「僕の狂信者になってくれるメインヒロイン」をさがしている人
銀河鉄道999のヒロインはメーテルで、ずっと私の脳内を子供のころから支配しています。出会ったのは小学校のどれくらいだろう? わからない。漫画版で読んだのはたぶん高校生とかそれ以降だったんだけど、その前に知ってたからたぶんアニメ版で知ったんだろう。
メーテル。機械の星に鉄郎をつれていってくれるのだけど、でも本当は、というストーリーでした。
結果的に批判されるのは、メーテルはそういう訣別の役目を見せてるのに、道中のシーンばっかりコスってオタクどもは楽しんでいたんですよね。
その楽しい毎日をコスりやがって、というのが押井守「うる星やつら ビューティフルドリーマー」で、高橋留美子に怒られたやつですが、その後、そういった作品がループものだったり転生ものに受け継がれていくのを眺めていたんですが。
そもそも999の松本零士にはセクサロイドというもっと大人の作品もあって、いつしか私はこっちのほうが面白いよね、みたいに思って、あんまり「繰り返しコスられる楽しい1日」に興味が持てなくなったのですが、まあでも、そういうのもアリかなって思いました。
変化を強烈に感じるというのは、やっぱり怖いことなのかな。教えてメーテル!!!!!
ということで無名人インタビューゴツ!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】
今回ご参加いただいたのは はじまりの村人A さんです!
年齢:30代
性別:男
職業:村人(モブ)
現在:依存されたいし依存したい性格かもしれません。
qbc:今何をしているひとですか?
村人A:探しものをしている人です。
qbc:何をさがしているんですか?
村人A:表ルートでは「僕の狂信者になってくれるメインヒロイン」。裏ルートだと「簡単で確実に苦しむことなく異世界転生する方法」という感じです。
qbc:いつごろからさがしてるんですか?
村人A:明確に始めたのは1年前からになります。
qbc:探してるときの気分って、どんな感じですか?
村人A:常に焦燥感を感じています・・・
qbc:どうして?
村人A:年齢を重ねることに抵抗しているからかもしれません。
qbc:探し始めたきっかけはなんでしょう?
村人A:元々、18歳と偽って大学生になることを目指してました。ただ、会社を辞めて生きていくには、学費を払うには、若いうちにお金が必要で、短期投機(信用取引やFX)を繰り返した結果失敗し続けちゃって。
ちょうど1年くらい前にたまたま鏡に写った自分の髪に白髪が混ざっているのを見て、大学生活のためにお金を稼ごう!と思う気持ちがプツリと切れてしまったんです。
qbc:お金への気持ちが切れて、それで、なんで、
表ルートでは「僕の狂信者になってくれるメインヒロイン」
裏ルートだと「簡単で確実に苦しむことなく異世界転生する方法」という感じです。
を探そうと思ったんです?
(10分経過)
qbc:あれ、長考ってことで大丈夫ですか?
村人A:すみません。
qbc:長考ですか?
村人A:消しては書いて出ちょっと考えてしまいました
qbc:今、ちゃんとした文章つくらなくていいですよ。あとで修正できるから。
村人A:まず初めに思ったのは、異世界転生なんです。会社と家の往復を続けているだけの「死ぬことが出来ないから生きている」という状態で。調べるほど、簡単で確実に苦しむことなく眠るように旅立つというのは難しいことが分かってきて。
そんな中で『死ぬ覚悟があれば何でもできる!あなたはひとりじゃない!』みたいな無責任な言葉をみた時に「だったらやってやろうじゃねーか!このブサイク陰キャで厨二病キモオタぼっちのクソ童貞が最期の希望といったら恋愛だろぉよ!」って。
qbc:恋愛だ、に行きついた理由は、わかりますか?
村人A:それは多分、20年近く失恋の続きを追い続けているからかもしれません。
qbc:なるほど。
qbc:探し物以外の生活って、どんなことをされてるんですか?
村人A:自宅でも会社でも、無気力でダラダラと時間を浪費してるだけですね。会社ではいわゆる社内失業者みたいになってると思います。必要な資格は取ったりしましたけど。
qbc:ご趣味は?
村人A:なんとなく暇つぶしにアニメを見ているかゲームをしているくらいで、人生をかけてやってるような趣味はありません。
qbc:好きなアニメは??
村人A:「ソードアートオンライン(SAO)」です。VR空間で死ぬと現実でも死んでしまうゲーム内に閉じ込められる話なんですけど、実装まだかなー?ってずっと待ち続けています!
qbc:好きなゲームは??
村人A:特に好きなゲームというのはないです。海外の人に勧められた「原神」はやっていますが、話を合わせたい一心でやっただけなので。
qbc:ありがとうございます! 性格は、人からなんて言われますか?
村人A:何とも言われません。友達もいませんし、同居の家族ともほぼ会話しないので。
qbc:自分ではどんな性格だと思いますか?
