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noteに書いたからそうしなきゃって責任感が生まれる毒親育ちの人
車に乗って北へ。子供のころの話だ。父親の実家、秋田へ。父親の運転で、十なん時間かけて、日も昇らない時間から、夜にやっとたどりつくかくらいの距離で。
その車中、父親は井上陽水をかけて、母親はビートルズをかけた。まだ私qbcなんて子どものころで、その音楽の違いなんかはぜんぜんわからないんだけれども、でも、長い車中の中、そのふたつが順ぐりにかかって、そうだな東北の稲の先っぽのグリーンが風にゆれているのを眺めていたのを覚えている。拾い田畑を、風が走ると、さあっと一様に揺れていく様子を美しいなと思った。
その時聞いていた、ビートルズのカム・トゥゲザーと井上陽水の小春おばさんはいまだに聞く。そういえば姉に教えてもらったhideの歌もいまだに聞く。
と、ここまで書けばいい思い出みたいなものだけど、今は10年に1回会うか会わないか。むしろ、もう二度とあの人たちとは会わないんじゃないかと思うくらい。すくなくとも父は死んだのでもう二度とは会わない。
墓参りか。お墓、遠いんだよな。
うむ。
と思う2024年3月24日に書く無名人インタビュー719回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】
今回ご参加いただいたのは Aki.y さんです!
年齢:30代前半
性別:女
職業:今は無職
現在:私このままずっと全力疾走しなきゃいけないメンタルで生きてたら、40、50になっても何かに追われてずっと生活しなきゃいけないのかなと思って。それが急に怖くなっちゃったんですよ。
花梨:今何をしている方ですか?
Aki.y:今はこれといって何もしてなくて。仕事も今してない状態で、一旦全部辞めたって感じですかね。
元々、何かしてないと、焦って空回りしちゃう性格だったから、あえて意識的に肩書きがない、仕事が何もない状態を作って、それに慣れようとしてる感じです。
花梨:今、1日のスケジュールはどんな感じですか?
Aki.y:結構もうぐうたらしてます。noteを書くのは、できれば3日に1回とか、週に1回は上げるようにと自分の中でルールとしてあるんですけど。
それ以外は、特に決めてなくて。自分の気持ちが向いたときに、向いたことをするようにしています。
花梨:お仕事を辞められたのはいつ頃?
Aki.y:去年の11月末で。たまに手伝いでどっかに行ったりとかはあるんですけど。特に何もしてないのが12、1、2、3。今4ヶ月目です。
最初の1、2ヶ月は、それが逆にしんどくて。特に何もないけど、仕事のスケジュールに体が慣れてたのもあったから、無駄に早く起きちゃったりとか。
今、私何してますって言えない自分に焦ってたりもしてたんですけど。このまま年を取っちゃうと、一生それに追われるんだろうなと思って。
それって結構ストレスにもなっちゃうじゃないですか。だから、すぐに次の仕事を探したりせずに、ちょっとこの期間を延ばして。
2月の中旬ぐらいから、自分で気が向いたらあれやってみるみたいなのをできるようになったのと、何もない自分に対して罪悪感がなくなってきたかなって感じです。
花梨:罪悪感がなくなったと気づいたきっかけはあったんですか?
