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運送屋の仕事

タイトル:運送屋の仕事

俺は都内の運送業者で働いている。
そんなある日の事。

「このマンションまで配達頼む」
と上司に言われ「はいわかりました〜!」
といつものように配達へ向かう。

そのマンションは結構大きなマンションで、
中にエレベーターがついていた。

「えーと確か、7階だったかな」

確認しながらエレベーターに乗り、7階のボタンを押す。
すると4階でエレベーターが止まり、1人のお婆ちゃんが乗ってきた。

婆ちゃん「ああ、こんにちは」

ゆっくりと挨拶してきて「こんにちは」と俺も返す。
そしてお婆ちゃんは5階で降りて行き、
また俺は「閉める」のボタンを押して7階へ。

すると次、6階でまたエレベーターが止まり、
婆ちゃん「ああ、こんにちは」と乗ってきた。

実は俺、生来の人見知りで、職場関係の人間なら別に大丈夫だけど、
街中ではあまり人の顔ジロジロ見たりしない。

まぁ当たり前のことかもしれないけど、でもその時、
このお婆ちゃんのことが少し気になった。

「…この人ってもしかして、さっき4階で乗ってきた人…?」

はっきり顔を見てなかったからよくわからなかったけど、多分そんな感じ。

そしてお婆ちゃんと一緒に7階に向かおうとした直後
エレベーターの箱がガタン!と揺れた。

「えっ!?地震!?」
と思ったらすぐに収まったので
それ以上取り乱す事はなかった。

そして7階に着く直前、荷物を持ち直しドアの前に立った時、
後ろを向くとあのお婆ちゃんがいない。
「え…?」
と思った直後「チーン」とエレベーターが7階に着いた。

そしてドアが開くと…

「ぎょっ!!ぎょえええ!!!」

なんと目の前は薄暗く、一面に広がる墓場。
俺はすぐエレベーターに引き返して1階のボタンを連打。
それから無性に怖くなって
俺はすぐ職場に引き返した。

上司「何やってんだよ、荷物も届けてこないで!」

案の定怒られたが、俺はさっき自分に起きたことの一部始終を伝えた。

上司「はあ?7階!?何言ってんだお前、あそこのエステートは6階までしかないだろう!」

「え?」

配達票を見ると、確かに「6階」と書かれてあった。
そして情けないことに、
今度は上司についてきてもらってあのマンションまで行き、
無事に6階にいた掛川さんに荷物を配達できた。
フロアでもエレベーターでも確認したけど、
やはり7階は無かった。

あれは一体何だったのか。
増えていた階数。
例えあれが俺の勘違いによる夢だったにせよ
あの短い時間にお婆ちゃんが5階から6階に駆け上がり、
エレベーター前にちゃんと居たなんてちょっと信じられない。
あのお婆ちゃん、見た目は80歳を超えていた。

動画はこちら(^^♪
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