見出し画像

ベンゾジアゼピン薬の減薬・断薬

産業医には、離脱症状が止まらず、自殺衝動が出たため服用量を戻したい件を電話でお話ししました。(服用量を戻して多少離脱の症状が治まったのは、本当にラッキーでした。治まらない場合もあるので。ただ以前として、躁鬱混合状態的な症状は出ていました。)

次の診察の際に、「一般的な漸減法では無理であると思っている、海外の文献では早すぎるという内容も見た。自分で海外論文等を見ながら、自分の体調を確かめながら、少量ずつ抜いていく事をやりたい。そのため、長時間作用型のものを一定量処方し続けて欲しい。減薬の経過は、診察で報告するので。」という内容を話しました。

まぁ普通の医師は、なかなかOKしない内容ですが、私が文献も提示したため、減薬ペースは、こちらに任せて頂ける事になりました

躁的な症状を抑えるために、向精神薬はいくつか出されている状態です。(産業医としては、その時、ベンゾジアゼピン薬の奇異反応として、躁状態が出ている可能性が高いと考えていたため、減薬に協力的でした。)

私の減薬ペースは、アシュトンマニュアルを参考にした上で、以下の方針を立てました。

・excelで簡易の血中濃度計算を作成して、その血中濃度計算に応じて少しづつ減らして行く

・日々の調子を5段階で付けて、辛い日々が続いたら、減薬スピードを緩める

上記にのっとり、減薬を開始していきました。

当時、仕事はギリギリしていましたが(産業医も長期間かかるため休職に難を示したので、仕事の負荷を下げる方向で調整となりました。ほぼ家事育児は、できていません。家に帰ったら、ベッドに横になるだけの生活でした。)
当時の記録を辿ると、当時出ていた症状はこんな感じです。

頭痛・倦怠感・慢性疲労感・吐き気・眩暈・耳閉感、焦燥感・躁状態・睡眠障害・筋肉のこわばり・浮腫み・脱力・握力が出ず、ペットボトルの蓋を開けることが困難・軽度の記憶障害・羞明・就寝時に足の痙攣、など。

これに加わり、向精神薬による異常な食欲とか認知機能の低下(ぼーっとする)も加わっていました。(確か、+7kgくらい太った)

減薬・断薬にかかった期間は、2013年11月~2014年10月でした。

最後の方のベンゾジアゼピン薬の抜きっぷりは、もうちょっとスローダウンしても良かったなぁと思います。アシュトンマニュアルベースでは早すぎる感じがします。まだ、GABAの分泌が、戻ってきていない状態で抜き切った感じがします。

細かく粉砕して量を調節している私に、主治医は「ホメオパシーみたいだね」と笑っていましたが、2021年の今はそれが当然になりつつあります…。(場合によってはタイトレーション:水に溶かして漸減していく)

とはいえ、殆ど減薬に一緒に取り組んでくれるところは少ないかと。(儲けにならないので)しかし、ベンゾジアゼピン薬の有害性については知られ、多剤処方が制限されるようになっています。

<参考>

睡眠薬の適正使用と
ベンゾジアゼピン系薬の減量方法 千葉大学医学部附属病院 薬剤部

https://www.ho.chiba-u.ac.jp/pharmacy/No16_sotsugo1_0421.pdf

断薬後に残った症状

頭痛・倦怠感・慢性疲労・立ち眩み・眩暈・握力低下・耳閉感・肩こり・浮腫み・軽度の記憶障害・羞明・就寝時に足の痙攣(時々)など、少なくなったけど焦燥感は残っていました。

ベンゾジアゼピン薬の断薬をしたからといって、決してバラ色の世界ではないですが、ベンゾジアゼピン薬の離脱で起こっている症状は、少しずつ消えていきました。原疾患として、上の症状は残りましたが、いわゆる不定愁訴になるため、投薬によって、さらなる薬害を生むことは避けたく、特に新たに病院にかかるという事はせず、そのままにしていました。

また、大きいストレスがかかった時には、不安症状が出るということは起こっていましたが、ベンゾジアゼピン薬の最後の抜くスピードが早かったのでストレス下では、耐えられないレベルのGABA分泌の回復レベルだったのか、接種後の原疾患として起こっていたのかはわからないところです。

ただ、多数の人が失敗するベンゾジアゼピン薬の減薬・断薬を医師の協力を得ながらとはいえ、自分で計画し少しずつ抜けたというのは大きな自信につながりました。また、普通の人は知らないだけで、相当な頻度で薬害は起こっているというのも認識しました。(この当時、PMDA の知識もなかったため、PMDAへのベンゾジアゼピン薬の報告は、出せていません)

減薬・断薬真っ最中に、双極性障害の発症だったらどうしようと非常に不安になった事があり、それを半泣きで産業医に話したところ、「たとえ、これが双極性障害Ⅱ型の発症だったとしても、貴方の様にがっぷり四つに問題と向き合う人は、苦しい場面は沢山あるが乗り越えていけると思いますよ。Ⅰ型ならそれなりに覚悟は必要ですが、それでもきっと何とかなります。」と言われました。

まぁ、患者を安心させる目的だったとはいえ、それでもその言葉は心に沁みました。

2014年11月に断薬以来、それ以降、躁状態になるというのは起こっていません。また、接種後の原疾患としてのものがありながら、精神症状面がそれ以上悪化しなかったことについては、これが原因かな?と思い当たるところがあるのですが、それはおいおい書きたいと思います。

ベンゾジアゼピン薬の投与・減薬・断薬の下りは書かず、接種後の症状に絞って書く方が、接種後に起こったこととして、分かりやすく端的にはなるし、どちらが原因かわからないだろうという医クラの嫌がらせも回避できやすいかと思います。

ですが、実際、急性の症状が出なかったとしても、長期の害として様々な不定愁訴が出てどのような経過を辿ったのかということをきっちり書く方が正直であり、今後色々な道を歩む多数の方たちの参考になるだろうと考え、出来る限り正確に記載しています。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?