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ジオラマで再現する沖縄の「赤」

琉球赤瓦はもっと鮮やかな赤?~記憶色とは~


私達は実物よりも、色を鮮やかに記憶する脳の癖があります。
これを「記憶色」と言います。

写真は知人のジオラマ作家による、沖縄・竹富島のジオラマ作品です。
(右の写真、右下は比較のために置いた10円玉です。奥にはライターも置いています)スケールはなんと1/150です。

沖縄の屋根瓦の色は、私が調色したものですが、「もっと赤くなかったっけ?」と言われたことがあります。

つまり記憶の中では、沖縄の屋根の赤瓦はもっと「鮮やかな赤」だとイメージする人が、多いのです。
またにたらこや明太子が赤く着色されているのも、記憶色に沿っているためです。

赤瓦はなぜ赤い?

さて、沖縄の古民家に使われる琉球赤瓦は、「クチャ」という沖縄南部で採取される泥岩で作られています。

クチャは貝の化石やサンゴの死骸を多く含んだ灰色の土ですが、鉄分が多く含まれています。

その土を低温で素焼きをすることで、十分に酸素が供給され、鉄分が酸化してあの特徴的な赤い色になるのです。

庶民の憧れだった「赤瓦」

赤い琉球赤瓦が使われるようになったのは17世紀後半からです。

当時の琉球王国で赤は「高貴な色」とされており、赤瓦自体も高価であったことから、琉球王府や士族以外の使用は禁じられていました。
庶民が赤瓦を使うことを許されるようになったのは、明治時代になってからです。

また赤瓦は適度な吸水性を持っていて、スコールなどが降ると、その水分を吸って、晴れて気温が上がると水分を蒸発させるという性質があります。
水分が蒸発する際、熱を逃がすため屋根裏の温度が下がり、室内は涼しくなります。
そして日差しが弱まる冬は室内を暖かく保つ作用があり、沖縄の気候にはぴったりの素材なのです。

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