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その時々の葛藤とかがまんま絵に出てる人

青い春と書いて青春と並べてセイシュンとかアオハルとか言うけれど、それでもって10代の理想と現実のギャップにあえぐ精神性、社会へのチャレンジと失敗、再チャレンジなどなどなどを表現しよう! と最初にやったのは誰なんですかね?
青???
青はなんでしょうかね、青二才とか、青田とか。この野菜はまだ青いねとか、未成熟だって意味からとった青ですかね。
春???
春は、始まりの季節って意味で使ってるんですかね。
まあわかりませんが(てか検索してい語源と流行のトリガーはわかりました。でも書きません。なぜかというと、書きたくないからです。)
とまれ、青春というのは、人の10代20代なんかを表わすみたいですね。英語で翻訳したらyourthとでました。そうですね、sonic yourthです。そうですってわけがわかりませんが。
ともあれ、ことほどさように、人間の生きる特定期間を青春というようで、言い方表現は別にして、他の言語にもあるという。
不惑の四十って言葉を最近立て続けに2回聞いたので、それにかこつけて言うと、十五志学って言って、もう十五って言って、将来を見すえて志す道を決めるべき年齢になるんですが、日本標準だと、迷いまくってる人が多いですよね。
今日も無名人i員tなビューよろしくねー!!!
【まえがき:栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは 佐々木万志帆 さんです!

現在:私が死ぬ前直前とかに、私が描いた絵が並んでたら、私こういう人生生きてきたんだなみたいなのが見えるんじゃないかなっていうのはずっと思ってて。

イワナ:佐々木さんは今何をされてる方でしょうか?

佐々木:今、画家をしながら、IT企業で働いてます。

イワナ:普段の生活リズムってどんな感じですか?

佐々木:普段は、普通にもう朝起きて出社して帰ってきてから絵を描く。で、寝るみたいな生活を送ってます。

イワナ:絵は、どんな絵を描かれるんですか?

佐々木:何か、一言で言うなら日記みたいな絵を描いてて、何か日常生活を送る中で、やっぱり思うことだったり、感じることだったりとかってあると思うんですけど、そういう蓄積された感情だったりとか、目で見ている視覚的記憶を描いてる感じです。

イワナ:気持ち的には描いてるときってどんな感じでしょうか?

佐々木:気持ち的にはそうですね、修行しているような気持ちが半分以上を占めていて、残りは楽しいなっていう気持ちだと思います。

イワナ:修行っていうのはどういう修行ですか?

佐々木:何かなんですかね、自己と向き合うみたいな。自分と会話をしているような。鏡をずっと見ている、見ながらお喋りしているような感覚に近いかもしれないです。

イワナ:最近描いた絵で、どういう絵を描いたのか教えていただけますか?

佐々木:最近描いたのだと、100号っていう、結構大きな1600、1400ぐらいの、畳ぐらいの大きさの絵を描いたんですけど、真っ赤な絵で。手で全部描いたんですけど、なんか動物だったり、人間だったり、お家とか木とか花とか、そういうものがいっぱい散らばってて、なんか夢を見ているような、うにゃーんとした真っ赤な絵を描きました。

イワナ:描いた絵は作品として販売とかされてるんですか?

佐々木:してます。展示したりとか、展示終わった後はBOOTHっていう販売サイトだったりとかでネットで販売してます。

イワナ:なるほど。
趣味でもあり、仕事でもありみたいな感じでしょうか?

佐々木:そうですね。でももう趣味ではないのかなとは思ってます。もう何か趣味というよりは修行兼仕事みたいな感じです。

イワナ:なるほど。本業の方、IT企業っておっしゃってたんですけど、本業をしてるときはどんな感じですか?

佐々木:本業しているときは、全然絵を描くときとは違う脳を使っていて、なんかすごい同時にいろんなこと考えたりとかしながら働いてますね。すごい脳をフル回転してるような感じで、何かを描いてるときは脳の整理をしているような感じなので、お仕事してるときはパソコンの仕事だったりとかもするので結構せわしない感じかなって思います。

イワナ:お仕事と絵を描くこと以外って普段どんなことをされてますか?

佐々木:何だろう、お散歩とかは好きですね。結構歩きながらお喋りしたりとかするのが好きで。
あとは何だろうな。調理師の資格持ってるので。なんか元々は調理の世界にいたんですよ。フレンチやったりとかしてて。なんで、ご飯作ったりとか、ケーキ焼いたりとかもしてます。

イワナ:調理師! そうなんですね。
そこから絵を始めたきっかけはどんなことだったんですか?