Aki.y:何もしなくても生きていけるんだっていう実感を得られたのが一番大きかったのかなと思うんですけど。
元々、いわゆる毒親育ちみたいな。お父さんがすごく過保護だったんですよね。よく言えば意識高いところもあって、今日何するのっていうのを紙とかに書いて出さないと怒られるみたいな。
でもやっぱ、毎日毎日朝から晩まで予定がきちんと詰まっていることって意外とないじゃないですか。何もない時間があるからこそ、そこでバランスを保って、やらなきゃいけないことを頑張れると思うんですけど。
お父さんはすごいスパルタの根性論で、とりあえず詰め込んでやれば結果が出るぞっていう感じだったから。ずっとそういう環境で育ってきてて。
お父さんに怒られたくないから、あえて無い予定を作ってました。家にいると色々言われるからとりあえず授業があることにして学校に行って、学校でぼーっとするとか。でもその間お父さんに嘘をついてるという罪悪感も生まれるから、結局どこにいても気が休まらなくて。いざ、自分が親元を離れたときに、何もない時間に対する耐性が全く無いことに気づきました。
それがしんどくて、空いた時間を何かしらで埋めるっていうのをしてたら、結局それで疲れちゃって、何も形にも残せないし。上手く休むこともできなければ、結果も得られないというのを散々繰り返してきたんですよね。
今30なんですけど。私このままずっと全力疾走しなきゃいけないメンタルで生きてたら、40、50になっても何かに追われてずっと生活しなきゃいけないのかなと思って。それが急に怖くなっちゃったんですよ。
で、周りの友達が仕事辞めて半年ぐらい空白の時間作って、また仕事始めた子もいたから。短期間であれば働かなくても生きていけるんだなと思って、それをやってみようみたいな感じで今に至りますね。
最初は仕事がないから追われるものもないし責任感もないから、自分の軸を見失った感じで。今は、そういえばあの本読みたかったから読もうとか、あの人に会いたいとか、そういうのを自分が主導的に思えるようになって行動できるようになった感じです。
花梨:好きなことや趣味は何かありますか?
Aki.y:noteを書くことが好きなことで趣味。元々ずっと音楽をやってたんですよね。若いときはそれでプロになって、それを仕事にするぞって思ってたんですけど。それも真相を突いてみると、自分が本当に心から思ってた夢じゃなくてお父さんに認めてほしいみたいな。
私が音楽で成功して結果を残せば、きっとお父さんは私のことを認めてくれる、褒めてくれるって思って頑張ってたんですよね。
音楽は好きなのは好きなんですけど、自分の本心として、それを目標に頑張りたいかってなったときに、何か違うなって思って。
私の場合音楽という目標よりもずっと前にお父さんに怒られない人生を手に入れるっていうのが圧倒的にあって。
結局、本心で自分の心からやりたいって思ったことじゃなかったから、続かなかったんですよ。ちょっとずつ結果が出てきても、それをお父さんが認めてくれることもなくて。
そんな感じで何をやっても心は負のループを抜け出せなくて。
ずっとお前はできてないんだからやれ、できてないんだからやれっていうのばかり言われてたから。そればっかりだと人間って途中でもう、メンタル持ってかれちゃうと思うので。お父さんのためと思って頑張ってきたけど、認めてもらえないんだったら何のために私、こんなに寝る間も惜しんでやってるんだろうみたいな感じになってきて。
2年ぐらい前にちょうどコロナもあったんで、音楽活動とか、それに付随するとにかく頑張ってきたものを全部一旦やめちゃったんですよ。そのあとは、本当に生きていくためにただ仕事するだけの毎日を送ってて。
その中で初めて、自分だけの気持ちでやりたいと思って始めたのがnoteで。文章を書くのは好きだなと思ったのと、対面で人と話をするのがそんなに得意じゃなくて。
対面で話すと人の目の動きとか顔色の情報が入ってくるから、言いたいこと+目の前の聞いてくれてる人の情報が入ってきて頭の中がすごいぐちゃぐちゃになる感じ。
noteだったらこっちが一方的に書くだけだし、読んだ人が勝手に解釈してくださいって、ちょっと無責任に言いたいことが言えるなって思って始めて。
それは、自分の中に動機があるし、始めたきっかけも全部自分主体だから。全然苦にならずに続けられてる。なんか嫌なことがあっても、やるって言ったの私だし頑張ろうみたいな。言い訳せずに頑張れる。
全く何も愚痴や不満が出てこないことって絶対にないんですけど。愚痴を言ってる人ってやりたくないことをやってる人が多いなってすごく思って。
本当に自分がこれやりたいとか、もうこれをやるって決めて始めたことであれば、多少嫌なことがあったり、思うような反応がなくても結構しょうがないかで乗り越えられるなっていうのを今noteを書き出して実感してます。
花梨:最近、何か楽しかった出来事はありますか?
