メモ 不安




不安になること。不安にさせたくないとすら思わせていられないのが嫌なのかもしれない。不安になっていてもいいと思われているのが嫌なのかもしれない。小さい頃、母親は外に呑みに出かけていた。僕の知らない人との楽しい時間が存在することが辛かったが、そう思うのが普通だと思っていた。し、僕がそう思っていてもそのままでいいんだと。それに対してなにか物言いをしてはいけないのかもしれないと。初めて「やきもちかも」と伝えた時、泣きそうだったけど泣かなかったことに自分でも驚いた。そこから特に何か変わった訳でもない。人は不安に慣れすぎると手放してしまうんだ。自分を滅ぼすような感情はそりゃあ無くした方がいいよな。家でひとりで寂しくてもしょうがないのかと、隣の部屋で笑い声を聞いて泣いていてもしょうがないのかと。それは我慢して当然と思っていた。今の僕ならどうするだろう。玄関を開けて出掛けたり部屋のドアを開けて怒鳴ったりするだろうな。逞しくなった。実際に家を出てきてしまったわけだし。不安になることは生きている上で仕方がないと思うしそう思うのは慣れている、うまく咀嚼もできる。でもそんな扱いをされる場所に居続けられるほどいい子では無くなってしまったんだ。





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