佐々木:きっかけは、両親が東京芸大を出てて、もうなんか周りの大人がそういう美術畑の人間しかいないみたいなところで育ったんですけど。私も元々はそっちの美術の方に進路を進む予定だったんですけど、反発して。「私は美術の人間になんてならない、普通に仕事して生活したい」みたいな気持ちから手に職をつけるにはと思って調理の資格取って。でも気づいたら20歳ぐらいのときに絵を描かなきゃいけないみたいな気持ちになって。そこから予備校に通ったのがきっかけですね。思い立って、みたいな。

イワナ:その頃の絵と今の絵って、何か変化していたりするんですか?

佐々木:すごく変化してて。なんか当時のはすごく荒々しくって、飲食店に勤めたりとかしたけど、セクハラだったりとかで会社辞めさせられちゃったりとか、小中高いじめにあったりとかして割と負の感情がたまっていたので、なんかそれが全部絵に露出してしまった感じの作風だったんですけど。今はそれを多分自分の中で咀嚼できるようになった。咀嚼を続けていくうちに、もうちょっと柔らかくなったというか。もっと根本的な自分との問題だったりとか疑問だったりとかが出てくるようになった感じですね。

イワナ:インスタちょっと拝見したんですけど、昔の絵を遡ったときはデッサン風の絵で、最近のものは油絵とかカラフルな感じだったんですけど。
そういったことも気持ちを反映した結果なんですか?

佐々木:あれは純粋に予備校に通ってた時期の絵が木炭が多いっていうのがあって。美大受験で一次試験が木炭デッサンなんですよ。なんで木炭が結構課題で多く出ることがあって、描く枚数的には多かったっていう。ただ予備校出たらもう自分で好きなように描けるので。あと家の中で木炭描くの結構大変なので。油絵ばっかりがたまってるって感じですかね。

イワナ:元々はどんな絵が好きですか?

佐々木:結構カッチリ描いてる絵がかっこいいなって思ったりとか。あとはどんな絵なんだろうな、元々は母親が漫画家なので、何か漫画絵は描けるようになりたいなって。小さいときとかはそっちの絵の方が好きでした。

イワナ:目がキラキラとかそういう感じですか?

佐々木:そうです、そうです。

イワナ:Instagramにそういう絵もあった感じがしますね!

佐々木:そうですね。あります。

イワナ:かわいいなって思ってました。

佐々木:嬉しい。ありがとうございます。

イワナ:佐々木さんは人から性格についてどう言われることが多いですか?

佐々木:頑固って言われることが多いです。頑固と、優しそうって言われることが多いかもしれないです。

イワナ:両極端な感じですね?

佐々木:そうですね。でも、当たってるなと思います。あんまり人に対して怒ったりとか、優しいというより、あんまり関心がないだけかもしれないんですけど。でもあんまり意地悪なことをしたりとかもないし、優しい方ではあるかなと思ったり。
頑固なのは本当自分が納得しないと、仕事でもそうなんですけど前に進めないみたいな。納得しないと進められないっていうのがあるので、それは良くも悪くも頑固なんだろうねって思います。

イワナ:さっき料理をするっておっしゃってたんですけど、好きな食べ物って何ですか?

佐々木:なんだろう。何か調理されてないんですけど、フルーツと野菜がすごい好きで。旬のものを食べられるぐらいに稼ぐっていうのが一つの目標なんです。旬のフルーツとか野菜を好きなだけ好きなときに買えるっていうのが幸せだなと思うので、やっぱ好きな食べ物は野菜とフルーツなのかなって思います。

イワナ:生活で食が占めている割合って高いですか? 

佐々木:割とそうかもしれないです。結構食べ物にはおサイフ緩かったりするので。

イワナ:これを作るのが好きみたいなお料理はありますか?

佐々木:お好み焼き。

イワナ:フレンチじゃないんですね!

佐々木:そうなんですよ。なんか、お好み焼きが小さいときから大好きで。山芋を使わないでも、ふわふわなお好み焼きを作るのが得意なんですよ。それ高校のときにお弁当を自分で作ってたんですけど、お好み焼きを持ってったりとか。

イワナ:お好み焼きのお弁当は見たことないです。

佐々木:友達にもすごいびっくりされて。めっちゃソース臭いとか言われたりして。
お好み焼と、あとは何だろう。おやつ。なんかショートケーキとか。ケーキ系を作りたくはなります、急に。結構無心になれるのでストレス発散になってるかなと思います。
この間も、3週続けて土日にチーズケーキ焼いて。でも食べきれないからカットして冷凍庫にしまってます。

イワナ:無心になりたいときにお菓子作りするんですか?

