キャリアアドバイスを「再現性」という視点で捉える。
副業、パラレルワーク、フリーランス、週末起業、独立起業。
様々な働き方に関する情報が、たくさん世の中に出てくるようになり、キャリアの選択肢も、めちゃめちゃ幅広くなってきました。
色々な立場で、色々なことを言う人がいて、様々な情報が溢れていて、一体誰の何を聞いて行動すればよいのか?という風に思っている人も多い気がします。
中には、アドバイスに見せかけて、広告収入を得たり、謎のセミナーや情報商材に誘導して、利益を得ようとするものすらあるので、本当に玉石混交。
ハイブリッドサラリーマンズクラブのオーナーの一人でもある、イセオサム氏とも、最近この話題でしょっちゅう会話しているのですが、今日の会話の中でイセさんから「それアウトプットしてほしい」と言われたこと、
・どういったスタンスで情報を取捨選択していけばいいのか
・どういったスタンスでキャリアのアドバイスを送ったらよいのか
についての、私なりの基準について、綴ってみたいと思います。
その情報やアドバイスに再現性はあるのか?
最初に、キャリアからちょっと離れてみて、例え話を。
例えば、容姿がめちゃめちゃいいイケメンがいたとして、この人に、ごくごく普通の容姿の男性が、恋愛アドバイスを求めたとして
「女の子はね、初対面でニコってしてたら、落ちるから!」
って言われたとしたら、
「いやいや、それお前だからだろ・・・」
って思いませんか?笑
極端な例ですが、世の中のキャリアアドバイスにも、実はこういった「自分にとっては、再現性が低い」ものが溢れています。
その人の、特異な能力、特異な状況、特異なタイミングによって、成し遂げられたものは、勉強にはなるかもしれませんが、あまり参考になりません。(そういったものを抽象化して、誰にでも実践できるレベルにしているノウハウは大いに参考にすべきだとは思います)
情報やアドバイスを「再現性」を基準に分類する
世の中にあるそういった情報やノウハウには「対象が誰なのか?」ということが明示されていないものが、実は結構多いです。
そういう情報の見極めに、大事なのが、自分にとって「再現性」が高いかどうかという視点。
私は、世の中の情報、先輩や同僚や後輩からのアドバイスなどを、こんな感じで分類しています。
①自分にとって、再現性が高い。自分の延長線上にありそう。
②自分にとって、再現性は低いが、勉強になる、モチベーションが上がる。
③自分にとって、再現性も低いし、勉強にもならない。
①は自分に近いキャリアを歩んでいて自分より少し先にいる人、或いは性格や志向性が似ている人などからのアドバイス、②は(例えば)上場した大経営者の先輩からのアドバイスや偉大な人の書籍からの情報、③はただの自慢話か武勇伝。
って感じです。
①はできるだけすぐに取り入れる。
②は極力抽象化して取り入れられる部分がないか、探して活用する。
③は「すごいですね!」って思っておくだけでよい。
①は当然大事なんですが、あまりにも再現性ばかり追い求めると、「今、自分が見えてる範囲」だけでこじんまりまとまっちゃうので、②もバランスよく取り入れる、っていうのがいいかなと思っています。
②ばっかり追い求めていると、いわゆる、ネガティブな意味での「意識高い系」になりがちな気がします(笑)
自分と「近しいキャリア」で「似たタイプ」の人は再現性が高い
次にアドバイスする側のスタンス。
当然のことながら、
・近しいキャリアの人
・性格や志向性が似たタイプの人
というのは再現性が高いです。
私は、大企業⇒メガベンチャー⇒スタートアップ⇒独立というキャリアですが、キャリアのベースになっているのは、20代の多くを含めた8年間過ごした、2社目の企業になります。
でもって、その企業で一生懸命頑張っている後輩、つまり極めて「近しいキャリアの人」にキャリアアドバイス求められる時には、
・どの部署でもよいから、部長まではなんとか頑張れ
と伝えることが多いです。
その理由は、自身の実感として、
・その後の人生に活きる人脈構築が、部長以降はめちゃくちゃしやすくなる
・大規模マネジメントの経験は、将来プレイヤーで生きるとしても超貴重
・上場企業での部長経験は、間違いなくその人の信頼になる
・(転職するとなっても)スカウトでくる案件の質が変わる
などなどがありますが、これは、僕個人だから起き得たことではなく「その会社(その規模の会社)の部長職だから起き得た」という要素が大きいので、「再現性が高い」ことと言えると思います。
でもって、次に「性格や志向性が似たタイプの人」という意味では、ぶっちゃけ、個性が強くて、人間自体がおもしろい人は、あんまり肩書とか関係ないので、同じ会社の後輩だったとしても、多分「部長まで頑張れ」とは言いません。
でも、私含めて、そういうところで勝負できない人間にとっては、経歴を着実に積み上げることって、めちゃくちゃ大事だと思うので、特にまじめでコツコツ系の後輩には、その後のキャリアに絶対生きるから「部長まで頑張れ」と強く伝えています。
また、必ずしもその会社にいなくても、大きめのベンチャー企業にいる人とかには、割と再現性が高い話かもしれません。
という感じで、自分が、キャリアアドバイスをする時には、
その人のキャリアや性格を考えた時に、
その人にとって、再現性が高いアドバイスって何かな?
という視点で必ず考えるようにしています。
必ずしも似たキャリアや似たタイプでなかったとしても、
自分がやってきたことやうまくいったことをできるだけ抽象化して、その人の立場でも再現できるようなアドバイスができたら最高だと思います。
最後に・・・
自分自身も、すごく気を付けていることですが、「再現性」に捉われすぎると、時にジャンプアップのチャンスを失いかねないという側面も、もちろあります。
前述の繰り返しになりますが、
①自分にとって、再現性が高い。自分の延長線上にありそう。
をベースにしつつ
②自分にとって、再現性は低いが、勉強になる、モチベーションが上がる。
をバランスよく取り入れていくのがよいかなと思っています。
追伸:今回の話題に関連したnote
▼起業家でもフリーランスでもサラリーマンでもない「ハイブリッドな働き方」
https://note.mu/uniquestory/n/n53c28cd3629e
▼あえて言おう!「脱社畜」の前に経験者、年長者の意見に耳を傾けるべきだと
https://note.mu/uniquestory/n/nb35cd0e4e792
▼企業は管理職にこそ副業をさせるべきではないか?
https://note.mu/uniquestory/n/nf6073db7e5a6
▼20代は機会にこだわり、30代でお金に換える(ベンチャー20代の年収論)https://note.mu/uniquestory/n/n400b1e8517b1
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