Aki.y:楽しかった出来事。めちゃくちゃプライベートなことでもいいですか。
花梨:どんなことでも。
Aki.y:第三者目線で見たら何が楽しいのか分かんないかもしれないんですけど。この前、彼氏とガチめの喧嘩を初めてしたんですけど。向こうは酔っぱらってて、私はお酒飲めないからシラフで。もう酔っ払ってる人とシラフだから、会話も途中ちぐはぐになるんですよね。
向こうがもうごめん、本当ごめんって言いながら、パジャマで鼻水拭き出したのがめちゃくちゃ面白くて。なんかその瞬間どうでもよくなってしまって。それが一番面白かった。
でもこれ多分、誰が聞いても面白い話ではないと思うんですけど。この状況で人のパジャマで鼻水拭ける人間やば、すごーいと思っちゃって。
花梨:akiさんのパジャマで拭かれたんですか?
Aki.y:そうです。キレる人はキレると思うんですけど、行動が予想外すぎてなんかどうでもよくなって。もういいよ、どうぞ鼻水拭いてくださいみたいな。
私が人からどう見られてるとか、顔色を伺うのに対して、酔っぱらってないときも彼氏はやりたい放題っていうと違うけど、別に悪いことしてないからよくない? みたいな。
そういう風に生きてる人って、変に人とぶつかったりしない。自分が好きにやってるから、人が好きにやってても気にならない。
今はそんなに人のこと気にならなくなったんですけど、昔自分がめちゃくちゃ僻んでいたから。自由に遊んでいる友達のことが、もう闇雲に気に入らなくて。とりあえずみんな嫌いみたいな感じだったんですけど。
それは友達が悪いんじゃなくて、自分が我慢していることのはけ口に他人を使っていただけなんだなと思って。
今何もしない時期に、過去を振り返ったりして。あのときってこうだったんだなとか、これは別に誰かのことが嫌いなわけじゃなくて、自分のストレスのはけ口を誰かに置き換えただけなんだなって気づけている感じです。
過去:全部を諦めたときの、なんかこう、心が軽くなった感じ。私、これでやっとみたいな。
花梨:幼少期の頃、akiさんはどんなお子さんでしたか。
Aki.y:小学校までは、ちょっと頭おかしくて。友達に嘘で、私霊感ある、あそこに女の子の霊が立ってるって言って。変な子と思われたかったんですよね。
さっきの話とかぶるんですけど、お父さんが、お前は俺の子なんだから特別な才能があるはずだっていう洗脳をめっちゃしてきてて。それを生まれたときからずっと言われてるから、私はみんなと違うんでみたいな。
お前らとは違うからっていう勘違いが、小学校のときは霊感でした。
中学のときは、いじめられてた子を助けようみたいな感じで、変に正義感出して頑張ってる子で。結局救えなかったんですけど、中途半端にそういうことをやってて。
高校は、本当は行きたかった高校があったんですけど、そこに行かせてもらえなくて。私、小学校の4年生からずっと津軽三味線をやってたんですけど。津軽三味線を部活動でやってる高校があるんですよね。
もうお前は三味線で有名になるんだ。だからその高校に行けと親に言われて。でも、中学のときに本当は辞めたかったんですよ、三味線を。もうやりたくないみたいな。
で、中学の部活で吹奏楽をやってたから、吹奏楽が強い高校に行きたいみたいな。でも、うちのお父さんの言うことに逆らうと、マジでちゃぶ台とかひっくり返すし。逆らえないんですよ、物理的に。
不可抗力で分かりました、三味線の部活がある高校に行きますってなって。行きたくなかったから、マジで最初の1、2ヶ月は誰とも話さなくて。
ただ、意外と周りで同い年の子と同じことするってなると、高校生なりに楽しくなったから。なんだかんだ楽しんで部活はやってて。
その後、音楽の仕事がしたいっていうのがあったから、音楽の専門学校に行って。元々音楽が好きだったから、音楽の専門学校に行けたこと自体は嬉しかったんですよね。
高校卒業してもう18歳で、自分の中の理想の学校生活っていうのが、バイトしながら好きなことやって、バイトも頑張ってそのお金で好きなものを買ってっていうので。それをやっていきたかったし、できると思ってめっちゃわくわくしたけど。
バイトしちゃ駄目って言われて。お小遣いをもらえるわけでもなく、お父さんが自分で会社やってたから、その仕事を手伝えって言われて。現場仕事だったんですよ、お父さんの仕事。例えば、授業が昼の1時からありますとかだったら、朝の8時半から12時ぐらいまでお父さんの現場についていくというか、もう半分拉致られるみたいな。