佐々木:多分ストレス溜まってるときだと思います。なんか作ることにだけ没頭できるので、作り終わった後すっきりする達成感があったりとかするので、結構やりがちですね。

イワナ:なるほど。さっき絵を描くときは修行っておっしゃってたんですけど、絵を描いてるときはあんまり心は穏やかな感じではないんですか?

佐々木:穏やかではないですね。結構泣きながら描いたりとかしてます。絵柄が全然そういう感じではないっていうご意見いただくことが多いんですけど、ナイーブな感情で描いてますね、毎回。

イワナ:泣いてる女の子とかいましたよね。

佐々木:いますね。

イワナ:ご自身の作品ってどういう作品だと思いますか?

佐々木:一言で言うなら「私」かな。なんか1個面白いなって思ってることがあって、私が死ぬ前直前とかに、私が描いた絵が並んでたら、私こういう人生生きてきたんだなみたいなのが見えるんじゃないかなっていうのはずっと思ってて。割とそれを目標にして描いてるところもあります。

過去:ノイズがなくなった状態で自分自身と対話したときに、本当はやっぱり表現の世界に行きたかったんだなっていうのがわかったというか。

イワナ:佐々木さんの子供の頃ってどんなお子さんでしたか?

佐々木:子供の頃は、やんちゃな反面、私5人兄弟の長女なので、結構しっかりしてた。小さいお母さんだねって言われてるような子でした。

イワナ:兄弟は仲よかったですか?

佐々木:兄弟は仲いいです。

イワナ:どんなことをして遊んでましたか?

佐々木:家の前に林と川があったんですけど、その林に落ちてる蔓だったりとか、木の枝とか、そういうので弓矢作ったりとか。本当に震災が来たときに避難できる家を目指そうって言って、本当にもう雨が入ってこないぐらいのしっかりした秘密基地を作ったりとか。石を研いで包丁にしたりとかそういう遊びしてました。

イワナ:いつぐらいのお話でしょう?

佐々木:それが中1ぐらいまでですかね。中学校入ってからはあんまり遊んだりとかしなくなったかもしれないです。

イワナ:どういうことをしてましたか?

佐々木:何してたんだろうな。でも中学のときはなんか学校がすごい荒れてたんですよ。浮かないように私もその荒れている子たちに馴染むために、放課後にマックに一緒に行ったりとか。ヤンキー系の曲を好きみたいに言って一緒に聞きに行ったりとか。その場に馴染むために必死だったかなっていう記憶ですね。

イワナ:その時の性格はどんな感じでしたか?

佐々木:めちゃくちゃ攻撃的かつ内向的だったと思います。

イワナ:中学卒業してからはどんな感じでしたか?

佐々木:中学卒業してからは高校に半年くらい通ったんですけど、やっぱり中学の感じを引きずってて。頑張って馴染もうとして、ちょい悪ギャルみたいな、なろうとしてました。でもなれなくて結局辞めちゃったんですけど。なんで、あんまり高校時代は高校生はしてなかったかもしれないです。

イワナ:放課後はどういうことをしてましたか?

佐々木:もうお家にずっといました。お家で漫画読んだりとか、それこそ漫画を模写したりとか、そういうことばっかりしてた記憶。あとは兄弟と遊んだりとかはあったんですけど、あんまり外の友達と遊ぶみたいなことをしなくなってたかもしれないです。

イワナ:兄弟と遊ぶのは、一緒に漫画読んだりとかですか?

佐々木:そうですね。だったりとか、お散歩行ったりとかが多かったかなと思います。

イワナ:高校卒業後はどうでしたか?

佐々木:高校は卒業してなくて自分で資格取ったんですけど。高校中退してからはちょっと鬱になっちゃって寝込んでたりとかもあって、あんまり外出したりとかそういうのはないんですけど。でもただ何か寝たきりみたいな生活が少し続いて、その後にアルバイトを始めたんですけど、それが人生初のアルバイトで。
デニーズの早朝の調理のバイトだったんですけど、そこで週に2回ぐらい働いて、帰ってきて、また寝るみたいな生活を高校のときは送ってて。なんでほぼ3年間そういう生活を送って。で、そろそろ就職なり進学なり考えなきゃいけないなってなったときに調理の専門学校に行くことにして、1年間調理師の専門学校に通ってました。

イワナ:高校を中退されたっていうのは理由はお聞きしても大丈夫ですか?

