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膀胱をリスペクトする

私たちが1分間に文字を読む速さは平均して400~600文字だそうです。
そこで、気軽に排泄やトイレのことを知ってもらいたいと思い、1分間で読める分量にして、その大切さをお届けします。よろしくお願いいたします。

今回は「膀胱をリスペクトする」です。

いきなりぶっ飛んだタイトルですよね(笑)
このタイトルを決めたのは、泌尿器科医の松下千枝さんです。

尿の色やにおいを気にする方はいるかもしれませんが、今回は尿を溜めて出すことを担っている膀胱についてです。

この「溜めて出す」というのが意外に難しいのです。ちょっとしか溜まってないのに頻繁に出そうとしても、上手く出せません。
なぜかというと、膀胱はプラスチックで出来た硬い容器のようなものではなくゴム風船のような袋なので、中身をすっきり出し切るには、ある程度しっかり溜めておいて、ゴム風船が縮む力を最大限に利用することが必要です。ちょっとしか溜まってないと、勢いよく縮むことができないので、尿が膀胱内に残ってしまうのです。

尿が残った状態で、新たに尿が溜められ、また少し残すというのを繰り返すと、残った尿は混濁していきます。ここに細菌が入ってくると増殖しやすいので膀胱炎になりやすいです。

松下千枝さんは、例え話として「お風呂の残り湯を全部捨てずに浴槽に数センチぐらい残して次のお湯を足していく。それをお風呂に入るたびに毎回繰り返す感じ」と言っていました。例え方はともかく、とにかく不快な状態ということは分かります。。
大切なのは、膀胱内を澱んだ状態にしないことです。

ということで、たまには膀胱の存在を意識して、その役割や大切さを理解しながら膀胱機能が落ちないようにケア(水分をこまめに摂り、しっかり溜めてすっきり出す)しましょう!
それこそが松下さんの言うリスペクトという意味だと思います。

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