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木曜日

「惰性で吸う煙草」の語感が好きだ、滲み出る救い用の無さがどうしようもなく好き。煙草を吸う木曜日は憂鬱だな、部屋着のままベランダに出ていると寒さに負けてクールスモーキングを諦めた。金木犀の香りは溶けて跡形もなくなってしまった、気温と正反対な真っ赤な空が目に滲む、夕方のこの時間だけが生きていると感じる。鬱病のフリをし、煙草を吸い、作家の真似事をし、虚無主義者を気取っていたらいつのまにか本物の鬱病になってしまったよ、
馬鹿みたいだな、泣けてくる

刹那的に生きているつもりでも、明日朝にはまた後悔、後悔、後悔。酒とメンソールで毎日を洗い流す作業はあまりにも息苦しい、温度差の摩擦で火が起こせるよ。
あと2本吸ったら、また明日のことを考えなければならない。出来る事ならこのまま灰になりたい。

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