佐々木:はい。何かある日突然朝起きられなくなって。頑張って学校に行ったりしてたんですけど、授業とか全然頭に入ってこなくなっちゃって。で、なんかおかしいぞってなって、担任の先生とかも「やっぱり何かちょっとおかしいと思います」みたいな感じで言ってくれて。で、病院に行ったら軽度の鬱じゃないかみたいな感じで診断されて、中退することに決めて辞めました。

イワナ:アルバイトをしてるときはどんな感じでしたか?

佐々木:アルバイトは楽しかったんですけど、対人恐怖症みたいになっちゃってて。というのも多分鬱の原因が中学校のときのいじめだったんですよ。地元の子に会ったら怖いなっていうので外に出られなくなっちゃって。なので早朝のバイトをしてたんですけどその早朝バイトの他の従業員さんたちがすごい良い人たちですごい楽しくて、何かアルバイトしてるときだけは息ができているような感覚でした。

イワナ:調理自体はどうでしたか?

佐々木:調理自体も割と性にあってたのかなと思ってて。結構楽しく働いてましたね。

イワナ:それから専門学校に入ってからはどうでしたか?

佐々木:専門学校入ったときは1年間の学校だったんですけど、楽しかったんですけど、でも半年経ったぐらいのときから女の子たちに目をつけられちゃって、無視されちゃったりとかしたりしてて結構大変だな人間関係って思ってました。

イワナ:その頃何か好きだった趣味はありますか?

佐々木:料理の世界にこれから行くんだって思ってたので、いろんなものを食べ歩いたりとかしてたのは楽しかったです。それぐらいですかね。

イワナ:実際に働いたときにフランス料理を選ばれたっておっしゃってたんですけど、それはどうしてですか?

佐々木:フレンチのバイトを専門学校のときにしてて、それがすごい楽しかったからです。

イワナ:なるほど。どういうところが楽しかったですか?

佐々木:何て言うかアートに近い感じがして、多分自分の知ってる世界と近しいものを感じたからだと思います。
結構調理の中でもフレンチって見た目がやっぱり重視されたりとか、ソースが重視されたりとかするんですけど、なんかその見た目までちゃんと楽しませるみたいなのとか、そういうのがすごい、いいなと思ってフレンチ選んだ感じですね。

イワナ:なるほど。その頃は自分の気持ちを表現できる、自分の作りたいものを作れるとか、そういう環境でしたか?

佐々木:いや、全然そういうのではなかったです。それこそ修行期間で。でも調理の世界も2年ぐらいしか結局いなかったんですけど、18歳から20歳なる前までぐらいしかやってなかったので、実際はそんなに携わってない。

イワナ:調理師を辞めようと思ったのは、どういうきっかけですか?

佐々木:セクハラが原因なんです。仕事自体はすごい楽しかったんですけど、やっぱり男性社会なのかわかんないんですけど料理長からセクハラされて。助けてくれる人がいないみたいな状況だったので、もう辞めるしかないかなっていうので辞めました。

イワナ:辞めてからはどういう生活をされてましたか?

佐々木:辞めて半年ぐらいはおじいちゃんのお家に住んでたんですけど、そこでおじいちゃんの家で何もしないでぼーっと過ごしてる中で絵を描きたい、描かなきゃいけないみたいな気持ちになって、親に相談したところ、やるんだったら美大に行けって言われて、20歳のときに予備校に通いだすみたいな感じですね。

イワナ:予備校はどうでしたか?

佐々木:予備校がすっごく楽しくて。私学校小中高全部駄目だったんで、専門学校も。なんかちょっと浮いちゃったりとかして、いじめられたりとかしてきたんで。学校とか先生とかにあんまり良いイメージを持ってなかったんですけど、予備校に通ったらすごい楽しくて友達もいっぱいできて、先生もいい先生ばっかりで。学校ってつくもので一番楽しかったです。

イワナ:予備校に行って何か変わったこととかありますか?

佐々木:根暗じゃなくなったところですかね。人に自分の思ってることとかを話したりとか、好きなものを開示したりとか、そういう経験があまりなかったので、それができるようになったのはすごい成長っていうか、画期的な出来事だったなと思いますね。

イワナ:ちょっとお話が戻るんですけど、おじいちゃんのお家にいたときに絵を描きたいって思われたのって、どうしてだと思いますか?