村人A:依存性がある性格・・・依存されたいし依存したい性格かもしれません。
qbc:何に依存? 依存しないで生きられる人間は、私はいないと思っていますが。
村人A:依存するものを求めることに依存しているような感じ「僕だけを必要としてくれる人に対して僕の全力を捧げたい」というイメージです。
qbc:好きな食べ物はなんですか?
村人A:あまりこれが好きだとかはないです。1カ月間、毎日カップ麺とか冷凍チャーハンを続けたことがあるので、その時によります。
過去:母はずっと専業主婦でしたので世間知らずなまま僕自身も育ったと思います。
qbc:どんな子供でしたか? 幼稚園とか、そのころ。
村人A:幼稚園の頃は女の子と一緒に遊んでました。タキシード仮面役をやらされるのが嫌だった記憶があります。小学生になると男の子と遊ぶようになり、ポケモンや遊戯王でした。
テストで100点取ると100円貰えるシステムだったので、当時150円で5枚のカードパック買うのに必死で勉強してました。
qbc:家で遊ぶ、外で遊ぶ、どちらが好きでした?
村人A:家の中で遊ぶほうが好きです。幼稚園はおままごと系だったと思います。あまり覚えていないです。小学校はゲームばかりだったと思います。ただ自分の家では最初の頃は買って貰えなかったので、友達の家に朝7時から夜7時まで行くみたいな感じでした。
qbc:小学校のころは友達がいた?
村人A:友達や知人の定義は難しいですが、少なくとも1人ずつはいました。ただ、ずっとという訳ではなく、小学生6年間、中学校3年間、高校3年間みたいな。そう思うと本当に友達だったかもちょっと怪しいですが。
qbc:なるほど。小中高って、どんな生活でした? 〇〇ばっかりしていたとか。そういうの。
村人A:中学受験を拒否した代わりに親と約束させれて、中学からは勉強ばかりでした。息抜きで部活は許されてたので逃場は残されてた感じです。
qbc:どんなところで生まれ育ちましたか? どんな風景の中で育ったのかなと。
村人A:一番長いのは田舎の町みたいなところでした。田んぼの中に住宅街もあるみたいな中途半端な感じで。田園か宅地かはっきりしてたほうが僕は好きなんですが。
qbc:家族からは、どんな育てられ方をしたと思っていますか?
村人A:父は単身赴任で家にいませんでしたので、今でもうまく付き合えません。母はずっと専業主婦でしたので世間知らずなまま僕自身も育ったと思います。
qbc:一人っ子です?
村人A:いえ妹がいます。ポケモンのセーブデータを消されて喧嘩したのを最後に、一度も会話していないです。
qbc:何歳の頃?
村人A:12歳くらいじゃないかなぁと。
qbc:高校のあとの進路進学は? どうされたんですか?
村人A:大学進学です。傾斜配点という得意な科目で勝負する試験で、自分の実力以上の大学に入ってしまい、周りの頭の良さについていけなくてかなり困りました。
qbc:大学は、何学部に?
村人A:教育学部でした。
qbc:教育に興味があった?
村人A:子どもと遊ぶのは好きだな〜くらいには思ってましたけど、教育学への興味はそこまで無かったです。親に言われた条件の大学に入るほうが目的だったので。
qbc:大学自体はどうだったんですか? 楽しかったですか?
村人A:大学自体、面白い講義はありましたが、友達がいなかったので羨ましいなとは思ってました。
qbc:なんで友達作らなかったんですか?
村人A:作り方が分からなかったんです。中高の時は勝手に寄ってきた人が1人ずついて、その人とずっと一緒にいたので。陰のオーラが噛み合った人が偶然いたんですかね。
qbc:面白い講義は、どんなものでした?
村人A:倫理学概論というものがありまして「教育は良い洗脳だ」「人生に意味なんてものはない」といっている先生がいて、脳内の世界が広がる感じがして面白かったです。
あと、英語の発表会のとき英文を読むだけがつまらなかったので、僕はミュージカル風にしたら、案の定ほかの学生相手にはスベったのですが、ネイティブの先生だけは受けてくれて「なんで君たちは称賛しないんだ」って怒ってくれて、違う価値観もあるんだと思えて面白かったです。
qbc:そのあとは、就職ですか? どんな仕事につかれたのですか?
村人A:就活は面接が壊滅的でした。相手がいると頭が真っ白になって、話したいことの10分の1も話せないみたいな。結果的にどこにも就職先がないまま実家に戻るのですが、働かないなら出ていけとなって、親に言われた工場に入社した感じです。
qbc:なるほど。人生に転換点があるとしたら、どこにあると思います? いくつあってもいいですよ!
