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手持ちのカードでまずは戦え

「そんなこといっても、現実難しいもんね」「いや、無理無理」「別にそこまでしてしたくないし」

わたしはネガティブ寄りな気質だけれど、この手のネガティブに触れると、体がぞわっとする。

「無理」「好きじゃない」「したいわけじゃない」「できるわけがない」……こうした発言は、繰り返すうちに悪い方に意識を傾かせてしまう。そして、吐露したところで、本人の気持ちが楽になるわけでもない。

「つらい」「しんどい」「悲しい」といったネガティブは、吐き出すことで楽になることも多々ある。愚痴聞きも悩み相談も、わたしは全然構わず受けられるタイプだ。賛否はあるけれど、Twitterで吐露することも構わないと思っている。

ただし、冒頭のようなネガティブは、吐き出しても楽にならないどころか、自分をより一層できなくさせてしまうものだと思う。


わたしはネガティブだし、自分に健全に自信を持っているわけでもない。けれども、ここに関しては、「これは無理。だからそれ以外ならできる」と思いながら動けてきたのだなあと思い返していた。

「子どもがいるから全部無理」ではなくて、「子どもがいるからこの条件では無理だけれど、それ以外ならできる」みたいに。

何というか、持っていないカードばかりを思い嘆いていても、何も変えられやしないのだよな、と当たり前のことを思う。

持っていないことは事実だ。仕方がない。だったら、今持っているカードでベストな展開に導くしかないのだ。自分が行きたい方向を考えて、それに近づける最善の手を探して。

カードゲームであっても、麻雀であっても、そうして試行錯誤をしているうちに運が傾いてくることはままある。生きていくことだって同じではないのかな。ネガティブにどっぷり浸かってしまって、「やりたい欲すら見つけられない」状態でも、手持ちのカードでできることを選びやり続けているうちに、霧が晴れる日もくるのではないかと思っている。

誰しも、「何にもカードを持っていない」なんてことはないはずだ。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉のように、「持ちうるカードで手を探して試してみる」ことだけが、「持ってない」人間が持てるようになる方法なのではないかと思っている。



#エッセイ #コラム #わたしのこと #考えていること #雑記

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