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TV版をリアタイで観てた50代がエヴァに重ね合わせての自分語り

TV版をリアタイで観てた50代の自分語りだよ
『新世紀エヴァンゲリオン』の頃から,エヴァは自分語りの側面を持つ物語でした.登場人物は自身の心情を赤裸々に叫ぶ.視聴者もそれを受けて自身の心情を赤裸々にテキストに置き換えていく.

そういえば,note って自分語りのメディア・SNS ですよね.在りし日の mixi を思い出します.そこまで自分語りするんだなあと目を通して思うところがあります.

大学で非常勤講師を仕事としている自分は4月からの授業開始に備えて本来忙しく,駄文を書いている暇は無いはずなので,パッと書いてみますか.全体のバランスが悪いけど,まあ,いいや.

葛城ミサトさんと同じ年代

『新世紀エヴァンゲリオン』が放送開始された 1995年,自分は28歳,葛城ミサトさんの年代でした.そういう年代の頃って,やはり仕事に忙しく,果てしなく残業の日々は続き,私生活はどうしても荒んだものになっていきます.当時私は会社の独身寮に住んでいましたが,部屋は荒れ放題,ミサトさんの部屋の荒れ具合って,当然そうなるものだと思っていました.

ちょっとしたキッカケから,新世紀エヴァンゲリオンは第3話から観るようになりました.登場する大人たちのどろどろした感情に引き込まれるように観始めてからは,生活は水曜日を中心に回るようになりました.その時勤めていた会社は水曜日がノー残業デーだったので,工業団地の駅から八高線に乗り,拝島駅で乗り換えて,福生駅で降りる.その辺りで外食して独身寮に帰り,寮の大浴場で身体の疲れを癒やしてから(風呂は命の洗濯よ),自室に帰り,録画した(当時だから VHS )放送分を大概は2回観て,それから NifTerm を使って Nifty のエヴァ関連のフォーラムを巡回させて,そのログに目を通す.

どんな年齢でも色々なことはあるけれど,アラサー,30歳前後って,本当に色々なことがある.当時勤めていた会社で最初に配属された部署で指導役,ブラザーとなっていた先輩社員が先物取引に失敗して自死したり,私自身は続く残業とストレスから最初頻尿の症状がでて,電車で一駅毎に降りてトイレに駆け込むもののほとんど出ず,泌尿器科にかかっても以上はなく,そこで勧められて精神科にかかり,当時は不安神経症と診断され,抗不安剤を処方されて3日間寮の部屋に引きこもって寝ているうちに,ようやく落ち着いたりとか.

精神を病んでいったのですね,ちょうどエヴァと「シンクロ」するように.旧劇場版の頃には3か月休職することが2回有ったりと.だから,エヴァについての関心事は謎解き,考察ではなく,仕組まれた子供たちでもなく,ミサトさんの年代の登場人物,その心の叫び,それらとシンクロしていったのでした.そういう昔の話です.

父との関係

私は自分が学生のときに癌で父親を亡くしました.私と父との関係は決して良くなかった.父は私のことを理解できなかったようだし,私は父のことを知ろうとしなかった.父自身はその父親を早くに亡くしていたので,父親たるロールモデルを持たなかったのでしょう.

家族物語は繰り返します.でも,私には子供がいないので,これでおしまい.

父についてのことって,書くことが本当にこれだけしか無い.シン・エヴァでゲンドウとシンジの関係がああなったのは,正直羨ましかったりします.私にはもう,父との関係性を築く機会がない.

さようなら,全てのエヴァンゲリオン

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は2回観ました.1回めでは1度泣きました.2回めでは2度泣きました.軽躁状態や重いうつ症状にならないようにお薬を飲んでいる私でさえ.今は,喪失感と心の穏やかさを得ています.

時間があれば,また観に行きたい.

ありがとう,全てのエヴァンゲリオン.スタッフの皆様,お疲れ様でした.



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