MINOLTA唯一のF1.9レンズ
MINOLTA MC ROKKOR 55mm f1.9(1971年)
5群6枚 225g
最小絞り値f16
最短撮影距離1.75ft(53.34cm)
絞り羽6枚
1971年、SRT-101の廉価版カメラとして北米仕様のSRT-100が発売、そのキットレンズとして登場したのが本レンズ
ミノルタ初のゴム製ローレットレンズ
ローレット形状は55/1.9専用
ミノルタ海外廉価版ブランド「CELTIC」のゴムローレット形状が酷似しているが、詳細に確認するとCELTICのローレット形状は格子状で、凸のラインが前後に伸び、それに交差する浅い凸がレンズを一周する
本レンズは長方形の隆起前後3列が一周している形状
北米仕様のため距離目盛りはフィート表示のみ
※通常フィート、メートルの並列表示
私が参考にしているミノルタSRレンズインデックスではMCⅡ型に分類される
通常MCⅡ型は金属製ローレットで、このローレット形状によりMC-Ⅰ型、Ⅱ型を分類するが、本レンズの特徴はどのレンズとも形状が異なるので、本来どの分類にも該当しない
フィルターリング下部にシリアルナンバー刻印
刻印は無塗装
専用レンズフード無し
ミノルタ最初のゴム製ローレットであり、最後の55mmレンズ
レンズコーティング比較の為に
MINOLTA MC ROKKOR 55mm f1.7(1966年 MC-Ⅰ型)
MINOLTA MC ROKKOR 50mm f1.7(1973年 MC-X型)
と並べて撮影
同時期のMINOLTAレンズと比較してほぼ同じ様な薄い緑の反射が見られる
安価なキットレンズに位置しますが、海外レビューサイトの評価を確認すると、
各収差が抑えられ、名玉と呼ばれたり、ランキングのトップに君臨するような性能のレンズではないが、実用充分なシャープさを備える
F5.6が一番シャープになる
70年代のミノルタレンズと同様に、素晴らしいボケ味、予想以上に優れた機能を発揮するバランスの取れたレンズ。と評価される
本レンズは現在でも高価なレンズではないがMCⅡ型からMC‐X型、また55mmから50mmに移行する狭間に存在した孤高のミノルタ標準レンズと言える
また、前記「MINOLTA CELTIC」が登場するのは1972年の135mm f3.5から北米仕様として登場するので、本レンズがCELTICレンズの原点と思われる
北米専用で国内ではあまり見ないレンズですが、ebayを覗くと5,000円前後で数本見つけることができます
ワザワザ高い送料をかけて購入する性能はありませんが、先述のとおり
◯MINOLTAレンズ唯一のF1.9レンズ
◯MINOLTA55mm最後のレンズ
◯MINOLTA初のゴムローレットレンズ
◯北米専用レンズ
と、コレクター心をくすぐるレンズです
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?