佐々木:多分ですけど本当にやることがなくなって、何かやんなきゃいけないことだからやってるみたいなものがなくなって、そういうノイズがなくなった状態で自分自身と対話したときに、本当はやっぱり表現の世界に行きたかったんだなっていうのがわかったというか。多分強がってただけだったのかなっていうのに気づいたのが多分きっかけというか、だと思います。

イワナ:高校のときもお家にいた期間があったと思うんですけど、そのときに描かなきゃってならなかったのって、どうしてなんでしょう。

佐々木:そのときは死なないようにするのに必死だったんです。すごい何か呪いじゃないけど、中学のときにいじめてきたサッカー部の人たちがいるんですけど、その人たちがもう楽しそうに高校生活を送っているのが憎たらしすぎて。なんで私だけこんなふうになるんだみたいな、妬みみたいな憎しみみたいな負の感情に完全に飲まれちゃってて。もう何か自分の未来を考えるみたいな、自分と向き合うみたいなことをする余裕がなかった感じですかね。

イワナ:ありがとうございます。
絵を描きたいと思ってから一番初めに描いた作品って覚えてますか?

佐々木:覚えてます。めちゃくちゃ下手くそでした。

イワナ:何を描いたんですか?

佐々木:確か石膏像のデッサンをしたんですけど、でも何の石膏像かまでは覚えてないんです。描いたら、石膏像じゃなくて生きた人間みたいになっちゃって。なんだこりゃって思った記憶がすごいあります。

イワナ:生きた人間みたいっていうのは、どういう感じですか?

佐々木:何て言うか、みんな描いてるのはちゃんと石膏像なんですよ。生き物じゃなくて。
でも私が描いた石膏像だけ生命力みたいなものが宿ってて。なんでか全然石膏像にならなくて。なんでだって思いながら描き直して。目がこう生きてる人の目みたいな。先生からもそこを指摘されました。

イワナ:その時期って、絵を描くことに対してどんな気持ちでしたか?

佐々木:純粋な好奇心ですかね。特に何か絵とはこういうものだみたいなそういう先入観もなく、ただ出されたお題をこなしながら自分と向き合うみたいな感じだったので。ただただ楽しい感じでした。

未来:私的には葛藤とか、そういうのが生まれる瞬間がハッピーな自分なのかなって思ってて。

イワナ:5年後10年後、死ぬときまで考えてもらったら、ご自身の未来にどんなイメージを持ってますか?

イワナ:そうですね、結構ハッピーなイメージが強くて。
最終的には絵だけで生活をしてて、犬とか猫とかあと子供、自分の子供がいて、で、生活してるみたいなイメージがすごい。割と絵を描き始めたぐらいのときから持ってるイメージなんですけど。
なんで、全く不幸じゃないなっていう。すごい幸せそうっていうイメージです。

イワナ:5年後とか近いうちにしたいこととはありますか?

佐々木:何か大きい会場とかで個展ができたらいいなって思ってます。

イワナ:どんな個展にしたいですか?

佐々木:「THE 私」っていう感じの。何か遊びに来たような感覚。絵本の中に迷い込んだみたいな、そういう展示にしたいです。

イワナ:個人的に気になったんですけど、佐々木さんのお部屋ってどんな感じですか? 
そんな個展みたいなお部屋なんかなっていうの、一瞬思って。

佐々木:めちゃくちゃ物が多くて。家の中で制作もしてるので、すごいいっぱい作品と会社員をしている自分の私物が混ざってすごく混在している、ジャングルみたいな部屋です。すごい散らかってます。

イワナ:お部屋の色味って作品と似てたりするんですか?

佐々木:そうかもしれないです。結構布がいっぱいあるんですけど、部屋に。垂れ下がってる布がいっぱいあって。そういうのとか結構絵に近い色味ですね。

イワナ:布は何に使う布ですか?

佐々木:何に使う用なんだろう。結構布屋さんとかで売ってるような、本当1メーターとかでっかい布なんですけど。レースっぽい布だったりとか、絨毯みたいな分厚い布だったりとか、結構様々なんですけど。そういうのがいっぱいぶら下がってます。

イワナ:へえ〜。集められてるんですか?

佐々木:展示に使ったりとかで家にあったりとかするので。カーテンの代わりとかで使ってます。

イワナ:自分が死ぬとき、絵を見たら自分がどんな生き方をしてきたかわかる気がするって言ってたお話があったと思います。
実際にご自身の最期に見る絵って、どんな絵が並んでると思いますか?