で、ヘルメットとか作業服着たおじさんたちに混じって仕事して。終わって学校に行って、授業を受けて帰るみたいなのを3年間やってたんですけど。
18、19、20の年頃なんで、みんなやっぱりそれなりにバイトして好きな服買ったり、お化粧し始める頃に、私は現場に行って汗だくになってそのまま汗も綺麗にできず、学校行って授業を受けてみたいなのをやってて。
メンタルがそこで本格的に崩壊していって。でも、多分そう思わないと生き延びられなかったからそう思ってたと思うんですけど、これを乗り越えれば自分の夢が叶うって漠然と思ってたんですよ。
だからといって、どういう夢がありますかとか、その夢のために具体的に何をしてますかとか、そういうことは全く考えてなかったけど。ただ、辛いことを乗り越えれば夢が叶うと思ってて。
頑張っていたけど、いざ卒業するってなったときに、就職ができなくて。そこであれ? みたいな。なんかちょっと思ったのと違うかもしれん世の中ってなりだして。
散々やりたいことを仕事にしろ、音楽頑張れって言ってきてたから、卒業後もそれをさせてくれると思ってたら、急に、困るけん、正社員になってって親から言われて。
あっ今それ言われるんやみたいな。バイトもさせてもらえなかったのに、正社員にはならないかんのやみたいな。結構意味分からなくないですか?
花梨:そうですね。
Aki.y:でもやっぱ逆らえないから、卒業までの3ヶ月ぐらいの土壇場で、滑り込みで求人を出してた会社に入って。その会社に3年間いたんですけど。そこで初めて私、うちのお父さんおかしいということに気づいて。
忙しい会社だったから。朝9時に行って、帰りは夜の10時になることもあって。どんどん家にいる時間が減っていって。家に帰っても、お父さん寝てるとか。関わる時間が減っていって、世の中の普通に社会で働いてる人たちと関わりだして、なんかおかしい、うちの家ってなって。
そっから、毒親とかアダルトチルドレンとか、そういう言葉を知って。自分なりにいろいろ調べていって、これ当てはまる当てはまるってなって。
私このままの状態で生きていたら、すっごいメンヘラをこじらせたやばいおばちゃんになるか、社会に混じれない子供部屋おばさんみたいになってしまうと思って。どうにか人格を立て直さなきゃいけないと思って。過去の清算をするために、noteを書いてることもあります。
花梨:なんでおかしいと気づいたんですか?
Aki.y:決定的な出来事があったわけじゃないんですけど。例えば、会社の飲み会って絶対あるじゃないですか。会社の飲み会に行くってなると、めっちゃくちゃお父さんの機嫌が悪くなるんですよ。何してきたとや?みたいな感じになっちゃうんですけど。
飲み会にいる会社の人たちって、当たり前だけど親のことを全然気にしてないですよね。みんな社会人だから。会社の飲み会に参加しつつ、合間を見て親に今どこにいます、何時に帰りますって連絡をしてるのが私だけだったから、おかしいんだって。そういうのが重なっていってって感じかな。
なんか1回めっちゃお父さんがブチギレて、お母さんに救急車レベルの怪我をさせたことがあったんですけど。仕事行く前だったからまだ家にいて。救急車呼べって言われて、救急車呼んで。とりあえず付き添いで行かなきゃいけないから、一緒に救急車乗って。
会社に遅れますみたいな。こっちは気が動転してるから、もうなんか半分泣きじゃくりながらも、すいません、ちょっとあのみたいな。うちの家をおかしいと思ってなかったから、結構何でも会社の人に言ってたんですよね。みんなそういうのあるんだろうなぐらいに思ってたから。
親が喧嘩して救急車で運ばれていて付き添いになるんで、何時に出社できるかわかりませんみたいな。気をつけてねって言われて、電話切って病院のもろもろが終わって。その日の夕方に出社したときに、めっちゃ会社の人たちの対応が冷たかったんですよね。
でも、それって今思うと当たり前というか。多分、私が言ったことが信じられないんですよ。そのときはなんで分かってくれないのって思ってたけど、今は確かに信じられないよな、それはって思うし。ズル休みしたい人って、親がっていう嘘をつきがちじゃないですか。
だから、私このまま私の家はこういうのですっていうのを恥じらいもなく出して生きてたら、どんどん社会から置いていかれるというか、混ざれなくなると思って。こんな感じで気づいたって感じですかね。
花梨:辞められるまでは、ずっと同じ会社にいたんですか?
