コロナ禍帰国日記 fromイギリス④

さて、いつの間にやらBritish Airwaysが公式に紹介するコロナ検査機関から除外されていたHALO Verify(https://www.haloverify.com/)ですが、
私はこちらでコロナのPCR検査(自宅でできる検査キット)を購入して、
無事に陰性証明書をゲット、搭乗時のチェック、入国検疫でのチェックをクリアしました。

これもね、迷ったの。
おなじくBritish Airwaysのサイト上で紹介されていたCollinsonかHALOか。
住んでたオックスフォード近辺で検査を実施してる病院とかも調べてはいたんだけど、いかんせん高いので。

ここでおさらい。
日本に入国する際に必要となるコロナ陰性証明書は、出国前72時間以内に採取した検体であることが必要。

厚生労働省「検査証明書の提示について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html

NHSの無料テストでは有効な証明書の交付を受けられない(そもそも証明書ってものが発行されるのかどうか知らないけど、NHSの検査は搭乗のため、感染後の職場復帰のための証明には使えないと明言されてます。)ので、
証明書を発行している私的機関から有料のテストを購入する必要があります。
で、まず悩むのは時間。
コロナ検査として一般的なのは、高額で確実なPCR検査。
最近PCR検査をすり抜ける変異株が出てきたってニュースにもなってましたが、まぁ一般にこれが一番確実な検査結果が出ると言われ、お金もかかるし時間もかかる。
目安として24時間、料金は£100~180ってとこかな。
時間がかかる理由としては、検査自体が最短5時間ですむとしても、その場では検査を実施する設備がない場合が多いので、研究所への輸送時間がかかるとか。
さてここで、出国前72時間以内に検体を採取、そっから24時間以内に結果出るなら余裕と思うじゃん?
しかしそう簡単ではない。
大抵の検査機関が「研究所に検体が届いてから24~48時間以内」に結果を送付するとしているので、
車とかがあって直接検体を持ちこめるのでない限り、検体を送付して到着するまでの時間を考慮に入れなくてはならないのだ。
※機関によっては、「特急プラン」として、短時間での結果送付を保証する分より高額のプランを提示したりもしている。
まぁ、普通に考えて発送から到着まで1日はかかるよね?
そっから結果が出るまで48時間と言われると、出国前72時間ギリギリ間に合うかどうかになるわけですよ。

で、24時間以内に結果の出るとこにまず絞る。
次に、料金で絞る。
そして、日本人にとって最も重要な点、検疫所の指定する記載内容を満たすかどうか、で最後決める。
厚生労働省・外務省のHPから確認できますが、日本は所定のフォーマットというものを公開していて、
原則としてそのフォーマットを使用すること、それが難しい場合は同様の記載内容を満たすことを求めている。
私は1年半のイギリス滞在の間、医者にかからなかったから、
日本で言う「かかりつけ医」とか「診療所」にあたるGPも登録してなくって、正直くわしいことが分かんないんだけど、
そういう医者と直接やり取りしながら検査を受けられる環境であれば、「このフォーマットに記入してください」も可能なのかな。
まぁ、先進国の検査機関で、受診者側の提示するフォーマットを受け入れるところなんて、まず無いんじゃないか。
当然、各機関がそれぞれのフォーマットを持ってるわけですよ。
もちろん、当たり前に必要と思われる内容は盛り込んでいて、政府の認証を受けたりもしてるわけですが、
日本政府の要求する項目で最難関となるのが、「国籍」と「性別」。
いくつか検査機関に問い合わせてみたけど、検査を申し込む際の個人情報として登録することはあっても、証明書の書面上にこの2項目を明示するところはまずない。
それは、この項目が差別的ととられかねないから。
※欧米では、履歴書にも性別や年齢を記載しないのが普通。国籍・人種なんてもってのほか、尋ねることさえタブー視される。(それを理由に採用可否を決めることは差別とみなされるから)
とはいえ、本人を同定することが必要な証明書なので、パスポート番号や生年月日は記載されます。
そうすると、パスポートに当然「国籍」も「性別」も明記されてるので、証明書とパスポートを照合すれば、その2項目もわかるわけですよ。
実際、問い合わせた検査機関にそういうこと言われましたね。「パスポート番号あるんだから、分かるじゃん」って。
まったく同感なんだけど、しかし日本の検疫所は記載項目としてこれらが盛り込まれていることを要求するんですねー。

悩んだ。
証明書のサンプル画像を公開してるとこはそれを見比べたり、備考欄に「国籍」「性別」を併記してもらえないか問い合わせたり。
で、値段のことも考えながら絞ったのが、CollinsonとHALO。

