男の子になりたかったことがあった
タイトルだけ見るとびっくりするだろうけど。
小学校低学年の時は「大人になったら男の子になりたい」って言ってた。
親に冗談で「お腹の中にいたときは男の子だったけど生まれてくるときにお母さんのおなかの中に忘れてきちゃったんだよ」って言われてたからかもしれない。自分は男の子だったのかもしれないって思ってて、大きくなったら男になれると思ってた。リカちゃん人形も好きだったけど、プラレールも同じくらい好きでサンタさんに頼んだり、トミカの立体駐車場が欲しくてCMを見るたびにいいなーって思ってたりした。弟が生まれてトミカとかプラレールとかが家に増えたときは本当にうれしかった。
ピンクが嫌いで青とか黒とかが好きって言ってた時代があったなあ。
だんだん大きくなっていくにつれて自分は男の子にはなれないってことを自覚したし、女の子らしくしてなきゃいけないんだってことも学んできた。
とはいえ、女の子だからって理由で足開いて座っていたら注意されたり、言葉遣いを注意されたりすること(特に高校で多かった)は納得がいってない。女の子だから、スカートをはいているから・・・まあ、確かにごもっともな意見ではありますが。
でももっと納得がいかなかったのは「女の子と話すよりも男の子と話すほうがラク」って発言にあからさまに眉を顰める人が多いこと。男好きとでも言いたそうな顔をされるの、納得いかない。
わからないわけじゃないんだよね。眉を顰めたくなる気持ち。この発言だけ切り取ったらただの男好きだろうし。でもそういうことじゃないんだよ。自分が女であるからこそ、女の子と話すのって難しいし、怖いって思ってしまう。女の子の発言の裏にはどんな思惑があるのかを何となく想像できる、女の子の同調圧力に逆らったときに自分の立場が危うくなる怖さも想像がつく、そういうことを考えて言葉を選んで話さなきゃいけないから苦手。でも、男の子が何を考えているかなんて全然わからないし、私の発言をどんなふうに受け取るのかもわからない。だから何も気にせずに話せる。
この考えが正しいのか間違ってるのかはわからないけど、私の中では正しいことだと思う。
女の子の友達を作るのはすごく難しい。どこまで心を開いていいのか、どこまで私らしくして大丈夫なのかがわからないから。でも、男の子の友達はそういうことを考えないから、(向こうがそう思っていないこともあるけど)比較的多くの人と仲良くなれる。
そして、女の子とはいい加減な付き合いができないからなお苦手。
男友達には、それぞれ友達がいて、別に私と話さなくても話す人なんてたくさんいるし、私じゃなくても全然いいじゃん。私の言ったことに対して「女の考えていることはわかんない」って一刀両断できる。(まあ、この言い方はちょっと納得できないけど)。お互いが違う存在だってわかっているから明確な線を引いて距離を置くことができる。
でも、女友達の中には、私のことを唯一無二の親友だと思ってる人が少なからずいて(うぬぼれではなく、事実として)、そういう人たちにとって私はいなくてはならない存在になってしまう。移動教室とか、ご飯食べる相手とか。
下手したら四六時中一緒にいるなんてことになりかねない。
そういう存在が必要なのもわかるし、相手にとって自分がそういう存在なのはとても光栄だけど、それが時々嫌になる。
そして、嫌になった時に自分がそっけない態度をとってしまい、不要に傷つけてしまうかもしれない。それが怖い。
その逆もある。自分がそう思ってしまったけど、相手にとってはそこまで深い友達じゃなかったとき、傷つきたくない。傷つきたくないから仲良くならなくていい。
なんてことを考えていたら、女友達が減っていった。
もちろん女の子とも仲良くなりたいし、友達になりたい。
だから今でもたまに思う。
男に生まれてたらもっとラクだったのかなって。
まあ、それはそれで違った苦労があるんだろうけど。
可愛いものは好きだし、甘いものもピンクも好き。女の子のファッションを楽しむのもめちゃめちゃ好き。
でも、やっぱり、自分が女の子の括りにいることが窮屈なこともあるし、そうじゃなかったらいいのにって思うこともある。
どうしたらいいんだろうな~。
まあ、こんなこと書いている時点でお察しって感じだろうけど。
なんて言ってると、男友達が多いってことはそれだけ狙ってるんだろ、とか言われそうだけど、それはないんだよ。っていうか、そういう発言自体がめんどくさい。
自分が恋愛体質じゃないことも自覚してるし、男友達が勘違いしてしまうような見てくれもしてなければ言動もしてない(と自覚してる)し。現に彼氏いないし。
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