Aki.y:いや、結局3回ぐらい仕事変わってて。最初3年間、今お話した会社に行ってて。なぜか、これもお父さんの謎ルールで、3年正社員したら辞めていいって言われてたから。
3年働き終わった時点では、もうちょっとお父さんに認めてほしいって感情が残ってたからもう1回音楽やろうと思ってスタートさせて。自分で三味線の演奏の仕事を取ってきたりしてたんですけど。
なんだろう。メンタルが不安定になっていくというか。なんか違うな、居心地悪いなってなってきて。コロナのタイミングで家出をしたんですよね。25歳だったから、家出っていうのも変なんですけど。
もうずっと一人暮らししたいって言っても、家を出してくれなくて。社会に混じれないと思ったもう1つが、バイトや仕事の面接行くときに、一人暮らしですか、実家暮らしですか? って聞かれて、実家暮らしですって言うと明らかに反応が違うんですよ。
今よくネットで、婚活だと実家暮らし不利みたいなのもあるけど。やっぱり世の中的に見て、実家出てない人って社会的弱者になりがちというか。
経験としても一人暮らしをしたいし。25になってくると、今まであんまりいろいろ言ってこなかった周りとかも、あきちゃんのお父さんおかしいから1回家出た方がいいよって言われることが多くなってきて。
私もそろそろ出たいと思ってたけど出してくれなくて。ちょうどコロナになりだしたぐらいに、またちょっと家族間で大きい喧嘩を起こして。今しかないと思ってバーンって家を出てきて。
お父さんの目に自分がつくことがなくなったから、お父さんのために頑張らなくてもいいやみたいな。もう頑張らなくていいんだ、やりたくないことしなくていいんだってなって。
ちょうどコロナもあったから、音楽系のイベントもどうしようもなく減っていく状況。まあいいや、これを機にコロナが収まるまでちょっと休もうみたいな。最初はちょっと休もうぐらいで、また復活しようと思ってたんですけど。多分自分が思ってた以上に、メンタル的に背負ってたダメージが多かったのと。全部を諦めたときの、なんかこう、心が軽くなった感じ。私これでやっと…みたいな。
肩の荷が降りるじゃないけど、それを経験しちゃったから、もう今なんか逆にがむしゃらに何も頑張れないみたいになっちゃってるんですけど。でもそのおかげで、やっぱ無理して頑張るとどっかで反動が出ちゃうんだなってのはすごい思いましたね。
花梨:時系列的には、家を出てお仕事を辞められて、現在という感じですか?
Aki.y:家を出て。2年間ぐらいはずっとバイトをしてて、11月にやめたって感じですね。仕事も、コロナが落ち着くまでみたいな感じでやってたとこがあったから。
目的があって始めたわけじゃなかったから、コロナも落ち着いてきたし、やっぱり自分の根底にある根性だけで頑張ってしまうところとか、やりたくないこともやってしまう癖が抜けきれていないのを、2年間ぐらいバイトしながら実感してて。
頼まれた仕事はやるよね、責任感があるねっていう良い評価に繋がるときもあるんですけど。最終的に自分がまた苦しめられて、もう私したくないってなっちゃうことが多かった。
だから、その意識を手放したくて。それを手放すには何もしなくてもいいんだっていう状況に慣れるしかないと思って、思い切って全部やめたって感じです。
花梨:今の心境はいかがですか?
