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小説書いてもらってみる003:生徒Aさん2稿目

突発的に始まった小説を書いてもらう企画。
生徒さんに小説を書いてもらっています、お題はこんな感じ。

小説を書くお題
・テーマは行動「手紙を書く」※生徒が出しました。
・文体は私小説、「私は」で書く。注意点は、自分から突き放すこと。自分の感情を書かずに登場人物の気持ちを書く。
・文字数は2-3000字。
・事件は起きてもおきなくてもいい。感情だけ書き連ねてもいい。
・最初の書き出しは、「手紙を書きだした。でも書けない。」にしましょうか。

前回までの記事はこちらを読んでね。

さあ、今回もやっていきましょう!!!


生徒さんの2稿目

すぐ書いてくれました!!!!!

手紙を書きだした。でも書けない。私は人間に向けて手紙を書いたことはあるが、それ以外の生き物に書いたことは人生で一度もない。だから、毎朝通勤途中に見かける猫に向けて、手紙を書くというのは至難の業だ。でも、この街を去る前に、あの猫にどうしても感謝の気持ちを伝えたい。

「手紙を書きたいんだったら、まずは封筒と便箋を本気で選ぶところからだね。それから机に向かう。頭の中で書きたい相手をイメージする。そしたら勝手に言葉が浮かぶから。簡単でしょ?」
そうやって友人はアドバイスしてきたが、それが適応されるのは人間に宛てたもののみである。結局は自分でなんとか書ききるしかないというわけだ。

小説(というかわかりやすい書き方の)の基礎:複文ではなく単文

qbc:見違えるように良くなりました!!! アドバイスした自分もびっくり、、、ナイス設定!!! 設定がめちゃくちゃよくなりました。

生徒さん:ありがとうございます。

qbc:今回は、文章を直していきましょうかね。

1,基本、複文ではなく単文で書く。装飾は絞る。

<変更後>
手紙を書きだした。でも書けない。人間に向けて手紙を書いたことはある。しかし人間以外に書いたことはない。今、毎朝通勤途中に見かける猫に手紙を書いている。難しい。
でも、あの猫にどうしても感謝の気持ちを伝えたい。私はもう少しで、この街を去ってしまうから。

<変更前>
手紙を書きだした。でも書けない。私は人間に向けて手紙を書いたことはあるが、それ以外の生き物に書いたことは人生で一度もない。だから、毎朝通勤途中に見かける猫に向けて、手紙を書くというのは至難の業だ。でも、この街を去る前に、あの猫にどうしても感謝の気持ちを伝えたい。

qbc:一文でさっとわかりやすくする、てことを強く意識したいですね。

2,会話は、誰が喋ったかが必ずわかるように書く。

<変更後>
友人に相談したら、こうアドバイスしてくれた。
「手紙を書きたいんだったら、……

<変更前>
「手紙を書きたいんだったら、……

qbc:読み手に分かりやすく、というのは常に頭に置いておきたいですね。

3,全体的に、あれこれそれ、が多いかも。

<変更後>
私は人間に向けて手紙を書いたことはあるが、人間以外の生き物に書いたことは人生で一度もない。

<変更前>
私は人間に向けて手紙を書いたことはあるが、それ以外の生き物に書いたことは人生で一度もない。

qbc:指示語は誤解を生むので私はあまり使わないようにしていますね。
読む時に意味を理解する負荷を下げて、内容自体に意識を注目させる、というのが基本の考え方だね。

生徒さん:はい!!!

qbc:でもまー、設定おもしろいよ。想像が働くよね。
・猫に手紙? そういう発想の人って面白い。でもほんとに猫に手紙を? 字が読めないじゃん。猫は隠語か?
・感謝って何? 何をしてもらったんだろう?
・友人? この友人は、このあとも、主人公と人との関係にからんでくるのかな?

生徒さん:ありがとうございます! 自分の書き方のクセも分かって面白いです! 書き直したらまた共有させていただきます!

qbc:待ってますー!!! 発想力と文章力は、基本的には別のものなんだけど、発想力はもうすでにあるみたいなんで、めちゃ良いですよ。
文章力は、やってれば身に付くから。
で、発想力と文章力が重なりあってくると、もう作家です。
書くことと考えることが一体化してくる。
その発想は、こういう書き方でしか実現できないね、という領域になっていくということです!
ひとつの理想として覚えておいてくださいませ!

あとがき

小説楽しすぎる。コーチングも。もしかしたら、自分で書くよりも面白いのかもしれぬ。

こちら、過去に私の書いたものなのでできたら読んでくださいませねー!!!!!!!!!!

制作:qbc(無名人インタビュー主催・作家)

#無名人インタビュー #インタビュー #書いてもらってみる #小説


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