なぜ小論文を勉強するのか

 小論文は所謂「国語」の一部でありながら、慶應や国立後期、そして総合選抜型試験を受験しない限り、大半の受験生にとって無縁の科目と言えます。しかし小論文を勉強することで、資料を批判的に読む力、そして物事を論理的に結びつけて論じる力を養成できます。これらは現代文/英語等のトレーニングになるだけでなく、大学入学後に「問題発見解決」を実践するための基盤となります。したがって、たとえ受験科目に選択しなくても、全受験生は小論文を書くべきなのです。
 そして小論文学習は「コスパが良い科目」です。特別な参考書を揃える必要はございません。例えば学校用の現代文テキストを小論文学習に使うことができます。手順として、第一に定期テスト範囲、或いは興味のある評論文を選択の上、筆者の主張に「ツッコミを入れながら」(=疑問を発しながら)線を引きます。次にその主張に対する自分の立場(賛成/一部賛成/反対/第3の道)を明らかにします。ここで注意すべきは主張の相対性です。つまり、暴力的に自論を展開するのではなく多様な視点/反対意見を想定することで説得力が増すのです。立場を表明したら、それをサポートする具体例/引用/自分の経験を考えます。必要とあらば資料(e.g., 文献, ネット記事, 映像)を参照しましょう。最初は本格的な論文形式を意識せず箇条書きでよいので、兎に角「読む→ツッコむ→主張する→サポートする」を習慣化することが大切です。勉強を続けることで少しずつ読解力/論述力/思考力の向上を実感できるはずです。
 以上、小論文学習の目的と効果について書きました。今後も小論文に関する様々な考えを述べていくので、是非読んでください!
 

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