村人A:勉強漬けだった中で唯一輝いていた中3の時と、異世界転生しようと本気で考え出した1年前の投機失敗の時かなと思います。
qbc:投機失敗? でかい額だったんです
村人A:1分で1万稼ぐつもりが5分で20万失ったとか、寝て起きたら100万溶けてたみたいな感じです。手取り15万なので自分の中ではでかい額でした。
未来:最強のヒロインと最弱の僕という設定で、常にバカにされながらもお節介してくれるヒロインなら最高
qbc:5年10年、30年40年、最後死ぬまでを見据えて、どんな未来をイメージしていますか?
村人A:5年10年後のイメージはありません。あるとしたら狂信者(ヒロイン)が見つかった場合のルートですが。その場合はヒロインと幸せになれるよう、幸せにできるように、懸命になっているかもしれません。
qbc:「僕の狂信者になってくれるメインヒロイン」は、現実の恋人のことですか?
村人A:はい。
qbc:想像上の存在では、ダメですか? 世の中には多重人格の人も多いですし。
村人A:調べたことも有りますが多重人格は、なろうとしてなれるものでは無さそうでした。イマジナリーフレンドも試してますが、例えば手を繋ぐみたいな感覚なんてないし、基礎は自分なので予想外の応答も無いのが悲しくなります。
感覚なんかは可能性があるとしたら、脳に特定の電気信号を送り錯覚を起こさせる方法でしょうけど、まだまだ一般人への普及は遠いと思っています。
qbc:現実の恋人を得るために、何かされていますか?
村人A:何をしたら良いのか分からなくて足掻いているのが現状です。例えば「学生のような恋愛がしたい!」と思っても年齢的に厳しい目で見られる訳で。
例えば、36歳のおっさんが18歳と付き合いたいなんて言ったら「オエッ」って思われるでしょうし。
世間一般的なまともな方法では実現できそうになくて、困っている人を見つけ出して救いの手を差し伸べる偽善という方向へ、迷走し始めています。
qbc:困っている人を見つけ出して救いの手を差し伸べる偽善? 何をしているんです?
村人A:まだ何も出来ていないです。今は目標を打ち立てた段階で。困っている人に救いの手・・・つまり宗教という訳です。
ただ、僕の場合はハーレム作ったり、大勢から崇められたい訳じゃなくて、たった1人でいいんです。
虐待とかネグレクト受けてる子を僕が引き取って、源氏物語の「紫の上」みたいに育てるなんて妄想だけは常にしてますけど・・・
まぁ非合法そうなので、ギリギリな所ではパパ活とかをするのかなと思いますが、結局はお金になってくるので。
qbc:あれ、男性ですよね? ママ活ってことです?
村人A:いえ、説明不足ですみません。女性に相手にされるためには、お金が無いといけないという意味です。
qbc:あーなるほど。
もしも、「僕だけを必要としてくれる人に対して僕の全力を捧げたい」を叶えてくれる相手が、年上の女性でもいいですか? 何歳くらいまでオッケーですかね?
村人A:実年齢はどうでもいいです。何歳であっても18歳に見えて18歳の精神を持っていれば。
簡単に言えば「僕と一緒にディズニーで制服デートしてくれますか?」って質問に即答できれば良い感じです。
qbc:お金ある人は美容にお金かけてるので、けっこう行けるかもしれないですね。18歳の精神は確実に行けると思います。
村人A:お金ある人だと、僕を相手にしてくれない気はしますが・・・
いやでも、確かに。宗教とか詐欺ってお金持ちが意外とひっかかるニュースとかあるので、その発想は無かったです。
ただ、僕自身がもう18歳になり切れなくなってきているので、常に焦燥感との戦いって訳なんです。
qbc:もしもの未来質問2です。
村人A:はい
qbc:もしも「簡単で確実に苦しむことなく異世界転生する方法」が手に入ったら、どんな異世界に行きたいですか?
村人A:それはもう、僕だけのヒロインがいる世界ですね。なろう系アニメのように僕自身にチート能力が無くて苦労しても、一緒にその世界と戦っていきたいです。
まぁ欲を言えば、最強のヒロインと最弱の僕という設定で、常にバカにされながらもお節介してくれるヒロインなら最高なんですけどね。
qbc:なんで、それが望みなんですかね?
村人A:しっかり僕のことを見てくれる人と一緒に、成長していきたいからだと思います。
qbc:それは、シンプルに、自分の子供時代のやり直しを求めているってことですか?
村人A:それもありますね。現実での僕はいつまでも止まった過去への回帰を求め続けています。
ただまぁ、ギャルとか地雷系だけど面倒見が良い理想的なヒロインなんて、異世界じゃないとなかなかいない気はしますが。
qbc:最後の質問です! 最後に言い残したことは? 遺言でも、読者向けメッセージでも、インタビュー振り返って一言でも!
村人A:「これはフィクションであり、人生体験、夢想家の野望、身勝手な道徳を元に構成しています」
qbc:ありがとうございました!
あとがき
このインタビューは、Zoomチャットで行われました。
【インタビュー・編集・あとがき:qbc】
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