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詩ことばの森(182)「魔法の庭」

魔法の庭

七色の変化する
魔法の庭に
秘められた物語を
今も紡ぎつづけている

芳しい光の下で
少女のきみの目は
輝きに満ちていた

雨の降る日は
淡い輝きをともして
悲哀の色を落としていた

声をかけるのさえ
憚れる気がして
闇の訪れるのを
ひたすら耐えていたのだろうか

この街も この庭も
全て幻にすぎない

闇が明けはじめ
希望が庭を染めたとしても
僕のなかに
きみはあの頃のまま変わらないのだ

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