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詩ことばの森(239)「帰郷」

帰郷

昔から変わらぬ風景なのです
故郷にはもう
僕を知っている人はわずかですが
手のひらのような小さな盆地を
静かに流れる川の姿は
そこに沿って生えている草木の装いは
今も変わらない初秋の故郷でした

車窓から眺めていた僕を
故郷は待っていてくれた気がして
なつかしい空や大地に向かって
大声で叫び出したくなるのです

(森雪拾)

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