Aki.y:楽になったというか、1番は、闇雲に周りにイライラしてたのがなくなって。楽しんでる人を見たときに、素直にあぁいいね楽しいんだねと思えるようになったのと、変に周りに影響されなくなったかな。
毒親育ちあるあるだと思うんですけど、どんだけ大人になってうまく生きる術を身につけたとしても、過去の事を思い出したりとか、やっぱり普通の家庭で育ちたかったっていう夢って捨てきれないんですよね。
大体みんなそれをごまかしたりとか、考えてもしょうがないっていうので、うまく今の自分や状況と向き合って生きてる人が大半だと思うんですけど。
昔は私、お父さんから暴力を受けてました、めっちゃ過保護で毒親で可哀想でしょってアピールをしていて。でもその影響力って長く続かなくて人が離れていきやすい。
それか、可哀想でしょ私っていうアピールしてると、変な人が寄ってくるんですよね。
可哀想でしょ私っていうのは、他人に救ってもらうんじゃなくて自分がもう立ち直るか諦めるかどうにかしなきゃいけないと思って。その気持ちの整理を家出してからずっとやってるんですけど。
今何もしてないから、メンタルを修正しに行くのに全部時間も能力も使えるから。前ほど落ち込む頻度が減ったのと、落ち込むときの落ちる深さが浅くなったのと、立ち直りがめちゃくちゃ早くなって。立ち直りが早くなったのは、めっちゃ生きやすくなりましたね。変に引きずらない。
昔は1回落ち込むと1週間ぐらいもうずっと無気力みたいなのもあったけど。今は、もうしょうがないや考えても、他のことしよってシンプルに思えるようになったから。
でも、それを思えるようになるには、やっぱ時間の余裕がないと。仕事に追われてたりすると、それに能力とか時間を使っちゃうから。
だから、自分の中では、今の何もしてない時期をメンタルの立ち直り期間って思ってます。
未来:闇雲にイライラしたり不満が溜まってるときは一旦全部捨てた方がいいと思います。
花梨:未来について、どんなイメージをお持ちですか?
Aki.y:これ言うと、病んでるって思われそうなんですけど。私、絶対早く死にたいっていうのはもう譲れなくて。50ぐらいで絶対死にたいと思ってて。
長生きしても、意味あるんかなみたいな。もし80まで生きるって考えたら、なんか気が遠くなって逆に病んじゃうから。なる早で死ぬというのが1番の目標としてありますね。
自殺願望があるのとはまた違うんですけど。結構みんな死にたくない、長生きしたいっていう人が多いじゃないですか。一旦、私はなるべく早く終わりたいと思って生きてます。
花梨:生きているうちにやっておきたいことはありますか?
Aki.y:1個目標として持っているのが、noteの延長線上でいつか本を出せたらいいなと思ってて。それは目標の1つですかね。
花梨:それはどんな本になりそうですか?
Aki.y:同じように悩んでる人や生きづらいと思ってる人を救いたいわけじゃないんですけど。家庭環境いろいろあったりメンタルに闇を抱えてる人って、精神科行ったりカウンセラーの先生に頼ったりして向き合って立ち直っていったり、一旦薬を飲んで社会生活を立て直してそっからメンタルのケアをしていってっていう人が多いと思うんですけど。
実際に、私の妹も同じような環境で育って、鬱になって2年か3年ずっと病院に行ってたんですよね。でも結局、薬の副作用とか、よく言うODじゃないけど眠剤いっぱい飲んでぶっ倒れて記憶なかったりとかそういうのがあって。
最終的には、本人がもう気の持ちようって思えるようになってから立ち直ったんですよ。メンタル的な病気の全部に気の持ちようっていうわけじゃないんですけど。本当に眠れないってなったときは、やっぱり薬飲んででも寝て、そっから立ち直っていかなきゃいけないと思うんですけど。
私は意地でも病院に行きたくなくて、行かずに立ち直った経験を生かせればなと思ってて。同じようなことで悩んでるけど、病院にも行けない人っていると思うんですよ。私が行かなかったのはシンプルに、知らない人に自分の悩みをお金を払ってまで話したくないっていうのと、病院に行く暇とお金があったら他のことに使いたいっていうのが勝ったから行かなかったんですけど。
自分でネットでいろいろ探して答え導き出すのって、間違ってるときもあって。めっちゃ遠回りしたなって思っちゃうときもあるし、やっぱりこれは薬飲んでとりあえずもう頭の中がわーってうるさいのは落ち着かせとった方がよかったかもなって思うときがあるんですけど。
結構鬱で薬飲んじゃうと、薬が切れたときに逆に落ちちゃったりして、またダメージがデカくなっちゃうとか、そういうのはなかったから。それをうまく発信して、当てはまる人もいるかもしれないからそこに生かせればなっていうのと。
今、ニュースとかでトー横界隈とかパパ活が問題になってるじゃないですか。
健全じゃない若い子って言っちゃうとちょっと語弊があるかもしれないんですけど。トー横にいる若い子がおかしい、パパ活してる若い子がおかしいってなっちゃって、その若い子に注意をしに行くって構図になっちゃってるんですけど。
大体子供が頭おかしくなるのって親のせいなんですよね。だからそこに、もうちょっと世の中気づいてほしいかな。それをうまく発信できればなって漠然と思ってます。
なんであんなとこに行くの、なんでこんなことするのって大人はそれをやってる子供に怒るけど。たまに、めっちゃくちゃいい親なのに、子供が関わる人間間違えちゃってそういうところに行く場合もあるけど、大体子供の様子がおかしいのって親の様子がおかしいんですよ。
結構そこを世の中スルーしがちだなって見てて思うんで。そういうこともnoteに書いてるから、発信力なり説得力なりをつけてどんどん発信していけたらなって思ってます。
花梨:もし、今のご両親から生まれていなかったら、Akiさんはどんな性格でどんなことをしていると思いますか?
