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広島(3)名将の条件

私は広島城について何も知らなかった。

広島城はかなり近くに行かないと見ることができない。近くで見ても随分低く感じる。背景にそびえる「市営基町高層アパート」のせいかもしれない。こちらにも大変興味があるが、まずは城を目指そう。

親しみ易さ、高貴さと共に戦国特有の「殺気」も感じさせる城だ。コンクリート造とは思えない古びた雰囲気がある。原爆で破壊されてから13年後に再建されたそうなので再現性が高いのだろうか。普通のお爺ちゃんが実は歴戦の強者だった。そんな感じだ。

実物を見て興味が湧き、城について調べてみた。
築城は毛利輝元。関ケ原の戦いにおける西軍総大将だが、どうも影が薄く武将としての評価はいまいちである。しかし、現代に至る大都市の基礎を据えたのは彼だった。民政家としての輝元はもっと評価されるべきなのかもしれない。

堀端に不思議な銅像がある。眼鏡をかけた普通のおじさん。ダンスに誘うかのような可愛いポーズ。池田勇人元首相だ。昭和の名宰相との評価も高いが、吉田茂や田中角栄に比べると知名度は低い。私も銘板を見るまで誰か分からなかった。

広島では「地味に凄い」ものに出会えた。この、お好み焼きもまた然りである。