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【日常スケッチ】5月24日午後18時、自宅

4月からこれまでの間、夫の仕事が休みになった。飲食業のため、リモート化したわけではなく、文字通り「休み」だ。

一方のわたしは、外出を伴う取材案件こそ時期未定の延期になってはいるけれど、幸いにして100%休みになったわけではない。子どもたちは休校となり、学校から提示される課題をこなす日々だ。

「明日から仕事が休みになった」と夫から告げられたとき、「じゃあ、自炊係を頼む」と返した。わたしは料理がめんどいタイプで、夫は料理が好きなタイプ。「世の妻たちは、毎日自分が作っているご飯だと、食べるときの楽しみががなくて飽きるらしいよ」と話したら、彼は「え、何で。俺は全然自分の作ったメシに飽きることないわ」と答えた。よいことだ。

結局、週に1~2日の夕飯、昼食を除き、夫ご飯の日々を送っている。食事後に彼が食器を洗い、その間にわたしは洗われた食器を拭いて戻したり、子どもの歯磨きの仕上げをしたり、風呂上がりの保湿・薬塗りをしたり。まーーーーーー楽だ。めっちゃくちゃ楽だ。


そんな日々も、残すところ僅かである。もしかしたら明日以降、どこかのタイミングで出勤しなければならないかもしれないし、少なくとも6月からは仕事に戻ることになるのだろう。これだけずっと自宅にいて、都内まで出勤して立ち仕事をする生活に戻れるのか、という体力・精神面の心配もあるけれど、そこに加えて再び戻ってくるワンオペ生活にわたしが戻れるのかという心配もしている。

「最近、関係が落ち着いているみたいで良かったね」と我ら夫婦に対して言われた。ほんとそれね。でも、もしかしたら期間限定的なものになるかもしれぬのですよ。

ただ、この2ヵ月間に体験したことはゼロにはならない。仕事をし、子どもたちのことをする大変さについて、いくらわたしが伝えても彼は暖簾に腕押し状態だったけれど、自炊係+子どもの世話をすることでようやく理解できたようだ。家事リソースが削られまくっていったわたしについて責め立てた過去はなくなりはしないけれど、「あー、そりゃ無理もない話だったわ」と思ってさえもらえるなら、少しは報われる思いがする。この「そりゃ大変だわ」を忘れないでいてもらえたら、わたしは嬉しい。


また生活が変わる境目がやってくる。はてさて、うまく波に乗れるだろうか。大人も子どもも、つぶれないようにゆるり対応していけたらいい。

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