Aki.y:えっ難しい。普通の人って概念が漠然としてるけど、普通の人生を歩みたかったなってめっちゃ思いますね。大学行って、就職して、結婚して、子供産んで、自分の家持ってみたいな。そういう人生というか生きること自体に何の疑問も抱かず生きたいなって願望があるから、今の両親のもとじゃなかったら、そういう人生を歩みたいなと思います。
花梨:今言っていただいた人生と、現在の人生。選べるとしたら、どちらがいいですか?
Aki.y:でも、これはやさぐれじゃないけど、なんて言うんだろう。プライドというか。無理やり誇りに思ってメンタルを保ってるところもあると思うんですけど。こういう環境で育ったから気づけることとか言えることがあるっていう自負があるから。今の状態で選べるなら、今のままがいいですね。
辛いことやしんどいことを知った上で、結婚して子供を産んでみたいな人生を選べって言われると、逆にしんどいから今のままでいいかなって。でもそれも多分、noteで私が言ってることに賛同してくれる人が増えたから。noteのおかげで、過去の嫌だったことも受け止めて肯定できるようになったかなって感じですね。
花梨:そうなんですね。
Aki.y:note書いてない状態で同じ質問されたら、絶対普通がいいって言ってたと思う。
花梨:そもそも、なんでnoteに書こうと思ったんですか?
Aki.y:元々、書きたいなってずっと思ってたんですけど。当時付き合ってた彼氏がそれこそ普通の結婚して子供欲しいタイプで。私は家出をしてきて、その男性の家に転がり込んだ身だったから、その人に振られると家がなくなる状態だったんですよ。だから私も結婚して子供を産むって、家欲しさに言ってて。
でも、結局自分に嘘ついてるからどっかでボロが出てきて。今でこそやっと自炊とかできるようになったんですけど、その当時の私の生活力のなさってもう、絶対子供育てられんやろっていうレベルの生活力のなさだったから。そういうのもあって別れたんですよね。
で、とりあえず家ないからどうしようってなって、友達の家に1週間いていいよって言われたから行ったんですけど。その友達とも喧嘩して。出てってって言われて。
実家には絶対帰れない。同棲してた家はあるけど、行ったら元彼がいるから気まずい。友達ともめっちゃ壮絶な喧嘩して、
福岡に室見川ってあるんですけど。深夜の1時とか2時ぐらいにキャリーケース持って歩いてるときに、自分何してるんやろっていうのと同時に、ウケるってなって。
これはあんまり良くはないんですけど、私辛いことを辛いと受け止めきれなくて。これは幼少期の散々辛かった状況を立ち直るために、身につけざるを得なかったんだと思うんだけど。辛い状況や八方塞がりなときに、ヤバいウケるって思っちゃうんですよ。
家も友達も彼氏も全部なくしたってなったときに、ヤバいウケるってなって。もうここまでなったら全部さらけ出してやろうみたいな。
その頃はまだ普通になりたい願望もあったから、家がヤバかったり自分のメンタルがたまにヤバくなることを一部隠してたんですよ。でももう隠さなくていいやってなったから、もうありのまま今自分が思ってることや過去に起きたことをnoteに書こうと思って。
ウケるでしょう私の人生っていうのと、こんなに辛いんだよ構ってよって言う気持ちも若干あったんですよ。半々な状態で書いたときに、周りは頑張ったんだねっていうよりかは、文章ウケるおもろいねみたいな、そんなことあったんだねみたいな。
逆に私的にその反応が良くて。多分、同情されていたらお涙頂戴路線に行っちゃってたと思うんですけど。いいじゃんみたいな。そんな状況もこんな風に書けるのいいじゃんって。
で、いいんだ私これでってなって。文字にすると発散できるし、それこそさっきの救急車呼ぶようなヘビーな話題もあるから。それを1対1で人に向かって話しちゃうと、相手がダメージくらっちゃうことがあるんですよね。
でもnoteに書くと、それが減るような気がして。読んだ人がなんか文句垂れてても、いやあなたが勝手に読んだんでしょって言えるから。それで書き続けてる感じです。
花梨:他にもnoteに書きたいことはありますか?
