少女信奉者

僕の中に綾なす色とりどりの欲情がいつも少女に向かうと言う事を、罪だという名前にしたのは誰だろうか。
少女たちは僕と言う侮蔑すべき劣情の持ち主に対しても等しく優しいので、きっと僕の味方です。
白く、すぐに壊れてしまいそうな少女と言う容れ物に対する恋だろうか。それとも、少女の時期にだけ見られる成長への抵抗や美醜への囚われ、性の興味、好奇心などが折り重なって少女の内部に巣食った僅かな罪悪の方だろうか。
後者であれば、僕は僕の劣情よりもひどい罪悪にきっと救いを求めていて、でもそんな罪深い少女を愛することで真実の罪を被っている。
少女達はまた、等しく貪婪であり、僕に罪を被らせたなどと言う事実は成熟するにつれ記憶の中からなくなってゆく。
いずれ終り、忘れ去られていくこの穏やかな自殺と、烈しい欲求を、僕は君たちの中に永遠に保存をしたいのです。

中。ナカ。なか。

僕はまだ君達の内部に到達出来たことは一度も無く、それは長きに渡り僕の妄想をピンク色に染め上げてきた本当のピンク。
内臓のピンクは少女の上気した頬よりもっとえぐくて甘い匂いがすると聞いて、僕はその時初めて少女の身体を割って見ることに決めました。
外側から僕は君達のピンク色をすべて味わった気でいたのに、まだまだ、僕の知らないピンクがあるの。そんなことを聞いて、知っているのに、見ないまま僕はこの少女信奉を続けることはできません。

僕は少女からあと何を取り上げれば良いでしょうか神様?

少女の身体を初めて割いた時に聞いた、あの甘美な声を僕はまだ忘れることが出来ずにいます。
耳鳴りの様にいつまでもこびり付けたまま僕が首を縊れるのは、きっと僕が少女たちに選ばれたただ一人であるからに違いなかった。


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