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立川彰「『笑ってコラえて』元ADが道東・津別をまちおこし」クラウドファンディングインタビュー

「大学生活をもっと充実させたい!」「やりたいことを見つけたい!」という想いを持ちながらも、なかなか行動に移せない北海道内の大学生に向けた連載企画「Knows」。

今回は先日終了したクラウドファンディングのリターンとして実施したインタビュー記事をお送りします。
支援して下さったのは、北海道津別町の映像メディア「道東テレビ」代表取締役の立川彰さん。Knows代表との交流があり、クラウドファンディングへご出資いただきました。
各種SNSリンクはこちらになります。

立川 彰 | Facebook

道東テレビYoutubeチャンネル

かつて民放キー局でADとして働いていた立川さん。現在は町おこしのため、北海道・津別町で映像制作業に携わっています。デジタル化が進む現代において、立川さんの立ち上げた地域密着型の「道東テレビ」が秘める可能性とは?そして今後は?インタビューは以下からスタートします。

プロフィール

立川 彰(たちかわ あきら)
ビデオグラファーとして
2003〜2007年日本テレビ「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」のアシスタントディレクター
2018年放送のTBS「クレイジージャーニー」において、元ジャニーズ「タッキー&翼」滝沢秀明さんのプライベート冒険プロジェクトの同行
などを経て、現在は
株式会社キロックムービー 代表取締役
株式会社道東テレビ 代表取締役
北海道つべつまちづくり株式会社 取締役
道東・津別を拠点に、映像制作等に携わっています。

どうせやるなら好きな仕事を。他業種から志した映像制作業

―本日はよろしくお願いします。まず、立川さんが映像制作を志したきっかけについてお聞かせ下さい。
「よろしくお願いします。きっかけはMTVというアメリカの音楽チャンネルです。音楽のPVなどを見聞きしているうち、自分も作りたいと憧れました。その後入った会社は普通のテレビ番組を作るところで、憧れの仕事に就けたという訳ではありませんが、始めて見れば面白かったですね。」

―それは学生の頃からですか?
「学生時代はまったく別の、機械系の専門学校に通っていました。機械系の仕事が好きだと自分でも思っていて就職したんですが、勤めていた会社から今後業界が縮小気味になる、という話を何度も聞かされているうちに、将来が不安になって3年程で辞めてしまいました。そこから、どうせなら自分の好きな仕事をやろうと思って。映像業を志し、貯金して23歳で上京しました。」

―なるほど。それからはどうでしたか?
「ギャラクシー賞を獲得した『笑ってコラえて』のADを3年間勤めたり、アナログからデジタルに変わる頃のせわしない時代を間近に味わいながら働くことができました。
しかし40代を過ぎると中々厳しくなって、民放キー局から地方局、ケーブルテレビに行ったり、別業種に行ってしまう人が多いです。というのも、業界全体の傾向として新陳代謝がとても早く、若い人がどんどん入ってくるからですね。ディレクターひとつとっても、若い人は感性が違うので面白い企画を出せるし、体力も違うと。」

―凄い経歴ですね。しかし、40代でも……。
「はい。加えて今の時代はYouTubeやSNS等が普及して、誰もがテレビ局を得たようなものですから。ただ、そうは言ってもディレクターはやはり貴重な職業です。情報化社会で急激に増えるニーズに対して、元テレビマンの方たちの仕事を作れるのではないかと思い、起業しました。地域おこし協力隊として津別に移住し『道東テレビ』に挑戦し、今に至ります。」

超高齢化地域・津別を、映像業でまちおこし

―『道東テレビ』では、どんな媒体で、どんな挑戦をされているのでしょうか?
「地域おこし協力隊として移住した津別ですが、この『道東テレビ』では、YouTubeやFacebookなどのSNSを中心に、『タウンニュースつべつ』という街の広報番組のアップや、情報映像、イベント紹介などを行っています。その他、プロモーションビデオの依頼を受けての映像制作などもあります。
最近の活動ですと、オリンピックに出場した女子カーリングチーム『ロコソラーレ』さんと北見市の公式対談動画を手掛けたりしました。」

感動をありがとう!ロコ・ソラーレ祝賀会IN北見市役所①

―地域密着型の映像制作なんですね。
「はい。それと、津別は人口4400人と少なく、加えて高齢化率は45%で、オホーツク管内で一番の人口減少率。2040年の日本の人口比率と同じ比率になっている、課題先進地域なんです。」

―20年も先を行っているんですね。
「そうなんです。でもそれって言い方を変えると、良くも悪くも高齢化社会を一番初めに抜けるということです。僕を含めて、そこに可能性を感じている方が多くいらっしゃいます。ここでまちおこしを成し遂げれば、今後の日本社会のモデルにもなれると思います!」

―社会人として、北海道の大学生に知ってもらいたいことはありますか。
「僕自身、都市部近郊でないと映像制作会社は作れないと思っていたんですが、今こうして『道東テレビ』は運営できているんですよ。なので、今ある場所とかに囚われない考え方や見方をして欲しいと思います。今の時代はチャンスだと思います。」

―そうですね。情報が簡単に手に入る様になって、良い時代になったと思います。
「大学生であれば、講義や交流がリモートになる時代だからこそ、道東のような広い場所にも訪れてみて欲しいなと思いますね。それこそノマドスタディやノマドワークのようなものでも。ちょうど津別に『JIMBA(ジンバ)』というコワーキングスペースを町と一緒に作ったんです。さらに弟子屈町では、元UHBのアナウンサーの川上椋輔さんと、川上さんの幼馴染の高橋志学さんが、地域おこし協力隊として、弟子屈JIMBAという場も作りました。彼らの活動も要チェックです。この場所から学生と社会人が接点を持ったり、何かの集まりとか、気分転換とか、本当に気軽に訪れて頂ける場所になれば。」

弟子屈JIMBA

弟子屈町公式Youtubeチャンネル

立川さんと『道東テレビ』今後の展望

―ありがとうございました。それでは、立川さん個人と『道東テレビ』について、今後の展望をお聞かせ下さい。
「僕としては、今は個人が情報発信力を持つ時代になってきたので、他の方のそういう情報発信のお手伝いをして、人生の記録を残して、価値に変えていくという活動を続けていきたいですね。
『道東テレビ』としては、今はまだインターネットテレビ局として発展途上の状態です。なので、本当の意味で『道東テレビ』が完成したら、津別や道東にどんなことが起きるかというのを見てみたいですね。それと現在、地域おこし協力隊の制度を活用して、映像クリエイターを求人しています。次世代のクリエイターと『弟子屈モデル』を産み出すために、絶賛活動中ですよ!」

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インタビューは以上になります。
ADを経て、課題先進地域・津別をメディアの力で応援するために奔走する立川さん。お話を伺っていると、津別がこれからもとても良いまちになっていくように感じられました。
立川さんの人生を書いたこの記事から、何かのきっかけを得ていただければ嬉しく思います。最後までご覧いただきありがとうございました!

取材・文 山内


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