Aki.y:過去の経験の書き出しは、6、7割自分の中で完結してて。今は、過去の経験を経て、今現実でこういうことが起きたけどこういう対処ができましたよとか。
全然家庭環境は関係ない、仕事で変な人がいましたっていうヤバい状況を面白おかしく書くのが自分の中で得意だなと思うから。noteは別に、過去の清算や毒親だけにこだわってるわけじゃない。逆に、自分がそれに絞って書いちゃうとそこから抜け出せなくなるような気もしたから。
自分に言い聞かせるために、こういうときはこうしましょうって書いてたり。それこそこの前更新したのは、私めっちゃ不安症だったんですよ。被害妄想してこうなったらどうしようこうなったらどうしようみたいな、勝手にどんどん1人で頭の中いっぱいになってストレス溜めてってなっちゃってたけど。よくよく考えたら、頭の中で考えてる不安ってどれも現実に起きてないみたいな。
だから頭の中が不安でいっぱいになったときは、その不安がまず現実で起きたことか起きてないことかを精査することから始めましょうとnoteに発信することで、私あれ書いたからそうしなきゃって責任感が生まれる。自分のために書いてるのも大きいです。
花梨:最後に、言い残したことはありますか?
Aki.y:闇雲にイライラしたり不満が溜まってるときは一旦全部捨てた方がいいと思います。意外とどうにかなるから。
特に、日本は全部捨てても生きていける国だと思うので。どんどんどんどんその不健康な気持ちが溜まってメンタルがドロドロになっていくぐらいだったら、全部なくす不安もあるけど。実際、私も三味線弾いてますとかそういうのがなくなっちゃうときは、私何もなくなるのかなってなったけど。
何もなくなっても生きていけるし、そのうち何か見つかるから。やりたくないことでモヤモヤしてるときは全部捨てちゃっていいと思います。
花梨:他は大丈夫ですか?
Aki.y:はい。楽しかったです。
何か1つでも共感できたり、興味を持ってくださった方は
よかったら私のnoteも読みに来てください。お待ちしてます。
あとがき
インタビュアーとしてお話を聞き始めて、約1年が経ちました。
誰かの言葉に励まされたり、楽しかったと言ってもらえたり。
始めて良かったと思えることばかりで、やろうと決めた1年前の自分に盛大な拍手を送りたい気分です。
人は一人ひとり全く違う。
当たり前すぎでつい忘れてしまうこの事実に気づかせてくれたことが、無名人インタビューに参加できた1番の喜びです。
人と比較しては悲観的になって、誰かと関わることから逃げていた昔を肯定できるようになったのは、万人に当てはまる価値基準はないとインタビューから学べたからだと思います。
自ら始めたnoteのおかげで、過去の嫌だったことも肯定できるようになったと語っていたAkiさん。
自分で決めた決断に責任をもつことが大事と気づかせてくれた、そんなインタビューでした。
次回の無名人インタビューもお楽しみに。
【インタビュー・編集・あとがき:花梨】
#無名人インタビュー #インタビュー #音楽 #DJ #毒親
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