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お盆休み、未経験

世間はお盆休みだ。世間の一部分なのか大部分なのかはわからないけれど、とにもかくにもお盆がやってくる。今年は9連休の人もいるらしい。何とも羨ましい。

お盆だから休み、をわたしは経験したことがない。今の仕事は常に仕事であり、また常に休みでもある。自分と仕事次第ってやつですね。

また、そもそも子どもがいると休みがない。ああ、7年半もの間、連勤をつづけているのか、わたしは。そう考えるとがんばってなくてもがんばっている気がしてくるな。ご褒美にハーゲンダッツでも買おうか。

これまで経験してきた仕事は接客業ばかりだ。もちろん、お盆なんてない。むしろ掻き入れどきだった。さらに遡り学生時代になると、今度はお盆も含めて長くて短い夏休みだった。

中学時代のわたしは吹奏楽部で、だけど当時の顧問は「土日には部活を入れない」という、今思えば最先端な働き方改革的教師だった。理由が、「夫とテニスに行くから」だもの。ライフワークバランス。(当時はまだない言葉だ)

当時の部員のうち、やる気のある子たちからは、「えー!」と不平も出た。いや、出るよ。だって超弱小部だったのだから。

わたしも「えー!」のひとりで、弱小なりに練習時間を増やしたかった。だけど、「顧問が来ないならダメ」という学校側の理由で土日に部活はできず、夏休みは7月末のコンクールまでのみ活動し、8月は休みが大半だった。

……いや、いやいやいや。本当ね、コンクールの反省と悔しさを踏まえて、やる気がまだあるときに部活とか、……なかったなあ。で、やる気がない子たちからはその間に熱が冷めちゃう。そして弱小続行。ガッデム。

まあ、我が母校は当時弱小だったからこそ文句も出なかったのだろう。先生、強豪校に異動になったらどうしたんだろうな。今のご時世なら、先生らしい働き方が是と見なされるようになってきたのかもしれないけれど。

そんな緩い中学時代を経て、高校生のわたしは茶道部に入った。週一程度の活動で、夏休みは文化祭で着る浴衣の着付けを特訓する程度。ほぼ休みだ。

うーん、あの頃の「ほぼ休み」が、今になって恋しい。ひたすら惰眠を貪ったり、小説を書いたり、本を読んだり映画を観たりしたいものだなあ。せめて、お盆休みがほしいけれど、あと10年はお預けかな。


【今回のお題】「部活」「お盆」

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