どっちも証明書のサンプル公開とかしてないので、実際どういう項目が記載されるかまでは分からなかったんだけど、
Collinsonは検査方法を希望するときに「日本用」と「それ以外」を選べたんだよね。※価格は同じ。
だから、恐らく「日本用」は日本側の要求する項目を満たしているんじゃないかと。
ちなみに、このCollinsonはヒースロー空港内にクリニックがあり、
搭乗前もしくは入国後に検査が受けられるので、一番ポピュラーなんじゃないかな。
PCR検査は結果が出るまで24時間かかるんだけど、LAMP法と呼ばれる検査は90~120分で結果が出るので、ほんとに空港で検査を受けて結果が出てから搭乗するってことができる。
※60分程度で結果の出る安価なAntigenテストもありますが、
これは抗原定性検査であって、日本が有効な検査として挙げる抗原定量検査とは異なるので、注意!
朝7時からクリニック開いてて、土日もやってるので、搭乗前に受けることも考えたけど、
オックスフォードからヒースローへの移動、搭乗手続きとか考えると、私のフライト時間に合わせるには少し不安だったので、
Collinsonのテスト受けるならフライト3日前にそのためだけに空港行こうと思ってた。

対するHALOの検査は、自宅で自分でできる検査キットなんだけど、
一般的なのど・鼻の粘膜をぬぐう方法じゃなくて唾液をとるだけっていうのが手軽でよかったし、
キットの自宅までの配送と、検体の集荷まで盛り込まれてたのが良かったんだよね。
その他の自宅キットは、基本的に提携クリニックやドラッグストア、もしくは研究所に直接持ちこむか、郵便局や配送センターまで持って行って発送しなきゃいけなかったから、
私の住んでるとこからだと難しかったんだよね。

空港までの往復バス賃とか移動の負担を考えて、
HALOの証明書は日本の要求する項目を満たさないんじゃって不安はありつつ、HALOの検査キットを注文したんだよね。
フライトの2週間前ぐらいかな、に注文したんだけど、
その時は「陰性証明書を提示できない場合は検疫所の指定する宿泊所で3日間待機(※英国帰国者にはデフォルト)」だったから、
万が一証明書が無効になっても平気だー、と思って。
それがほんと直前になって再度強化されて、
「証明書必須!」「証明書がないとまず飛行機にも乗らせない!」「無効と判断された場合は6日間待機」に変更されたので、
もう気が気じゃなかった。
それが出たのが3/5?
もう検査キットは注文してたけども、念のためCollinsonでも検査を受けるって選択肢もあった。
けども、現地での収入がとだえてて、日本円の貯金を少しずつ外貨両替しながらだったから、その状況で約£100の出費は痛かったんだよねー。

実際HALOで検査受けてみたら、
まぁ唾液とるだけなので手軽だし、検体の集荷も自宅までとりに来てくれて、ほんとに便利だったんだけど、
めでたく陰性となった証明書には「採取検体」も「証明書交付日」も記載されてなくて、
「国籍」「性別」がないのは当然(事前に問い合わせてたので、知ってた)として、ビックリ!
えー、これじゃ入国検疫クリアできないじゃーん、6日間閉じこめられちゃうよー、と絶望したものの、
検査結果が出た翌日(フライト前日)に店舗のカギを返すために会ったバイト先の店長に
「証明書にレファレンス・ナンバー(検査結果をデータベースで照合できるらしい?)が載ってるから大丈夫だ、心配するな」って言われて、
べつに店長は専門家でも詳しくもないし、普段からわりと適当な人なので、言ってることに信頼性はないんだけど、
でも帰国を目前にしてめちゃめちゃナーバスになってたので、誰かに「大丈夫」って言ってもらえるだけで、なんか安心した。

それで開き直って、その記載項目もれまくりの証明書を携えて(印刷もしてない、スマホにダウンロードしたPDFファイルのみ)帰国に臨んだわけですよ。
その時はBritish Airwaysのサイト上でも紹介されていた検査機関だし、問い合わせた時に「英国政府の認証を受けた証明書フォーマットだ(から、書き加えたりはできない)」と言っていたので、
英国内での搭乗手続きはクリアできるだろうと思いつつ、若干の不安を抱えて、パスポートと証明書画像を提示。
(あと、英国では「旅行・周遊目的ではないことを自己申告するフォーマット」の提示が必要なので、自宅PCで入力したそれの画像も)
Finnairのカウンター職員であるお姉さんがチェックして、特に問題なくクリアー。
ちょっと安心。
乗り継ぎ時のヘルシンキ空港でも、搭乗ゲートで再度、証明書の提示を求められましたが、そこも問題なくクリアー。

いよいよ最後の難関、成田空港での検疫官のチェックです。
4カウンターぐらいに、それぞれ4~5人の職員がいて、順番に空いたカウンターでチェックを受ける。
パスポートを見せて、証明書の画像を見せて・・・
職員のおっちゃんがスマホの画像をスワイプしながら、「ちょっともう1回搭乗券見せてください」って言われて、
ドキドキしながら乗り継ぎ便の搭乗券見せて、でもあれ多分、出国前72時間以内かをチェックするためだから、ロンドンからの便の搭乗券を見せるべきだったんだろうな。
あ、こっちかな、って、ロンドンからの搭乗券をカバンから出そうとしたけど、それ以上は何も言われずに、OKですって
手元の書類に「陰性証明書アリ」って記入されて、次のチェックポイントに。
あー、ひと安心。

この空港内での冒険は、また次の記事で。

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