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「ステイホーム」から見えたこと

noteを最後に書いたのは、2月24日。まだ映画館も開いていて私は「Red」を観に行き、そのレビューをnoteに書いた。それから2か月以上も空いてしまった。季節は変わり、今日なんて夏日だった。

書きたいといつも頭の片隅にはあるのに書き始められない。よくある、一回ブランクが空くと書くハードルが上がるというのもあったし、考えがまとまらないというのもあった。そうしてると、今度はタイミングを逸してしまって、「ま、いっか」となった。


この間、当たり前の暮らしが一変した。
緊急事態宣言後、仕事はリモートワークとなり(といいつつ、交代出勤で週2出勤(泣))、9時にパソコンの前に出勤し、Zoomをつないで部署メンバーと朝の会。そこから仕事時間開始ではあるんだけど、

「ママおみずー」
「おしっこでちゃったー泣」
「ママみてー」
「ママてつだってー」

小3になった長女と3歳の次女に声をかけまくられ、仕事どころではない。気づいたら昼前。午前中、私はなにをした?

昼ごはんの支度をし、食べさせ、あと片付けをしたら、午後もいい時間。ちょっとすると陽がかたむき始めていることに気づき、電気を点ける。腰を据えて仕事にとりかかりたい気持ちと裏腹に、今度は夕食の献立が気になり始める。
嗚呼、リモートワークはせかせかどっちつかずの気持ちであっという間に時間が経つ。

よくわからない慌ただしさでモヤっと疲れて、夜はお酒を飲みながら、テレビや録画した番組を見るなど惰性的に過ごす気力しか残ってない。

モヤる原因はなんなのか。

子どもたちに声をかけられたり、昼ごはんの準備をしたり、自分で時間を調整できないことと、それに相反して、「在宅勤務」という体だから、子どもたちとじっくり対峙できるわけでもなく中途半端な対応になってしまうこと。この2つが原因だと思う。

でもこのリモートワーク生活、やむを得ないことばかりではない。前述のモヤモヤを差し引いても、私はこの生活が気に入っている。

長女の育休明けからずっと自分の働き方を模索してきた。
子どもを預けてまでするべき仕事なのか、いつまでこの働き方(会社員)をするのか、このままではずっと他人軸での生き方になってしまうんではないかとか。

それが、ステイホームが推奨される世界に。

場所にとらわれず、時間の融通も利く仕事をしたいと転職を考えたこともあったけど、なかなか動き出せなかった。だけど、ステイホーム推奨で、生活スタイルの変化を余儀なくされたことで現在の仕事でもそれができることがわかった。

出勤するために毎朝保育園に送り届け、仕事のあとに慌ただしく迎えに行く。仕事中心に回っているこのあくせくした平日の生活にずっと「これではない」感を抱いていた。それが外的な衝撃で自分が望んでいた生活スタイルを試すことができている。地に足の着いた生活というか、しっくりきている。仕事/生活と分けるのではなく、暮らしの一部に仕事があるイメージ。

こんなに世界の何もかもが立ち止まったことって、いままでなかった。オリンピックが延期とか誰が想像しただろう。撮影できずドラマ放映が延期とか考えたこともなかった。あらゆる店舗が休業し、ライブもプロスポーツの試合も中止。だけど生活は続いているってことは、世の中の大半は「不要不急」で成り立っていたということなのか(正確に言うと「必要不急」かな)。

外に出れば見えないウイルスの恐怖にさらされるけど、家のなかは隔離されたかのようにいたって平和。このギャップにどういう心持ちでいればいいかわからなくなることもよくある。

世界や常識が大きく変わろうとしている。いっせいのせで変われるタイミングなどめったにない。当たり前が見直され、新しいフェーズに突入だ。これにはちょっとわくわくしている。


家族みんなが四六時中いっしょにいることなんて、子どもが就学児になればありえないことだ。経済的なこと、教育的なことを言えばいろいろあるのかもしれないけど、「家族と過ごす時間」だけ切り取ればうれしかったりする。

なんの予定もない。だからスケジュールを調整する必要もないし、○○をしなければならないという焦りもない。時間的余裕から、見過ごしていた自分の体にも目を向けるようになり、子どもたちとYouTubeを見ながらダンス体操を始めた。小3の長女は料理をするようになり、さっと昼ごはんを作ってくれたり、Eテレのクックルンでやってたお菓子作りに挑戦したり、教科の学習とは引き換えに生活能力が身に付いている。


なにが書きたかったかというと、健康であることが大前提だけど、自粛生活というより、制約のある中で「いま目の前のことを楽しめる生活をしたい」ということ。そして気づいたの。私、家にいることもそんなに嫌いじゃないって。


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