佐々木:結構作風が年代ごとに違くて。その時々の葛藤とかがもうまんま出てるみたいな絵がきっと並んでるんだろうなって思ってて。
多分浮かれてるときは黄色とか水色とか明るい色の絵が多くて、でも多分大半は赤い沈んだような色とか青い深い青とか緑とか、ちょっと暗い色の絵が多いんじゃないかなって思ってます。

イワナ:なるほど。
赤とか青とか緑とかは、葛藤、ちょっと辛い時期も含まれてるイメージなんかなって思ったんですけど。

佐々木:そうですね。私的には葛藤とか、そういうのが生まれる瞬間がハッピーな自分なのかなって思ってて。
なんで、ハッピーと浮かれてるはまた別ものなんですけど、私の中では。なんで葛藤を抱え続けられたら私幸せだなって思います。

イワナ:それすごくいいですね。 
ハッピーと葛藤はどのくらいの比率がいいですか?

佐々木:葛藤7のハッピー3ぐらい。

イワナ:多めですね。

佐々木:多分それぐらいじゃないと私はちゃんと生きていけない気が。

イワナ:もしもこれから先、ハッピーで幸せなことだけが続いて、そんなに刺激とかはない生活をおくるとしたら、気持ち的にはどんな感じでしょう?

佐々木:どんな感じなんだろう。全然想像つかないんですけど、でも多分めちゃくちゃ退屈だなっていう感情が大きいと思います。多分退屈を通り越して自分の存在意義みたいなのを考え出すと思います。何のために生きてるんだろうって。

イワナ:作風も変わると思いますか?

佐々木:変わると思います。
多分すごいドロドロしたものになる気がしますね。

イワナ:逆のイメージでした。なんか、野原とかになるイメージでした。

佐々木:スッゴイドロドロになっちゃうと思います。

イワナ:面白いですね。
暗いイメージの色が、濃い赤とか青とか緑っておっしゃってたんですけど。
私のイメージの暗いってグレーとか黒やって。佐々木さんのグレーとか黒はどういうイメージですか?

佐々木:私はわりと活発的な色だなと思います。

イワナ:面白いです。
黒やグレーは作品に使ったりしますか? 

佐々木:黒は割とよく使います、最近。グレーはあんまり使わない。

イワナ:これから描いてみたいものはありますか?

佐々木:大きい、200号ぐらいのサイズの、赤か青かそのあたりで抽象画を描きたいです。

イワナ:抽象画って、描くときは何かをイメージして描く感じなんですか?

佐々木:いや、どうなんだろう。
私普段からあんまりこれを描くぞって決めて描かないんですよ。なんで、描き出してから、これ何々っぽいな、これ何々っぽいなみたいな感じ。
連想ゲームみたいな感じで描いてるので。もしかしたら抽象画じゃなくなるかもしれないですね。

イワナ:そういうこともあるんですか。

佐々木:はい、全然あります。

イワナ:なるほど。
この色を使いたいっていうのから入る感じですか?

佐々木:いや、それも少なくて。その辺にある絵の具で、ちょいってしてからスタートみたいな感じです。

イワナ:インスタに載ってる絵もそうやって始められた絵たちなんですか?

佐々木:そうです、そうです。

イワナ:そうなんや。そうやって見たら、より一層楽しいですね。

佐々木:嬉しいです。ありがとうございます。

イワナ:ありがとうございました。

あとがき

佐々木さん、ありがとうございました。
こうやってインタビューを見返すと、わたしの趣味嗜好ダダ漏れインタビューが出来上がっていました、、。
個人的にとてもワクワクする楽しいインタビューでした。
抽象画 という言葉が出てきました。
わたし美術館が好きなんですが、抽象画はどのような思考で描かれたものなのか、作者にはどうものごとが見えてるのかいつも気になるんですよね。
わたしは頭がカタイ人間なので、ルールに則ってしかモノを生み出すことができません。
佐々木さんへの質問はそんな、ナゼ?ナゼ?がたくさん詰まったものなんですが、そんなルールに則らず、描きたいがままを描いたものなのかな、もっと自由にしていいんだな、という気持ちが溢れ出しました。
インタビューをしていて思うんですが、わたしはゼロからイチを作り出すことが苦手ですが、抽象的な質問を繰り出すことが好きなのかもしれないです。
インタビュイーの方にはふわっと投げかけて困らせてしまうのかも知れませんが、、!
本日もお読みいただきありがとうございました✿

【インタビュー・編集・あとがき:イワナ】

【文字起こし:生きにくい釘】

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