普通と人 ヒロミ-002 2024/02/07
普通の人の休日の様子を撮影している「休撮」プロジェクトをされているヒロミさんにお話を伺うシリーズです。
今回は、Youtubeやったり働いたりしている好きなことをしている25歳男性の撮影のお話と、そもそも「休撮」プロジェクトを始めたのかというお話です。
まえがき:qbc(無名人インタビュー主催・作家)
今回のインタビューで話している動画はこちらです!
普通を撮る
qbc:今回はどんな撮影でした?
ヒロミ:今回はYouTubeやってたりとか動画編集をしていたり、でも物流の会社でも働いている方でした。
今回は休みと仕事の境目がない、オンオフがちょっとわかりづらい人で、ほぼ仕事中の様子を撮りました。平日の金曜日ですね。
qbc:どんな人でした?
ヒロミ:私が思ってたよりも若くって。すごく落ち着いてるんですよね。物腰も柔らかくって。30代かなと思ったら、25歳でした。ギャップがすごかったです。
それで、彼は高専卒で、4大卒よりも2年早く社会に出ているんですよね。技術力高めの仕事について、20歳ぐらいのときから東京の方で働いていたそうです。今は三重の方に帰ってきてキャリア形成しているというか。
qbc:どういう経緯で撮影を依頼したんですか?
ヒロミ:最初は今の職場関係の飲み会で知り合って、そのあと別のイベントで再会して。その時にお願いしました。
qbc:今回の撮影は、何をされているところを撮影されたんでしょうか?
ヒロミ:4月から塾をやるらしくって、その準備だったりとか、あとは受けている動画の制作のお仕事とか、動画の教室もしているらしいんで、そちらのお仕事だったりとか、そういうのをやってました。
彼の場合、働いている物流会社がすごく理解のある企業さんらしく、彼がいろんなことをやっていきたいっていう気持ちを尊重してくれてるらしいんですよね。
なので、物流会社に所属しながら週に二、三日の出勤で、あとは自分のやりたいことをやってていいみたいですね。
あと、その会社に呼ばれたきっかけは、会社の軟式テニス部のコーチとして呼んでこられたみたいですね。そこの動画制作もしていたりとか。
まとめると、着々と自分の考えを持って、やりたいことを実現してってる人だなって思いました。
qbc:今回は職場のようなところで撮影されていますが、個人の部屋で撮影するのとでは、どう違いますか?
ヒロミ:個人の部屋の方が、情報量が多いですね。個人の部屋に行けば行くほど、その人の普通というかそういうのがわかりやすいかなっていうのは思います。
本を作る
qbc:そもそも、「休撮」プロジェクトを始めたきっかけはなんだったのでしょう?
ヒロミ:3年前、クラウドファンディングで2021年に本を作ったんです。全ページ袋とじになってて、1ページにつき1人掲載するみたいな構成になった本。
なぜ袋とじにしたかっていうと、人って見た目でめっちゃ判断するんですよね。
仕方ないよなと思いつつも、その人の考えとか思いから入ったら、差別だったり、自分が関わりたいなって思うような人の選別が、薄くなるんじゃないかなと思って。
ヒロミ:先に10個質問を投げたんですよ。答えてくれたのが59人だったんで、59人に10個の同じ質問を回答してもらいました。
その質問と回答を外のページに掲載して、袋とじの中に、その人の見た目の写真、後は肩書きを掲載するっていうプロジェクトをクラウドファンディングでやって、ゴールを超過達成したんです。
その資金で印刷して、ほとんど資金は印刷で遣っちゃったんですけど、あとは手で製本して、参加していただいた方に送った、ということがまずありまして。
こちらが本に使用された10個の質問です!
“今までで一番辛かったことは何かお答えください。
どうやってその困難を乗り越えたか教えてください
今一番欲しいものは何ですか ?
なぜ上のものが欲しいのですか?
最近一番感情が動いた出来事は何ですか?
何をしている時が幸せかお答えください。
明日の予定を教えてください。
10 年後、どこで何をしていると思うかお答えください。
今の日にちと時間を教えてください。
本を読んでいる人に何か一言お願いします。”
qbc:なるほど。
ヒロミ:そのときに、10個の質問なんですが、同じ質問なのに全然違う答えが返ってきていて、本にしてみても読みごたえめっちゃあるし。
そこで、人の普通の考えとかって何なんやろうなって思って。それを継続して考えられるプロジェクトをやりたかったんです。
でも、製本はめっちゃしんどいので、1人でこれは無理だと思って。
それから、動画作ったりYouTubeのチャンネルやってみるのは、前から興味があったんで、だから動画でこのプロジェクトをやってみたいなと思って、それで始めました。
qbc:そもそも、なんで本を作るプロジェクトを始めたんですかね。「人を見た目で判断」してしまうことに対して、何かを感じる人は多いと思うんです。
でも、それを本という形で目に見えるようにしよう、というモチベーションがつかみきれなくて。
ヒロミ:もともとは、デザインコンペに参加しようとした試作品の本が始まりなんですよ。そのころは自分は中学の美術の先生を非常勤だったんですけど。小中高全部やったことあるんですけど、そのころは確か中学で。それで、先生しながら業務委託でデザイン作成もやっていたんです。そのデザインのほうで、コンペ出て箔をつけたいと思って。
コンペのテーマが、確か多様性とかダイバーシティだったんですよ。
それで、どうしたら多様性って表現できるかなと思ったときに、その当時”BlackLivesMatter”がめっちゃ報道されている時期だったんですよね。
私自身もヨーロッパに留学していたときに、アジア人差別とか普通に受けたりもしたんで、なんか、うん、見た目で人のことを判断するのって、なんなんやろな、なんか嫌やなと思って。
そういう経験から、人の見た目で判断するより中身から判断できる方法ってないかなって思ったんです。
qbc:なるほどなるほど。
ヒロミ:なおかつ、自分がちゃんと作れる方法ってなると、本だなと思って。結局、コンペは一次で落ちてしまったんですが。5人くらいに質問して載せて、1冊だけ作った試作品だったんですけれども。
qbc:だんだんわかってきました。でも、なんでクラファンで資金集めしてまで、本を作りあげようとしたんでしょう。最初のコンペって目的はなくなっていましたよね。
ヒロミ:やってやったぜ、みたいな感じですかね。これがもの作りの性なんでしょうかね。よくわかんないですけど、ただ楽しいから出したって感じです。
今回のインタビューで話している動画はこちらです!
今回のインタビューに書かれたヒロミさんのnoteはこちらです!
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終わりに
なぜ「休撮」プロジェクトを始めたのか、聞ききれなかった。
制作:qbc(無名人インタビュー主催・作家)
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