に備えた非常食も
こうすれば簡単に作れます。
今回はたまたま冷蔵庫が壊れたので、急遽スモークチキンを作ることになりましたが、
一カ月に一回くらい作っておけば、作り置き惣菜にもなるし、いざという時の非常食にもなりますね。
因みに本日のポテトサラダにはこのスモークチキンの薄切りを使いました。
香ばしいスモーク臭がたまりません。

アレンジテトよりスモークチキンの方が多い、ゼータクポテサラ…でした