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詩ことばの森(112)「荒涼とした世界」

荒涼とした世界

広く荒涼とした野原に
たったひとりで
立ち尽くしている

それは妄想だろうか
あるいは夢の世界か
不安な情景だが
僕の心は なぜか静まってる

ときおり 冷たい風が吹くと
枯野のふるえる声がひびく
そのたびに 僕のこころは
荒野の世界に 親しみをさえおぼえる

孤独な僕を 招くものがいる
それは 遠くからきこえる
川の流れのように止むことがない
僕はいつまでも
荒野にひとり 立ちつづけている


(森雪拾)


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